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派遣の転職お役立ち情報になります。
派遣は非正規雇用の中でも比較的給料が高く、単純な時給だけでは正社員を上回るケースもあります。
今回は派遣でもらえる給料の目安や給料が高い職種の例、派遣社員が給料アップを実現するためのコツを紹介します。
派遣でもらえる給料はどれくらい?
はじめに、派遣でもらえる給料の平均額や、派遣社員の時給が高い理由について解説します。
派遣社員の平均給与額
厚生労働省の「令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、令和2年度・令和3年度の派遣労働者の全業務平均賃金はそれぞれ以下の通りです。
- 令和2年度:15,590円 ※有期雇用派遣労働者は13,232円
- 令和3年度:15,698円 ※有期雇用派遣労働者は13,409円
いずれも労働者1人1日8時間あたりの平均額です。
時給に換算すると1,900円?2,000円ほどになります。
厚生労働省の「「非正規雇用」の現状と課題」によると、一般労働者(正社員・正職員以外)の平均賃金は時給換算で1,375円です。
また、短時間労働者(正社員・正職員以外)の平均賃金は時給で1,345円となっています。
派遣社員は正社員・正職員以外、すなわち非正規雇用の一種です。
前述のように派遣社員の平均賃金は時給換算で1,900円を超えています。
したがって、派遣社員は非正規雇用労働者の中では、突出して給与額が高いといえるでしょう。
派遣社員の時給が高い理由
派遣社員の時給が高い理由として、主に4つ挙げられます。
1つ目は時給に上乗せされている要素が多いためです。
派遣社員は正社員と違って賞与(ボーナス)がなく、場合によっては交通費の支給もありません。
実際に働いた時間分の給与だけが支給されます。
正社員でいう賞与・各種手当等の別途支給がない分、賃金に上乗せされて時給・月給が高くなります。
2つ目は雇用の不安定さを補填する意味です。
派遣社員は原則として契約期間の定めがある雇用形態であり、正社員や直接雇用の非正規労働者に比べて雇用が不安定となります。
このような不安定さを補填・補償する意味も込めて時給が高く設定されている面もあります。
3つ目は、派遣社員の給与に充てられる予算は比較的大きめなことが多いためです。
派遣社員を活用すれば自社での採用コストや教育コストを削減できるため、直接雇用の場合よりも人件費に余裕ができます。
結果として給与に充てられる予算が大きくなるため、高い時給が設定できるのです。
4つ目の理由として、求められるスキルが高い点が挙げられます。
派遣社員は他の非正規雇用労働者であるアルバイトやパート等と違い、即戦力として求められるケースが多いです。
求められるスキルが高い分、給与も他の非正規雇用労働者より高く設定されるといえます。
正社員との比較
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査結果」によると、正社員(正職員)の平均年収は523万円でした。
「派遣社員の平均給与額」で紹介した令和3年度の派遣労働者の平均賃金を年収に換算すると以下のようになります。
- 1日当たりの平均賃金15,698円×年間稼働日数の仮定245日=3,846,010円
年間稼働日数や所定労働時間はケースによるため派遣社員の年収を単純に計算することはできませんが、正社員と比較すると年収が低くなるといえるでしょう。
正社員の方が高い平均年収になる理由として、以下の3つが挙げられます。
- 正社員には職務手当・住宅手当・家族手当等のさまざまな手当がつくため
- 派遣社員は基本的に残業時間が少なく、正社員のように時間外手当や割増賃金がないため
- 契約期間の定めがある派遣社員よりも正社員の方が責任が重い・業務の難易度が高くなりやすく、その分が給与に反映されるため
派遣で特に給料が高い業種の例
一口に派遣社員といっても、業種によって給料に大きな違いがみられます。
この章では派遣で特に給料が高い業種の例を紹介します。
※この章で登場する賃金の具体的な額は特別な明記がない限り、厚生労働省「令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」から引用した1日当たりの平均額(令和3年度分)です。
IT・技術系
IT・技術系は派遣の中でも特に高収入を得やすい業種の1つです。
主な業種ごとの平均賃金を紹介します。
- 建築・土木・測量技術者:20,332円 うち有期雇用派遣労働者は19,751円
- 情報処理・通信技術者:19,886円 うち有期雇用派遣労働者は19,055円
