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社労士試験は、他の資格と比較して難易度を理解していくのが重要になってきます。
類似する試験の違いから、効率的な学習を行う為にはどのような方法が合格に必要なのか見ていきましょう。
今回は社労士試験の難易度についてほかの6つの資格との比較や、独学での勉強法もご紹介していきます。
社労士試験の難易度
社労士試験の合格率は、6%程度です。
年齢などによる違いはありますが、10人受験して1人合格できるかどうかの試験なので、難易度は高いです。
試験自体に受験資格があることや、真剣に資格取得に挑んでいる人が多いのを鑑みると、実質的にはさらに難易度が高いかもしれません。
闇雲な勉強では合格できないので、中長期的なスケジュール管理が合格への鍵を握っています。
試験の内容を理解して、適切な対策を心掛けて効率的に学習を継続していかなければなりません。
社労士試験に合格するための対策としては、他の類似資格との比較においてどのような違いがあるのか押さえていくのが有力です。
他の類似資格における、合格率・試験科目・内容の観点からそれぞれの比較について解説していきます。
社労士と行政書士との難易度を比較
行政書士は、社労士と比較して合格率は若干高いですが、それでも受験者の1割前後であり難関資格なのには変わりません。
相違 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
社労士 |
約34,000~42,000人 |
約1,700~2,900人 |
6~7%程度 |
行政書士 |
約39,000~47,000人 |
約4,000~6,300人 |
9~12%程度 |
受験者数は、どちらも40,000人前後ですが行政書士の合格者数は社労士に対して2倍程度あります。
合格率については、数パーセント違うだけで合格者数は大きく異なってくるのが読み取れます。
試験科目・内容による違い
相違 |
試験科目 |
試験形式 |
合格基準点 |
勉強時間 |
社労士 |
労働基準法 労働安全衛生法 労災保険法 労働保険料徴収法 雇用保険法 労働保険料徴収法 労働一般常識 社会保険一般常識 健康保険法 厚生年金保険法 国民年金保険法 |
選択式(80分)と択一式(210分)
|
原則として、選択式試験で28点以上で各科目3点以上、択一式試験で49点以上で各科目4点以上 |
1,000時間程度 |
行政書士 |
基礎法学 憲法 行政法 民法 商法 政治、経済、社会 情報通信、個人情報保護法 文章理解 |
択一式・多肢選択式・記述式(180分) |
総得点の60%以上かつ法令科目50%以上で一般知識等科目40%以上 |
800時間程度 |
社労士と司法書士との難易度を比較
社労士と司法書士だと、司法書士の合格率が社労士より低く、難易度は高いです。
勉強時間も約3倍程度必要であり、社会人が短期合格を目指すと時間を確保するのが難しいかもしれません。
合格率の違い
相違 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
社労士 |
約34,000~42,000人 |
約1,000~2,900人 |
6~7%程度 |
司法書士 |
約11,000~16,000人 |
約590~660人 |
3~5%程度 |
社労士よりも司法書士の難易度は高く、受験者数は3分の1程度ですが合格率が低いので600人程度しか合格できません。
社労士も合格率は低い難関資格ですが、司法書士はさらに厳しい試験であり、合格率では国内の資格の最低水準です。
試験科目・内容による違い
相違 |
試験科目 |
試験形式 |
合格基準点 |
勉強時間 |
社労士 |
労働基準法 労働安全衛生法 労災保険法 労働保険料徴収法 雇用保険法 労働保険料徴収法 労働一般常識 社会保険一般常識 健康保険法 厚生年金保険法 国民年金保険法 |
選択式(80分)と択一式(210分)
|
原則として、選択式試験で40点満点で28点以上かつ各科目3点以上、択一式試験で70点満点で49点以上かつ各科目4点以上 |
1,000時間程度 |
司法書士 |
民法 商法(会社法) 憲法 刑法 不動産登記法 商業登記法 民事訴訟法 民事執行法 民事保全法 供託法 司法書士法 |
1次試験午前の部(択一式、120分)と午後の部(択一式・記述式、180分) 2次試験口述式 |
総合で280満点中約200~218点以上かつ午前の部(択一式試験)105点満点中約75~81点以上、午後の部(択一式試験)105点満点中約66~75点以上、午後の部(記述式試験)70点満点中約30~37点以上 |
3,000時間程度 |
社労士と宅建士との難易度を比較
宅建士の合格率は、社労士よりも高く合格者も多数輩出している試験であり、比較的合格はしやすいです。
一方で、誰でも受かる試験ではなく受験者数が多いのに伴い合格者が多数いるのには注意しなければなりません。
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合格率の違い
相違 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
社労士 |
約34,000~42,000人 |
約1,700~2,900人 |
6~7%程度 |
宅建士 |
約200,000~230,000人 |
約30,000~41,000人 |
15~17%程度 |
合格者数が30,000人を超えているので簡単な試験のように感じますが、合格率はあくまでも15%程度です。
7人受験して1人受かる試験と考えれば難しい試験であり、闇雲な学習では合格できないことがうかがえます。
試験科目・内容による違い
相違 |
試験科目 |
試験形式 |
合格基準点 |
勉強時間 |
社労士 |
労働基準法 労働安全衛生法 労災保険法 労働保険料徴収法 雇用保険法 労働保険料徴収法 労働一般常識 社会保険一般常識 健康保険法 厚生年金保険法 国民年金保険法 |
選択式(80分)と択一式(210分) |
原則として、選択式試験で40点満点で28点以上かつ各科目3点以上、択一式試験で70点満点で49点以上かつ各科目4点以上
