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40代の公認会計士の転職事情はどうなっているのでしょうか。
40歳を迎えると、人生のある種の節目と考える人が多いようです。
高い専門性を持つ公認会計士は、成功する転職を行える可能性を十分に秘めています。
今回は、40代の公認会計士の転職事情について解説します。
40代でも公認会計士なら転職できる?年代別の転職事情
40代は、実は転職が難しくなってくる時期でもあります。
しかし、公認会計士は専門的な国家資格です。
自分の強みを知り、経験を活かすことができれば、大きな飛躍ができる可能性もあるでしょう。
まずは公認会計士の転職市場における各年代の状況をみていきます。
公認会計士・20代の転職事情
まずは20代の公認会計士の転職についてです。
20代の転職ということは以前はなかなかなかったことですが、現在は第二新卒と呼ばれる転職もあり、20代の転職も増えてきました。
第二新卒とは大卒の人であれば、大体25〜26歳になる年齢の人になります。
公認会計士試験は試験合格後、実務経験や補習所の修了しなければならない関係で、20代で合格する人が大多数です。
20代の転職の利点は未経験であったとしても新卒に近い形で転職できることです。
この年代であれば、まだまだ新しいこと・違う分野に挑戦することができます。
公認会計士・30代の転職事情
次に30代ですが、30代は20代での経験がポイントとなってきます。
高卒なり、大卒なりで会社に入って20代を過ごすことになります。
このタイミングで転職を考えている人は少ないかと思いますが、「20代で何を学び経験するか。30代では何をめざそうか」とキャリアについて考えている人もいるでしょう。
転職を前提にしたものではなく、新卒で入社した会社の中でのキャリアプランでも良いのです。
このようにキャリアについて考えているかいないかで今後の人生が変わる可能性があります。
転職をする際にも役立ちますし、社内でどう過ごしていくかという観点でも役立ちます。
30代以降のご自身のキャリアやライフプランのためにも、ぜひ20代のうちに考えて経験を積んでおきましょう。
あらためて30代の転職ですが、どのようにしていくべきでしょうか。
30代の転職というのは20代での経験がポイントになってきます。
公認会計士の場合、様々な監査を経験し、ステップアップを図る時期になっているかもしれません。
30代になると未経験の業務へはなかなか挑戦できないものです。
20代の経験をもとに職種等を探していくことになります。
経験を活かしてステップアップ、キャリアアップの転職をめざしていきましょう。
30代の公認会計士の転職事情についてはこちらの記事もご覧ください。
【公認会計士・公認会計士試験合格者対象】
なんとなく転職したい・中長期でキャリアを考える方向け
転職相談会
公認会計士の転職事情のトレンドは?
次に、近年、公認会計士の転職市場がどのような状況なのかみていきます。
公認会計士試験に合格した人々の一般的な就職先は監査法人です。
公認会計士の第一歩は監査法人からスタートするケースがほとんどなので、転職は「監査法人からどのように転職していくか」がポイントとなってきます。
監査法人の経験を活かせる転職は多数あります。
また、転職する目的もさまざまです。
- 労働環境を変えたい
- 規模の違う監査法人に転職したい
- 業務内容を変えたい
このような希望をかなえるため、監査法人から監査法人への転職もあります。
近年、AIの進化やITの発達に伴い、会計は複雑化しています。
データ分析やシステム監査といったスキルを求められる場面も増えました。
公認会計士が必要となる難解な局面はむしろ多くなっていると言え、人手不足が生じている状態です。
優秀な公認会計士の転職は引く手あまたと言えるでしょう。
また、近年は、会計系のコンサルティングファームや事業会社(一般企業)への転職が増えつつあります。
これは専門知識を活かし、ビジネスに関わりたいと考える公認会計士が多いことと関係しています。
その他、会計事務所や税理士法人などに転職も、選択肢として健在です。
それぞれの転職のメリット
転職先によってそれぞれ異なったメリットがあります。
主な転職先でのメリットを見ていきましょう。
監査法人から監査法人への転職であれば、業務の大きな変化はありませんので仕事の内容は変わらず、労働環境だけを変えることができます。
スムーズに転職できることは大きなメリットです。
システム監査など、監査法人が担う業務の範囲内で新たなジャンルに挑戦することもできるでしょう。
会計系コンサルティングファームは、監査法人とは異なり、会社により近い仕事をすることができます。
監査業務はチェックして指摘することが主となりますが、コンサルティングでは、会社のもつ課題に対してアドバイスをしたり解決したりします。
監査とは異なるやりがいを感じることができるはずです。
事業会社であれば、経理財務や経営企画などに所属することが多くなります。
有価証券報告書や経営計画書に携わるのは監査法人時代と同じですが、作成する側と監査する側とで立場も視点も違います。
会社の業績に直結するような、新鮮な仕事をすることができるでしょう。
会計事務所であれば、税理士登録をして税務を経験することができます。
監査法人と違って主なクライアントは中小企業となり、経営者とも直接やり取りすることができ、経営に対して直接のアドバイスをすることができます。
また、将来的に独立開業を考えている場合は税務の経験は役立つでしょう。
それぞれ違うメリットがあり、どれがいいということはありません。
自分に合った転職先を探しましょう。
公認会計士の転職動向の多様化については、こちらの記事もご覧ください。
40代の転職は難しい?
