転職お役立ち情報
監査法人でのキャリア形成と年齢
監査法人に転職するためには、監査業務に携わるために公認会計士か、米国公認会計士(USCPA)の資格が必要になります。
資格を持っていなくても監査法人で業務を遂行することは可能ですが、業務の都合上、公認会計士の資格を取得することが要請されているのです。
多くの公認会計士試験の合格者は、会計士のキャリアのスタートとして、監査実務の経験を積むために監査法人で数年間にわたって働きます。
この数年間の間で監査チームの一員として様々な企業の監査経験を得た後、修了考査に合格して公認会計士となり、チームメンバーのリーダー(インチャージ)として、あるいは、チームマネジャーとして監査チームを率いていきます。
そして20代後半から30代前半は、監査法人の監査の中心メンバーとして活躍していることになります。
監査法人への入社・転職に適した年齢を考える場合、この基本的なキャリアの積み方を考慮する必要があります。
詳しく見ていきましょう。
監査法人への転職方法
一般的な監査法人への転職方法はふたつあります。
転職サイトや転職エージェントを利用して求人のある監査法人に応募する、監査法人それぞれが準備している採用サイトから直接応募する方法です。
転職サイト・転職エージェントを利用する
転職サイトや転職エージェントを利用する場合の最大のメリットは、募集内容を見ることで監査法人がどのような人材を求めているのかを、他の案件と比較することができることがあります。
転職エージェントでは転職希望者に対して担当者(アドバイザーと呼ばれています)がつき、転職の相談、悩み、必要なアドバイスをする体制があります。
希望条件を伝えると、マッチングした求人が数多く紹介されます。
書類応募、面接を通じてアドバイザーが転職をサポートします。
大手の転職サイトでは、自分で直接応募することになるので、エージェントをはさまないスピード感が得られますが、年収の交渉やアドバイスでサポートは得られません。
どちらにも一長一短ありますが、監査法人のような専門性の高い業種へ転職する場合には、最初からアドバイザーが積極的に支援してくれる転職エージェントを利用することがお勧めです。
アドバイザーは、監査法人の人事担当者と交流を持っていることが多く、転職希望者の人柄を人事担当者へ説明して、書類選考の通過可能性を高めてくれることもあります。
監査法人の定期採用
公認会計士の論文式試験に合格すると、基本的には監査法人の定期採用を経て入社します。
これは、大学のいわゆる新卒採用と似ていて、その年の合格者をまとめて採用し、まとめて入社してもらうものです。
研修もいっしょに受けますので、同期と呼ばれる仲間ができます。
しかし、現在ほかの職業についていて定期採用のスケジュールが難しい場合や、監査に近い業務経験があり、中途採用として入社したい場合などは、転職エージェントや転職サイトを選択する場合もあります。
監査法人の知人紹介(リファラル採用)を受ける
監査法人に勤めている方からの紹介を受けて、採用になる方もいます。
これは、一般にリファラル採用と呼ばれており、そのメリットとして、紹介してくれる方が直接、人事部門へとつなげてくれることにあります。
ただし、その場合でも選考が有利になる保証はありません。あくまでも紹介される方のこれまでの経歴が重視されています。
公認会計士の資格がなくても転職できる業務を探す
最近では、監査業務を目的としない、監査法人内部における管理会計の担当者として、公認会計士の資格を持っていない方に向けても広く募集をしています。
この動向はBig4等の大手監査法人に見られており、専門家集団の組織で仕事をしてみたいと考える一般の方にとっても、大きな機会といえるでしょう。
また大手の監査法人では、グループ会社にクライアントに対するコンサルティングサービスを提供する事業や、税理士法人等もあります。
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監査法人の採用年齢は
監査法人において、監査に携わる場合には公認会計士の資格を持っていることを前提に、20代後半から30代前半までが求人ターゲットとなっています。
先述したとおり、監査法人のキャリア形成は20代~30代前半でスタートしているため、その後の昇進や昇給を考えるとこの年代になってきます。
会計士試験の論文式合格者のピークは20代であることから、会計士としてのキャリアを考えている方は早めに決断をしてチャレンジしていきましょう。
一方、30代中頃から後半以降の年代では、監査チームを率いて効率的な監査を実行できる役割が期待されています。
即戦力として、あるいはプラスアルファの経験や知識を持っていることが望まれます。
前職が監査法人であったり、FAS系コンサルティングファームであったり、同業者からの転職であれば、マネジャーあるいはシニアマネジャーククラスとしての採用が多いようです。
監査法人への転職と年齢
監査法人が20代の転職希望者に期待すること
20代中頃から後半にかけた転職では、転職先の監査法人が期待する役割は主に現場業務の即戦力です。
監査業務は、一定の監査手続きに基づいて実施されるルーティンワークです。
基本的な監査業務(例えば、クライアントの勘定科目別の残高が適正であるかどうか、在庫や固定資産の実査等)であれば、マニュアルに従って対応できるようになっています。
もし分からない部分は先輩に聞くことで対処できるようにチーム制としているため、大学を卒業して監査法人に入社して間もない方でも安心して対応できます。
そのため、監査業務の未経験者に対して適切な指示ができること、監査チームの主査の要望に従って、監査チームをリードすることができることが主な役割となります。
監査法人が30代の転職希望者に期待すること
30代前後に監査法人へ転職する場合は、少なくとも監査チームを率いた経験、できればマネジャーやシニアマネジャークラスを経験してから転職すべきでしょう。
他の監査法人への転職を目指す場合において重要なことは、同じ業務をするための転職ではなく、より高いポジションで責任と権限を拡大して業務を遂行できることを目指すと良いでしょう。
まとめ
多くの監査法人では、実務経験者を採用することで即戦力を強化することを目的に、20代から30代を中心に採用活動をしています。
多くの監査法人では、クライアントの決算期等の繁忙期で人手不足が継続しています。
この時期には監査法人側でパートタイムでもいいので応援を求めることもあり、いわゆる売り手市場となっています。
即戦力の採用は継続して活発な状況です。
最近では監査法人においても、就業環境の改善、妊娠出産等のイベント後の職場復帰を容易にする等、一般企業並みの福利厚生環境が構築されつつあります。
20代~30代にかけて監査法人に転職・入社し、長期キャリアを構築していくという選択をする会計士も多くなってきました。
監査法人への転職を考える方は、ご自身の経験が監査法人の希望と合致しているかを照らし合わせ、検討してみてください。
Profile レックスアドバイザーズ
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