|
1,000時間程度 |
宅建士 |
宅建業法 権利関係 法令上の制限 その他関連知識 |
四肢択一式(マークシート、120分) |
50点中35点程度 |
300時間程度 |
ファイナンシャルプランナーとの難易度を比較
ファイナンシャルプランナー1級学科試験(金財)は、社労士と比較して受験者数・合格者数どちらも少ないです。
ファイナンシャルプランナー1級学科試験(金財)よりも社労士の合格率は低く、難易度は高いと言えます。
合格率の違い
相違 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
社労士 |
約34,000~42,000人 |
約1,700~2,900人 |
6~7%程度 |
ファイナンシャルプランナー1級学科試験(金財) |
約3,400~10,000人 |
約330~1500人 |
3~21%程度 |
ファイナンシャルプランナー1級学科試験(金財)の受験者数は、社労士の10分の1程度なので、合格率は高いですが合格者は約4分の1と言えます。
社労士と異なり独占業務はありませんが、合格率は高くお金の専門家として社会的に有益な資格です。
試験科目・内容による違い
相違 |
試験科目 |
試験形式 |
合格基準点 |
勉強時間 |
社労士 |
労働基準法 労働安全衛生法 労災保険法 労働保険料徴収法 雇用保険法 労働保険料徴収法 労働一般常識 社会保険一般常識 健康保険法 厚生年金保険法 国民年金保険法 |
選択式(80分)と択一式(210分) |
原則として、選択式試験で40点満点で28点以上かつ各科目3点以上、択一式試験で70点満点で49点以上かつ各科目4点以上
|
1,000時間程度 |
ファイナンシャルプランナー1級学科試験(金財) |
ライフプランニングと資金計画 リスク管理 金融資産運用 タックスプランニング 不動産 相続・事業承継 |
【基礎編】四肢択一式(マークシート、150分)で【応用編】記述式(150分) |
200点満点で120点以上 |
500時間程度 |
社労士とは
社労士とは、人事・労務管理の専門家であり、労働や社会保険における法律に精通しています。
経営資源の中のヒトに着目して、労働に関する問題の解決により会社の持続的な発展に寄与するのが主な目的です。
具体的な業務内容としては、労働社会保険諸法令に基づき行う帳簿書類の作成、行政機関に提出する申請書等の作成、それに伴う手続きの代行・代理、社会保険や年金に関するアドバイスなども行います。
社会保険労務士事務所だけではなく、一般企業やコンサルティング会社に勤務したり、独立・開業も可能な資格であり、社会的に有用な役割を担っています。
関連リンク①: 社労士の仕事内容とは?資格を取るとできること
関連リンク②:社労士の資格をとる3つのメリット!
社労士試験の合格率が低い理由
選択式試験と択一式試験それぞれに合格基準点が設定されており、どちらの基準も満たすのが合格の条件です。
注意しなければならないのは、各科目にも合格基準点が設定されるので、総合得点で合格基準点を超えても足切りとなれば合格できません。
社労士試験の内容
試験科目 |
問題数(選択式) |
配点(選択式) |
問題数(択一式) |
配点(択一式) |
労働基準法及び労働安全衛生法 |
1問 |
5点 |
10問 |
10点 |
労働者災害補償保険法 |
1問 |
5点 |
10問 |
10点 |
雇用保険法 |
1問 |
5点 |
10問 |
10点 |
労務管理その他の労働に関する一般常識 |
1問 |
5点 |
10問 |
10点 |
社会保険に関する一般常識 |
1問 |
5点 |
||
健康保険法 |
1問 |
5点 |
10問 |
10点 |
厚生年金保険法 |
1問 |
5点 |
10問 |
10点 |
国民年金法 |
1問 |
5点 |
10問 |
10点 |
合計 |
8問 |
40点 |
70問 |
70点 |
試験科目は、労働関係法令・一般常識・社会保険関係法令であり、労務に関する知識を総合的に問われる試験です。
選択式試験と択一式試験による出題であり、選択式試験は各科目1問1点で5問5点満点、合計8科目で40点満点の配点になっています。
択一式試験は、各科目1問1点で1科目10点満点、合計7科目で70点満点の試験で足切りもあるので注意が必要です。
社労士試験は独学でも合格できる?
社労士試験に挑戦するにあたって気になるのが、独学でも合格できるのかです。
専門学校に通うのには、費用も時間もかかるので出来れば独学で挑戦したい人も多いでしょう。
一方で、社労士試験は独学での合格は難しいと言われるのが実情です。
社労士試験は独学での合格は難しい
社労士試験を独学で合格するのが難しいのは、専門的な学習内容や勉強時間にあります。
一般的に社労士試験合格までの勉強時間は、1,000時間と言われており事前に専門的な内容に知見がある人であれば効率が良い学習も可能です。
ですが、初学者の場合慣れるまでに時間がかかるので、1,000時間以上かかってしまうことも少なくありません。
中長期的に学習スケジュールを立てて、モチベーションを管理しながら勉強を継続していく必要があるのです。
関連リンク:社労士試験に合格するための勉強法を解説!
まとめ
今回は、社労士試験の難易度について6つの資格との比較や、独学での勉強法もご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
社労士試験は、他の資格と比較しても難易度は高く合格率は低いので、戦略的な学習計画を立てていくことが大切です。
自分のキャリアプランを明確にして、必要な資格を取得できるように考えていかなければなりません。
類似する他の資格と比較してどのような違いがあるのかを理解して、慎重に検討していくことが求められます。
独学で合格するのは難しいですが、学習スケジュールを緻密に練っておき計画通りに勉強していくことです。
難易度が高いので、初学者が効率的な学習を行っていく為には、専門学校の利用を検討してみるのも重要になってきます。
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