- その他の技術者:18,417円 うち有期雇用派遣労働者は17,516円
通訳・翻訳系
通訳・翻訳系の平均賃金については厚生労働省の調査結果に明記がないため「求人ボックス 給料ナビ」のデータを紹介します。
まずは通訳です。
「求人ボックス 給料ナビ 求人統計データ」によると、派遣社員の平均時給は1,537円(更新日:2023年10月31日)となっています。
1日8時間とすると、日給12,296円となります。
続いて翻訳です。
「求人ボックス 給料ナビ 求人統計データ」において、派遣社員の平均時給は1,700円(更新日:2023年10月31日)と提示されています。
日給に換算すると13,600円となります。
前項で紹介したIT・技術系と比較すると、特別高年収とは感じないかもしれません。
ただし、通訳・翻訳系は勤務地・使用言語・求められる専門性等によって給料に大きな幅があります。
条件によっては、平均を大きく上回る派遣求人を見つけられる可能性が高い業種です。
看護師・准看護師
看護師・准看護師それぞれの平均賃金(1日あたり)は以下の通りです。
- 看護師:16,002円 うち有期雇用派遣労働者は15,987円
- 准看護師:14,848円 うち有期雇用派遣労働者は14,861円
なお、看護師・准看護師に限らず、医療系は平均給与が高めといえます。
【参考】地域による給料の違い
派遣社員の給料は業種や職種だけでなく、地域による違いも大きいです。
ジョブズリサーチセンター(JBRC)の「2023年9月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査【三大都市圏(関東・東海・関西)】」によると、それぞれの平均時給は以下のようになっています。
- 関東:1,742円 1日8時間の日給換算で13,936円
- 東海:1,436円 1日8時間の日給換算で11,488円
- 関西:1,469円 1日8時間の日給換算で11,752円
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派遣社員が給料アップを実現するためのコツ
最後に、派遣社員が給料アップを実現するためのコツを3つ紹介します。
仕事に活かせる資格やスキルを取得する
給料アップを実現する方法として特に効果的なのが、仕事に活かせる資格やスキルを取得することです。
既に少し触れたように、派遣社員は他の非正規雇用労働者よりも即戦力として求められるケースが多くみられます。
中には高度な資格や高いスキルが求められる求人もあり、求められる能力が高い分給料も高めの設定です。
すなわち資格やスキルを取得することで、より給料の高い求人に応募できる可能性が高くなります。
応募したい業種や職種が決まっていれば、その分野で活かせる資格やスキルの取得を目指しても良いでしょう。
都市部の求人を探す
給料が高い仕事を見つけるには、都市部の求人を優先して探すと効率的です。
前章で紹介したように、派遣社員の給料は業種や職種だけでなく地域によっても大きな違いがみられます。
特に多くの会社が集まる都市部ほど給料が高めの傾向です。
ただし、給料の高さを優先するあまり自宅から遠すぎるエリアや通いにくい場所を選ぶのはおすすめできません。
給料だけでなく、プライベートと無理なく両立できるかも考慮する必要があります。
複数の派遣会社を比較する・派遣会社を変える
特定の派遣会社での仕事探しにこだわらず、複数の派遣会社を比較する・派遣会社を変えるのも1つの手段です。
一口に派遣会社といっても、会社によって得意分野やエリアは異なります。
各々の派遣会社が得意とする分野の求人ほど、条件の幅が広い・好条件の求人が多い傾向です。
言い換えると、自分の希望と合わない派遣会社を使って仕事探しをしても、理想的な求人が見つかる可能性は低いでしょう。
派遣会社を変えることで、給料が高く理想的な求人に出会える可能性があります。
まとめ
派遣社員は、非正規雇用の中では給料が高めです。
派遣社員の給料が高い理由として、各種手当が上乗せされている・求められるスキルが高い等が挙げられます。
また、一口に派遣社員といっても、業種や地域によって平均給与は大きく異なります。
派遣社員が給料アップを実現するため、仕事で活かせる資格やスキルを身につけるのがおすすめです。
私生活や希望条件との兼ね合い次第ではありますが、都市部の求人を探すという選択肢もあります。
また、1つの派遣会社にこだわらず、複数の派遣会社で仕事を探すのもおすすめです。
今回紹介したポイントを押さえることで、より給料の高い派遣求人に出会える可能性が高くなるでしょう。
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