転職お役立ち情報
税理士や公認会計士、経理は専門性を持つ職種です。
転職する時には、魅力的な求人にたくさん出会うでしょう。
そのぶん、失敗したと感じた時に失望が大きくなりがちです。
大切なのは失敗談から学んでおくこと。
税理士や公認会計士、経理に特化した転職エージェントであるレックスアドバイザーズで、求職者からヒアリングした実際に経験した失敗と、キャリアアドバイザーによるアドバイスをお話します。
税理士試験に合格したCさんは、資産税に関心を持っています。
収入アップを見込んで転職活動を始めますが……
念願の税理士試験に合格。しかし転職活動はうまくいかず
今年税理士試験5科目に合格したCさん(簿記論・財務諸表論・相続税・消費税・所得税)。
30代半ばで、現在は会計事務所で法人を担当しています。
相続を中心とした資産税に関心を持っていますが、現事務所ではできないという状態。
将来は独立を考えていて、相続や資産税コンサルを強みにしたいと思っていました。
実は昨年、所得税を除く4科目合格の状態で、高い年収で相続をやりたいという気持ちでなんとなく転職活動をしてみました。
ところが、なかなか決まりません。
一か所、相続専門事務所で内定が出ましたが、大きな年収増額はなかったため辞退。
税理士になってからのほうが転職に有利で年収をぐっとアップできるのではと考え直し、今年、あらためて転職活動を行っています。
晴れて税理士になったわけですから、希望年収は強気に設定。
目を付けていた相続専門・資産税コンサルの事務所にチャレンジしています。
しかしまたもや結果は芳しくなく、焦りを覚えてレックスアドバイザーズに相談に訪れました。
キャリアアドバイザーからのアドバイス
税理士は国家資格であり、年収アップを目的とした転職は非常に有利です。
ただ、経験が非常に重要となります。
税理士が高い給与をもらうのは、仕事を任せたいという事務所の意思の現れ。
相続や資産税の経験がないまま転職すれば、期待外れと思われかねません。
転職においては、30代はひとつの節目と考えられます。
30代後半で転職する場合、年齢に対するスキルレベル、マネジメント力、言語表現力、存在感など、多くを期待されるので転職のハードルはぐっと高くなります。
さらに、税理士業界では30代後半での転職は当然それなりのポジションと年収になりますから、採用する側は慎重になります。
ある程度の年齢になれば実務経験のほうが、科目数より重要になるのではと思います。
資産税経験の無い税理士資格者をマネジメントクラスで受け入れる採用先は少ないというのが実感です。
また、勤めながらの転職活動については、腹のくくり方が一番大切です。
「良い所があれば転職」というのは好景気の売り手市場の時代の論理で、転職者に「現状を変えたい」「変わりたい」という強い思いが必要になります。
「良い場所」とは本人の努力次第で今の職場でも作り得るもの。
ハッキリと決めることがテキパキとした活動を行えるコツです。
Cさんの転職活動における改善点
Cさんの場合、現在はご自分の資格と経験・希望年収のバランスが良くないことが問題と考えられます。
去年、4科目合格での転職活動時であれば、まずは税理士試験科目合格者として経験を積むことを目的とし、年収スライドで転職すべきでした。
資格を取ったら、どれだけ年収がアップするかを確認するといった方法も取れたと思います。
今の転職活動に関しては相続特化の事務所に応募することは得策ではないでしょう。
むしろ、法人+相続の事務所に方針転換して年収アップを狙うほうが将来につながります。
または、現年収+アルファ(資格手当など)に希望年収を修正して相続特化を狙い、経験を積んだ2年目以降にどれだけ年収アップできるかを確認して進める。この2つをご提案しました。
実際に転職に挑戦してみて
どちらを選ぶか悩んだ上、Cさんは前者を選択。
法人税の経験をしっかり積んだおかげで、この経験を活かしたいとも思い始めました。
ゆくゆく独立した時に法人も相続もできるのは強みになるでしょう。
Cさんの場合に限らず、タイミングが良いかは他人が判断できることではありません。
転職で一番のポイントは縁とタイミングと意思決定力です。
転職活動ではタイミングもバランスも重要です。
どのように活動していくかは、ぜひキャリアアドバイザーなどの専門家のアドバイスを受けましょう。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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