一般的に40代の転職は難しいと言われています。
40代は会社では管理職となっていることが多く、管理職を中途で採用することはあまり多くないため、どうしても求人数が限られてしまいます。
また、採用側が求める経験やスキル、人物像などもピンポイントになりますので、なかなかマッチするポジションにめぐりあうのも大変です。
このようなことを考慮すると、40代で転職ということはなかなかハードルが高いのは事実です。
公認会計士であれば、専門性は十分と言えるでしょう。
ただし、さらにアピールできる何かが必要となる可能性は高いです。
また、40代でまったく新しい職種へ挑戦することはさらにハードルが高くなります。
初めての業界であれば可能性はありますが、職種は同じでなければ難しいでしょう。
20代・30代で積み上げてきた経験やスキルの集大成としての転職になるのがほとんどです。
企業内会計士(組織内会計士)の年収についてはこちらの記事もご覧ください。
管理職(マネジメント)の求人
公認会計士が40代までに積み上げておくべきこと
転職をしたい時に40代を迎えているならば、それまでに、具体的には何をしておけばいいのでしょうか。
40代では管理職を期待されることが多いです。
つまり、部下の采配などマネジメント力が求められます。
部下の管理をしながら、どう仕事を進めていくのかというスキルが重要です。
これまでは自分の仕事だけをすればよかったものが、新たに管理能力が問われるのです。
専門知識の面ではどうでしょう。
専門知識等の仕事の基本というのは30代まで身に付けておく必要があります。
公認会計士としての知識にプラスアルファで何かを持つことがポイントです。
また、仕事の基本的な能力というのは当たり前に身に付けておかなければ、転職することは難しくなります。
これは転職に限りません。
社内でのキャリア形成を選択するとしても同じことです。
転職の有無に関わらず、20代・30代でしっかりと専門知識を積み、仕事の基本を身に着けておきましょう。
40代公認会計士の転職事情
改めて、公認会計士の40代の転職について考えてみましょう。
基本的に、選考のハードルは高く、20代~30代での経験を活かす転職をおすすめします。
例えば監査法人のみで働いてきた40代の会計士が事業会社への転職を希望したとしましょう。
採用側からすれば実務を知らない40代を管理職待遇で迎えるのはリスクとなります。
監査法人のみの勤務であっても、事業会社への出向経験がある、IPO準備のアドバイザリー業務に関わっていたといった、活かせる経験を持っていなければなりません。
IPO準備に携わった経験を持つ公認会計士であれば、今まさに上場準備をしている企業であれば「ぜひ」ということになるでしょう。
監査法人からの転職先で人気のコンサルティングファームや会計事務所ではどうでしょうか。
会計系コンサルファームや会計事務所は、資格を活かせる専門職なので、年齢のハードルというのは事業会社よりも低いといえます。
専門知識や経験で勝負する実力主義ですので、40代で監査法人からの転身をめざすのであれば、最適です。
とはいえ、初めての業務も多くありますので、チャレンジ精神を忘れず、スキルアップをする姿勢が必要となるでしょう。
公認会計士・税理士の転職スケジュールについてはこちらの記事もチェック
40代公認会計士が転職を成功させるには
まず、40代の公認会計士にとっては、実務経験が最も重視されます。
さらに、役職経験、ないしはチームマネジメントの経験も大切な要素です。
40代の公認会計士にとって、20代や30代のようにポテンシャル採用は行われず、経験を積んだ即戦力としての役割が求められます。
事業会社を受ける公認会計士に上場企業の監査経験が多数あるのならば、子会社との連結決算業務、内部監査などの戦力としてみなされ、採用されやすいでしょう。
M&A支援やIPO準備に関わった経験があるならば、企業の財務・経営企画で活かしてほしいと願われるかもしれません。
また、40代はリーダーとして部下を引っ張ることを求められる年代でもあります。
プロジェクトリーダーの経験があれば、積極的にアピールすべきです。
いずれにせよ、自分のスキル、キャリアビジョンを明確にし、募集企業のニーズに合わせることが重要です。
自分の強みがわからなければ、40代の転職はたとえ公認会計士でも難易度は高まるでしょう。
転職エージェントを利用し、コンサルタントに客観的に見てもらうのもひとつの方法です。
まとめ
40代の公認会計士の転職について解説しました。
一般的な40代の転職事情に関しては、かなり難関と言われることが多いです。
一方、公認会計士という専門的な国家資格を持っていれば、実力は評価されやすいですし、比較的チャンスも豊富です。
ただし、20代から30代の経験の蓄積が重要なことは同じですし、転職のハードルも高いことには変わりありません。
経験をしっかりと積み、キャリアプランをしっかりと立てる。
これが、40代での転職を成功させる近道です。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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