転職お役立ち情報
経理は業界・業種を問わず全ての企業に必要な上に専門知識も求められるため、常に一定以上の求人が存在します。
しかし求職者からの人気が高い職種のため、転職活動に向けてある程度の対策も必要です。
今回は経理の転職や求人について、最新動向や年齢別の転職のポイント、志望動機の書き方などを詳しく解説します。
経理転職市場の最新動向
2024年現在、経理転職市場は求人過多の状態が続いています。
求人過多状態が続く理由として考えられるのは、新型コロナウイルスの収束です。
事業活動の活発化や売り上げアップなどにより会計取引が増えて経理業務が増えたため、経理人材の需要が高まっていると考えられます。
また、ここ数年は経理の求人倍率が上昇し続けています。
一方で、未経験者歓迎の経理求人の割合は横ばいの状態です。
以上から、経理経験者の需要が高まっていることがわかります。
前述のように経理業務の増加に伴い経理体制の早急な強化が必要なため、経験者を求める企業が多いのでしょう。
経理求人の数が特に多い業界は以下の通りです。
- 製造業
- IT・通信業界
- サービス業
また、近年の経理転職市場には以下のような特徴がみられます。
- リモートワーク可の求人が増えている(リモートワークと出社のハイブリッドが可能な求人も含む)
- フレックス制度を導入している求人も増加傾向
- 経理職に求められるスキルに変化がみられる
1および2は、コロナ禍から続く傾向といえるでしょう。働き方改革の影響も強いと考えられます。
リモートワーク可の求人は、性質上ペーパーレス化やDX化が進んでいます。
柔軟な働き方が可能な一方で、ある程度のPCスキルやITツールに関する知識・経験、リモートでも仕事ができるための環境づくりなどが必要です。
3の経理職に求められるスキルですが、具体的には以下の2つが挙げられます。
- 法改正への対応経験(電子帳簿保存法の改正による新体制の整備や移行への対応経験など)
- DX化や新規ツールの導入など業務効率化に取り組んだ経験
必須スキルというよりは、プラスの評価につながる要素といえるでしょう。
経理に求められるスキルと資格
経理に求められるスキル |
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経理の転職に有利な資格 |
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経理に求められるスキルは、バックオフィスに求められるスキルともいえるでしょう。
転職活動を行う段階では、経験者優遇の求人を除き、経理ならではの知識や経験はあまり重視されません。
働いていくうちに身につければ問題ないケースが多くみられます。
ただし、経理関連の資格を持っていると有利なのも事実です。
バックオフィスのスキルや転職活動でアピールできる要素がない場合、転職に向けて資格を取得しておくのも選択肢といえます。
経理関連の資格にはさまざまな種類があり、資格によって難易度の違いが大きいです。
日商簿記検定の2級は経理の転職市場でかなり評価される資格である上、独学でも習得できるレベルです。
経理に必要な知識を幅広く学べるため、日商簿記2級は取得しても良いでしょう。
一方、同じ日商簿記検定でも1級は非常に難易度が高く取得が困難です。
スキルアップならともなく、単に転職活動を有利にするという目的であれば、1級まで取得する必要はないと考えられます。
その他にもさまざまな資格があります。
自身が目指す転職先や身につけたいスキル、勉強に割けるリソースなどを考慮した上で、どの資格の勉強をするか決めましょう。
重要な経理スキル
経理に求められる重要なスキルとして以下の3つが挙げられます。
- コミュニケーション能力
- PCスキルや事務処理能力
- 正確性・スピード感
経理は社内の幅広い人と関わる職種です。また、チームで仕事をする場面も多く存在します。
そのためコミュニケーション能力が欠かせません。
場面に応じた適切なコミュニケーションをするための力が必要です。
PCスキルや事務処理能力も経理に欠かせないスキルの1つです。
経理業務の多くはPCで行うため、経理職へ転職するには基本的なPCスキルを身につけておく必要があります。
また、複数の事務作業を並行して処理する場面も多いため、事務処理能力も必須といえるでしょう。
そして、経理では正確性とスピード感の両方が必要です。
経理はお金を扱う仕事であり、1円のズレが大きな影響を与える恐れもあります。
しかし経理の仕事は期日が厳格なものが多いため、ゆっくり丁寧に進めるのは好ましくありません。
したがって経理職には、正確性とスピード感を両立できるだけのスキルが求められます。
経理の転職で有利な資格
経理の転職で有利な資格として以下の例が挙げられます。
- 日商簿記検定
- 給与計算検定
- ビジネス会計検定
- 経理・財務スキル検定(FASS検定)
- 経理事務パスポート検定(PASS)
中でも代表的なのが日商簿記検定です。
日商簿記検定は知名度が高い上に経理に求められる知識を幅広く扱っているため、転職活動で強いアピールポイントになります。
経理の転職に向けて資格取得をするのであれば、まずは日商簿記検定3級・2級をめざすのが良いでしょう。
日商簿記検定2級を取得した後に余裕がある場合に、ほかの資格取得を目指すのがおすすめです。
