コンサルティングの仕事内容
コンサルティングの仕事内容は、コンサルティングサービス(ファーム)の目的別に分かれますが、基本的にはクライアントから経営課題の解決の依頼を受け、その対応策を検討し、実行管理をすることです。
仕事の進め方は通常プロジェクトベースで進められますので、クライアントとのヒアリングを通じた解決策の立案、支援のための社内リソース確保、支援活動のモニタリング、そして成果物のフォローアップです。
これらのプロセスは、大手のファームではそれぞれ専門の担当が置かれることが多いです。
中堅規模までのファームでは、クライアントの担当者が全てをコントロールすることもあります。
戦略系のコンサルティングファームはA.T.カーニー、マッキンゼー、ボストン・コンサルティングが有名です。
仕事内容は、M&A戦略・成長戦略・新規事業等の戦略立案、マーケティング支援、海外展開支援等があります。
世界的なトップ・ファームでは、経済の展望や論考、各種業界の調査報告書などを公表しており、リサーチや、情報分析に特化した業務もあります。
財務系のコンサルティングファーム(会計ファーム)では、近年はファイナンシャル・アドバイザリー・サービス(FAS)が増加傾向にあり、会計や税務面からM&Aも支援します。
最も得意とするサービスには、会計制度の構築支援、連結決算支援、IPO支援等があります。
コンサルティングで求められるスキル・人材像
コンサルティングに求められるスキルは、論理的思考、高いコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力といわれています。
さらに、コンサルティング業界には難易度の高い資格取得者やMBA取得者が多く、当然のこととして高度な知識を有することが求められます。
公認会計士や税理士、情報処理等の実務に直結する資格を保有していると転職活動において選考には有利であるといえます。
また、外資系の大手コンサルティングファームでは世界トップスクールのMBA保有者を優遇する傾向があります。
海外MBAホルダーは、入社時点でマネジャー候補として一般採用よりで上位の役職で入社するケースがあります。
戦略系や総合計のコンサルティングファームでは、日系ファームであっても高い英語力を強く求められます。
高い英語力とは、「流暢に会話できる」ことは当然で、ビジネスにおけるカンファレンスで通じるレベルであり、TOEICでは900点台が目安になるでしょう。
聞き取れる、話せるというレベルではなく、クライアントと交渉ができるレベルが必要です。
コンサルティングファームは基本的に入社の関門が狭いことでも有名です。
戦略系ファームでは、20代を中心に採用しており、30代以降の採用は稀です。
総合系ファームでは、多様な業種に対応する必要があるため、その業界出身者などの経験者も積極的に採用しており、30代後半や40代でもチャンスがあります。
転職でコンサルティングファームを狙う場合は、総合系ファームを狙うと良いでしょう。
コンサルティング経験者の場合
コンサルティング経験者も、キャリアアップや年収アップを目的に転職を考えるケースがあります。
同じコンサルティングファームでのステップアップはもちろん、一般企業での経営管理、事業管理、経営企画、もしくはファイナンス部門等におけるM&A責任者等、会社の経営に関わるようなポジションにチャンスがあります。
同業のコンサルティングファームにおいては、例えば戦略系から総合系に転職する場合では、得意とする専門分野にしぼることで、高いポジションに就くチャンスを得られることができます。
将来的にファームのパートナーをめざして、規模をおさえたファームを選択するケースもあります。
また、コンサルティングファームで企業価値の向上の実績を積んできた場合は、投資銀行や投資ファンド等で、顧客財産の最大化を図り、投資先の成長戦略を支援することもあります。
コンサルティング経験者は、転職市場で高い評価を受けており、高い分析能力とコミュニケーション能力を備えている人材として、大手企業において優遇される傾向があります。
管理職候補として採用される可能性が高く、経営者や意思決定機関に近い立場で活躍することが期待されています。