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「高卒でも公認会計士になれる?」
「高卒で公認会計士を目指すには何をするべき?」
このような疑問を持つ人も多いでしょう。
今回は公認会計士試験について、高卒の合格率や受験のポイントなどを紹介します。
公認会計士試験は高卒でも受験可能!
結論として、公認会計士試験は高卒でも受験可能です。
この章では公認会計士試験の受験資格や、高卒者の試験合格率を紹介します。
公認会計士の受験資格
公認会計士に受験資格は特に設けられていません。
学歴だけでなく、年齢・国籍・性別等関係なく誰でも受験できます。
なお公認会計士試験の受験資格がなくなったのは、2006年度の新試験制度以降です。
旧試験制度では学歴によって、以下のように受けるべき試験に違いがありました。
- 短大または大学卒の場合:1次試験(国語・数学・外国語・論文の4科目)が免除され、2次試験である短答式試験と論文式試験の受験ができた
- 短大または大学を卒業していない場合:1次試験に合格した場合のみ2次試験を受けられた
旧試験制度において、短答式試験と論文式試験が2次試験、現在でいう修了考査試験が3次試験にあたりました。
高卒者の試験合格率
公認会計士試験の合格率は金融庁による合格者調で公開されており、その中に「学歴別合格者調」も存在します。
高卒者の試験合格率について、過去5年分の情報を紹介します。
合格率(合格者/願書提出者) |
合格者構成比 |
|
令和5年 |
4.6% |
6.2% |
令和4年 |
4.0% |
5.2% |
令和3年 |
5.5% |
5.5% |
令和2年 |
6.1% |
6.0% |
令和元年 |
7.3% |
6.4% |
なお学歴を問わない全体としての合格率は年によって異なりますが、平均10%前後です。
高卒で公認会計士試験を受けるメリット
「高卒で公認会計士を目指すのはリスクが高そう」
「そもそも、公認会計士になるメリットとは?」
と疑問や悩みを持っている人も多いかもしれません。
そこで、高卒で公認会計士試験を受けるメリットを3つ紹介します。
学歴に関係なく社会的信用を得られる
高卒で公認会計士試験を受けるメリットの1つが、試験に合格し公認会計士資格を取得すれば、学歴に関係なく社会的信用を得られる点です。
前提として、学歴の高さが必ずしも能力やノウハウに関係するとは限りません。
しかし、学歴の高さが信用の得やすさに影響を与える場面が多いのは事実です。
いわゆる高学歴であるほど、社会的信用の獲得をしやすいといえます。
社会的信用とは少し違いますが、求人の応募資格に学歴要件がある・同じ職種でも学歴によって年収が異なるケースも珍しくありません。
しかし、公認会計士資格は難関かつ専門性が高い資格として有名であるため、学歴に関係なく社会的信用を得やすいです。
前述の通り受験資格は特に設けられていないため、学歴を問わず挑戦できます。
そして資格を取得できれば、その後はスムーズに社会的地位の確立ができるといえるでしょう。
就職先で困るリスクが低い
高卒で公認会計士試験を受ける2つ目のメリットは、公認会計士資格を持っていれば就職先で困るリスクが低い点です。
公認会計士の就職先の代表例として監査法人が挙げられます。
実際のところ、公認会計士試験の合格後、最初の就職先として監査法人を選ぶ人が大多数です。
しかし公認会計士の就職先は監査法人だけではありません。
公認会計士は以下のように様々な場面で活躍できます。
- 公認会計士事務所・税理士事務所・税理士法人等の会計事務所全般
- 一般事業会社の経理や財務関係部門
- コンサルティング会社
公認会計士の持つ高度な会計・税務の知識は幅広い場面で活かせます。
会計事務所はもちろん、高度な会計知識を必要とする一般事業会社や、会計・税務を扱うコンサルティング会社でも需要が高いです。
このように公認会計士は活躍できる場が幅広く高い需要があるため、資格を有していれば就職・転職で困るリスクは非常に低いのです。
高年収を得られる
高卒で公認会計士試験を受けるメリットの3つ目は、資格取得をすれば高年収を得られる可能性が高いことです。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、高卒者の平均賃金は月273.8千円です。
賞与が年2回で基本給の1ヶ月分と仮定した上で年収を計算すると、273,800円×(12ヶ月+2)=383,3200円となります。
非常に大まかな計算ではありますが、高卒者の平均年収は300万円台後半がひとつの目安といえるでしょう。
一方、公認会計士の平均年収は20代でも600万円前後と、高卒者の平均年収を遥かに上回ります。
40代後半になると年収1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
公認会計士の資格を取得すれば、平均を大きく超える高年収が期待できます。
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高卒で公認会計士試験を受けるデメリットは?