なお、同じ日商簿記検定でも1級はかなり難易度が高く、転職に向けて取得を目指すのはおすすめできません。
日商簿記検定1級は経理転職に成功した後、必要に応じてスキルアップのために取得するのが良いでしょう。
経理・財務経験者向け
キャリアアップ転職相談
年代別の経理転職のポイント
年代 |
経理転職のポイント |
20代 |
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30代 |
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40代 |
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50代 |
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転職市場では年代が上がるほどに実務経験やスキルが重視される傾向です。
経理も同様に、20代までは人柄やポテンシャルも評価されますが、30代以降は経験やスキルが必須要件となります。
同じ経理転職でも、年代によって転職活動のポイントやアピールするべき要素は異なります。
40代の人が20代の人と同じような転職活動をしても、残念ながら成果は期待できないでしょう。
転職活動を成功させるためには、年代別のポイントを押さえることが大切です。
経理の転職ポイントについて、年代別に詳しく解説します。
20代の経理の転職ポイント
- 未経験者でも応募できる求人数が多い
- 経理で役立つ資格やスキルなどがアピールポイントとして役立つ
- 実務経験だけでなくポテンシャルや人柄も重視される
経理は専門知識や経験が求められる職種ですが、20代を対象とした求人は未経験でも応募できるものが多くみられます。
経理の実務経験がなくても、経理で役立つ資格やスキルがあれば転職市場でアピールできるでしょう。
30代の経理の転職ポイント
- 即戦力が求められるため、経理経験や専門知識をアピールする必要がある
- 財務や税務など専門性が高い分野の経験があると有利
- これまでの知識や経験を活かし、応募先でどのように貢献できるかをアピールするのが理想
30代の経理の転職では、即戦力が求められる傾向です。これまでの経理経験についてしっかりアピールしましょう。
難易度の高い分野の経験があると有利です。
40代の経理の転職ポイント
- 経理の実務経験やある程度の専門知識を有することは前提となる
- 転職先のルールや風土に順応できるかが重視されるため、柔軟性のアピールも必要
- 求人数が少なくなりがちなため、転職活動が長くなる前提で考える必要がある
40代の経理の転職は、実務経験や専門知識が前提となります。
実務経験等のアピールはもちろんのこと、転職先に順応できるだけの柔軟性をアピールすることも大切です。
また、40代以降を対象とした求人は少なめの傾向です。転職活動にかかる期間は長くなりやすいと押さえておきましょう。
50代の経理の転職ポイント
- 即戦力となり得る人材であるという評価を得るため、実務経験や専門知識をアピールする
- 現在のポジションや年収にこだわりすぎず、自身の経験やスキルを活かせる求人を選ぶ
- 転職エージェントのサポートを受けながら入念な情報収集をする
50代の転職活動も40代と同様に、実務経験や専門知識は前提となります。即戦力となる要素を持つ旨をアピールしましょう。
50代の転職では、前職に比べてポジションや年収が下がってしまうケースは珍しくありません。
ポジションや年収にこだわりすぎず、自身とマッチするかの方を重視しましょう。
自分に合う転職先を選ぶには情報収集が大切です。転職エージェントの力を借りながら入念な情報収集をしましょう。
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経理の転職、自己PRと志望動機の書き方
前章で紹介したように、転職活動のポイントは年代によって異なります。
そのため経理の転職で効果的な自己PRや志望動機の書き方も年代によって違いが大きいです。
年代 |
自己PRと志望動機の書き方 |
20代 |
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30代 |
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40代以降 |
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すべてに共通するのが、アピールポイントについて具体的なエピソードを入れることです。
例えばPCスキルや事務処理能力をアピールする場合、過去の事務経験や、PCスキルが役立った場面などの具体例を盛り込むのが良いでしょう。
経理の実務経験についても、詳しい仕事内容やスキルを活かした場面について具体的なエピソードを書く必要があります。
単に「このようなスキルがある」と書くだけでは具体性に欠け、アピールにつながらない恐れがあるため注意しましょう。
経理転職における面接対策
経理転職の面接で定番の質問として以下の例が挙げられます。
未経験の場合
- なぜ経理職を志望するのですか?
- 経理を目指すことにしたキッカケがあれば教えてください
経験者の場合
- 経理としての経験年数はどれくらいですか?
- 前職での担当業務について教えてください
- 使用経験のある会計ソフトは何ですか?
