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公認会計士試験には論文式試験があります。
短答式試験に合格すると待っている試験です。
試験の内容と対策を早めに知っておくことは、公認会計士試験において非常に大切でしょう。
公認会計士試験の論文式試験について解説します。
公認会計士試験の仕組みと論文式とは
①公認会計士試験は短答式と論文式に分かれる
公認会計士試験は、大きく2つに分類されます。
1つは短答式試験で、通常年2回実施されます。
もう1つは論文式試験で、短答式に合格した者のみが受験することができます。
短答式も論文式も合格率は高くなく、2つの試験を通して公認会計士になることができるのは限られた人数だけになります。
②公認会計士短答式試験の合格率
短答式試験というのは、財務会計論、管理会計論、監査論、企業法の4科目からなる試験です。
試験の合格率は、15%前後とかなり低い合格率であることから試験の難易度がわかります。
短答式試験は、年2回の12月と5月に実施されます。
合格基準は、総点数の70%と高く、1科目でも40%を下回ると不合格となる可能性があります。
受験料は、19,500円と安くはない金額です。
③公認会計士論文式試験の合格率
論文式試験は、会計学(財務諸表論および管理会計論)、監査論、企業法、租税法の4科目と選択科目(経営学、経済学、民法、統計学)1つの計5科目が範囲となります。
試験日程は年に1回のみで、合格率は35%程度になります。
短答式試験と比較すると合格率は高いですが、年1回のみの試験ですのでやさしい試験というわけではありません。
試験時期は8月で、合格発表は11月中旬あたりになります。
この論文式試験を合格することで公認会計士としての扉が開かれることになります。
公認会計士試験(論文式)
①論文式の実施時期
論文式試験の実施時期は、8月頃になるため短答式をいつ受験するかによって論文式のスケジュールも変わります。
短答式の試験の第1回12月試験の合格発表は1月中旬であることから、論文式の試験期間まで半年以上の期間があります。
ただし、第2回では、5月試験の合格発表が6月であるため、論文式までの期間が3か月もありません。
よって、短答式と論文式の実施時期も頭に入れて計画を組むことが大切です。
②論文式の具体的な内容
論文式試験は「会計学」「監査論」「企業法」「租税法」の4科目と選択科目1科目の5科目です。
論文式試験の配点は、以下の通りとなっています。
- 「財務会計論」と「管理会計論」の2つを合わせて、「会計学」という配点が300点
- 「監査論」の配点は100点
- 「企業法」の配点は100点
- 「租税法」の配点は100点
- 選択科目の配点が100点
なお、「租税法」以外の必須科目は短答式・論文式両方に共通した試験科目ですが、「租税法」は論文式試験のみの試験科目となっています。
③論文式の受験資格
公認会計士試験の制度では、短答式試験に合格することで、論文式の受験資格を得ることができます。
前述の通り、短答式試験は合格率15%程度と狭き門になります。
その狭き門の先に論文式があり、論文式試験の合格率は35%程度となり険しい道のりになります。
ただ、仮に、論文式試験が不合格となってしまった場合に、短答式試験から再スタートというわけではありません。
救済措置として、短答式試験の合格者は2年間だけですが、短答式試験を免除することができます。
税理士試験の科目合格と比較すると見劣りしますが、短答式と論文式を1年間で同時に合格レベルまで学習することは困難です。
救済措置を適用すれば、集中して短答式試験に絞ることも可能となります。
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公認会計士試験の論文対策
①論文式の勉強時間
公認会計士試験合格までに必要な勉強時間の目安は3,000時間~5,000時間と言われています。
目安として、短答式に1,800~3,000時間程度必要で、論文式には1,200~2,000時間程度必要とされています。
この時間数からも論文式は、かなりの勉強時間が必要なことがわかります。
これを短答式合格後の短期間で学習することは難しいため、短答式と論文式を同時に並行して学習する必要があります。
②論文式の学習範囲
前述でも記載した通り、論文式試験は「会計学」「監査論」「企業法」「租税法」と選択科目の5科目を受けます。
論文式試験では「財務会計論」と「管理会計論」の2つを合わせて、「会計学」という配点が300点の1科目として扱われます。
その他、「監査論」の配点は100点、「企業法」の配点は100点、「租税法」の配点は100点、選択科目の配点が100点です。
「租税法」以外の必須科目は短答式・論文式両方に共通した試験科目ですが、「租税法」は論文式試験のみの試験科目です。
③論文式の学習方法
論文式を学習する上では、まずどのような問題が出題されるかを経験する必要があります。
どんな問題かもわからないのに、ただ試験範囲を勉強してもイメージができません。
よって、まずは内容がわからなくても過去問題と解答をながめてください。
試験問題と解答を査閲するだけでも、試験問題の感覚は把握できると思います。
次に、論文式は知識を記述することが求められる知識です。
とにかく知識を詰め込むため繰り返し学習した範囲を復習することを徹底しましょう。
当たり前の事ですが、どんな資格や試験であっても繰り返して体に覚えさせる事が基本となります。
専門学校ではポイントを絞ってくれるので、ひたすらその範囲を嫌になるぐらいまで繰り返し復習しましょう。
まとめ
公認会計士試験の論文式は、実質公認会計士になるための最終試験です。
論文式合格後の実務経験や修了考査はあるものの、登山でいうと折り返しの下山部分です。
税理士試験と違って短答式の有効期限は2年間と短いため、論文式で焦ってしまいがちです。
ただし、論文式も決して越えることができない山ではありません。
地道に計画することで目標は達成できるはずです。
大事なのは、必ず公認会計士になるという意気込みと、それ伴うリアルな計画を考え、継続的に実行することになります。
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