高卒で公認会計士試験を受けるデメリットの有無や押さえるべき注意点について紹介します。
【前提】高卒で公認会計士試験を受けること自体のデメリットはない
前提として、高卒で公認会計士試験を受けること自体のデメリットはありません。
高卒だから避けるべき理由や、高卒の人のみが受けるリスクは存在しないといえるでしょう。
しかし、学歴が直接関係するわけではないとはいえ、高卒者が押さえておくべき注意点は存在します。
大卒以上に比べて必要な勉強時間が長くなりがちではある
高卒で公認会計士試験を受ける場合、大卒以上に比べて必要な勉強時間が長くなりがちです。
公認会計士試験の出題範囲の一部は大学で扱う内容のため、大学在学中もしくは大卒以上の場合は改めて勉強する必要のない部分があります。
一方で高卒者の場合は基礎を含めて出題範囲のすべてを勉強する必要があるため、勉強時間がどうしても長くなりがちです。
途中で投げ出してしまうと後が辛くなる恐れが大きい
高卒者に限った話ではありませんが、公認会計士試験の勉強を始めたものの途中で投げ出してしまうと、後が辛くなる恐れが大きいです。
公認会計士試験は非常に難易度が高く、必要な勉強時間は最低でも2,500時間、目安は3,500時間といわれています。
公認会計士試験の受験までの間はほとんどの時間を勉強に充てることになります。
言い換えると、公認会計士試験に向けた勉強以外にできることは非常に少なくなってしまうのです。
そのため、資格取得を諦めてしまうと、勉強に多くの時間を費やしたものの残るものがないという結果になる恐れがあります。
ただし、公認会計士試験に向けた勉強で得た高度な知識は、会計業界をはじめ様々な場面で活かせます。勉強した時間が無駄になってしまうとは限りません。
途中で投げ出してしまうと後が辛くなる恐れが大きいからこそ、受験を諦めた後のリスクや進路について事前に考えておく必要があります。
高卒者が公認会計士試験を受ける上で押さえたいポイント
最後に、高卒者が公認会計士試験を受ける上で押さえたいポイントを3つ紹介します。
試験の難易度や必要な勉強時間をしっかり知っておく
高卒で公認会計士試験の受験を目指す前に、試験の難易度や必要な勉強時間をしっかり知っておく必要があります。
前章で紹介したように、高卒で合格を目指すこと自体にデメリットはありません。
しかし、実際のところ資格取得を諦めて勉強を投げ出してしまった時のリスクは、非常に高いのが事実です。
大卒以上に比べて必要な勉強時間が長くなりがちな上、途中で投げ出してしまうと後が辛くなる恐れが大きいといえます。
非常に難易度が高く辛い試験だからこそ、試験について十分に理解を深め、それでも勉強するか検討する必要があります。
専門学校を利用する
公認会計士試験に向けた勉強をするには、専門学校を利用するのが良いでしょう。
公認会計士試験では会計に関する非常に高度な内容が出題されます。また、出題範囲も非常に広いです。
公認会計士試験に向けた勉強を独学で行うのはおすすめできません。
特に、高卒者の場合は既に触れたように、大学で扱う基礎的な内容から勉強する必要があり、勉強の範囲が大卒者より広くなりやすいです。
広く深い内容の勉強を効率良く進めるには、専門学校へ通学することが最適でしょう。
体調管理に気を付け適度に気分転換もする
公認会計士試験の合格を目指すため、体調管理に気を付け適度に気分転換もすることも大切です。
公認会計士試験に向けた勉強は年単位になるケースも多く、かなりの長丁場になります。
なるべく短期間で合格をしようと、受験までの期間は空いた時間をすべて勉強に充てようと考える人も多いでしょう。
しかし、多くの勉強量をこなし続けるのは容易ではありませんし、そもそも勉強のみに集中できる状態が続くとも限りません。
体調を崩してしまえば勉強のリズムが崩れてしまいますし、どうしてもモチベーションの変動も起こります。
一度リズムが崩れてしまうと持ち直すのに時間がかかり、必要な勉強時間や合格までの期間がかえって長くなってしまう恐れもあります。
長期間にわたり勉強を続ける必要があるからこそ、体調管理や気分転換も欠かせないのです。
まとめ
公認会計士試験に受験資格は特に設けられておらず、高卒者でも受験可能です。
高卒で公認会計士試験を受けるメリットとして、資格取得できれば社会的信用を得やすい・高年収が期待できるなどが挙げられます。
一方、大卒者よりも必要な勉強時間が長くなりがち・勉強を投げ出してしまった後が辛くなる恐れがあるといった点に注意が必要です。
高卒で公認会計士試験の受験を目指す前に、まずは試験の難易度や必要な勉強時間をしっかり知っておきましょう。
広く深い勉強が必要なため、効率良く勉強を進めるために専門学校を利用するのがおすすめです。
勉強だけに集中せず、体調管理や気分転換のための時間を意識的に用意する必要もあります。
今回紹介した内容を、公認会計士試験に向けた勉強に活かしていただければ幸いです。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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