この会計ソフトの使用経験はありますか?
未経験・経験者に共通する内容
- 弊社を志望した理由を教えてください
- 前職の退職理由は何ですか?
- 今後、経理としてのキャリアプランについて教えてください
いずれの質問でも大切なのは、嘘をつかず誠実に答えることです。
「経理転職の面接で定番の質問」は存在するものの、実際にどのような質問をされるかは当日までわかりません。
だからこそ、どのような質問にも適切な回答ができるよう、事前に十分な自己分析やキャリアの棚卸を行う必要もあります。
未経験から経理に転職する方法
経理の転職では実務経験や専門知識が重視されますが、20代〜30代前半の若い世代であれば未経験でも転職できる可能性が高いです。
未経験から経理に転職する上で押さえるべきポイントとして以下の5点が挙げられます。
- 経理を志望する理由を明確にする
- 経理で活かせるスキルや経験をアピールする
- 経理の転職で有利な資格を取得しておく
- 年代別の転職ポイントをしっかり押さえる
- 転職エージェントのサポートを受けながら転職活動を進める
未経験の場合は人柄やポテンシャルが重視されます。そのため、経理に求められるスキルや資格をアピールするのがポイントです。
現時点で明確なアピールポイントがない場合、早めに経理に関連する資格の勉強を始めるのが良いでしょう。
未経験の転職活動では、自己分析やスキルの棚卸などによるアピールポイントの明確化が欠かせません。
また、膨大な経理求人の中から、未経験歓迎の求人を探す必要もあります。
アピールポイントの明確化、求人探し、ポイントを押さえた転職活動、このすべてを自身だけで適切に行うのは容易ではありません。
転職活動を効率的かつ効果的に進めるためには、転職活動のプロである転職エージェントのサポートを受けるのがおすすめです。
おすすめの経理求人情報
おすすめの経理求人情報として以下の例が挙げられます。
業種 |
IT・通信・インターネット |
仕事内容 |
経理業務全般、本人の志向に応じてコーポレート業務を広く経験してもらうことも可能 |
年収 |
700万円~900万円 |
必要スキル |
【必須条件】 上場会社または上場準備会社における経理業務経験3年以上
【歓迎条件】 公認会計士・税理士資格保有 |
ポイント |
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業種 |
その他サービス |
仕事内容 |
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年収 |
540万円~900万円 |
必要スキル |
【必須条件】
【歓迎条件】
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ポイント |
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業種 |
大手電機メーカー |
仕事内容 |
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年収 |
400万円~600万円 |
必要スキル |
【必須条件】 簿記2級もしくは同等の知識をお持ちの方 ※経理未経験の方も歓迎します
【歓迎条件】
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ポイント |
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一口に経理求人といっても業種や仕事内容、ポイントはさまざまです。
自分のスキルや経験、希望条件で絞り込んだ上で、自分に適した求人を選びましょう。
高年収の経理求人
高年収の経理求人には以下のような特徴がみられます。
- 上場企業や上場準備中の企業、大規模な企業が多い
- 経理経験が前提
- 高度な資格やスキルが必須条件に含まれる
高年収の経理求人に応募する際は、応募先で活躍できる人材という印象を与えるため、スキルや経験をアピールしましょう。
高年収の経理求人の例
業種 |
人材派遣・人材紹介 |
仕事内容 |
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年収 |
550万円~900万円 |
必要スキル |
下記いずれか
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ポイント |
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未経験可の経理求人
未経験でも応募可能な経理求人の特徴は以下の通りです。
- 未経験でも就業できるような環境が整っている
- 経理関連の資格やスキルは必須のケースが多い
- チーム体制をとっており、周囲の人に頼れる
注意点として、未経験可でも求められるレベルが低いとは限らない点が挙げられます。
いずれは高度な仕事をこなせるようになることが前提となる求人も多いです。
仕事内容や必要スキルなどを確認し、自分に合う求人を選びましょう。
未経験可の経理求人の例
業種 |
アウトソーシング |
仕事内容 |
|
年収 |
330万円~500万円 |
必要スキル |
以下いずれかに該当する場合は未経験でも応募可能
~Excel経験目安~ Vlookup/ピボッドテーブル/VBA/マクロなどを日常で使用されてきた方 |
ポイント |
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まとめ
経理の転職を成功させるためには、経理転職ならではのポイントを押さえることが大切です。
経理で重視されるスキルや資格を習得するだけでなく、年代別の経理転職のポイントもしっかり確認しましょう。
効率良く転職活動を進めるには、転職のプロによるサポートを受けるのがおすすめです。
経理転職を検討している方は、ぜひ転職エージェントへご相談ください。
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