転職お役立ち情報

転職する際の税理士事務所を選ぶポイント

更新日:2023.05.15

税理士の転職お役立ち情報

税理士事務所

今回は税理士事務所の選び方について解説します。

税理士事務所に転職したい方の中には税務経験がまだない方や、ベテランの税理士の方までいろいろいらっしゃると思います。

そういった方向けに、述べていきたいと思います。

転職候補としての税理士事務所の種類

転職候補となる税理士事務所は、大まかに言って3種類に分かれます。

BIG4税理士事務所((PwC税理士法人、デロイトトーマツ税理士法人、KPMG税理士法人、EY税理士法人))と呼ばれる、業界大手の法人で主に法人税業務をしていく場合。

中堅の税理士事務所で法人、個人両方に業務を提供していく場合。

そして、資産税に特化したような税理士事務所で、主に相続等の業務をしていく場合です。

BIG4税理士事務所

BIG4税理士事務所の特徴として、大企業向けの税務、M&Aや事業承継といった特殊税務、国際税務といった通常の会計事務所ではあまり提供が少ないような分野に携われることが特徴です。

決算業務や記帳代行業務というのはほぼなく、税務申告書の作成とレビューが業務の中心になってきます。

その分、より高度な税務業務をする機会が多くあります。

例えば、規模の大きい会社を相手にするということで、外形標準課税制度や外国税額控除といった処理をする機会が多くなるでしょう。

中堅税理士事務所

中堅税理士事務所では、BIG4ほどではないにせよ、IPO業務や事業承継、M&Aに関わる機会もありますし、また決算業務や記帳代行業務をする機会もあります。

やる仕事の幅が相当広くなるというイメージをしてください。

そのため、相続や税務調査など各分野のスペシャリストとチームになって案件に携われる機会が増えます。

大規模な税理士事務所と小規模な税理士事務所でやることの両方をやっていると考えてください。

幅広い経験を横断的に積みたい、という方には理想的な環境と言えるでしょう。

資産税特化型事務所

資産税とは主に贈与税、相続税、譲渡所得に関わる所得税等の総称をいいます。

このタイプの事務所を大きくわけると、相続税や贈与税の申告業務を中心に行っているタイプと相続・事業承継の対策を行っているタイプにわかれます。

申告業務を中心とする事務所の場合、比較的小規模の案件の数をこなしていくイメージになります。

一方で、相続・事業承継の対策を中心とする事務所は該当業務をスムーズに行うよう対策することがメインとなるので、複雑な業務となることが多いです。

クライアントも富裕層や大規模事業のオーナーが多く、そういった方のコンサルタント的な役割を担う場合もあります。

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税理士事務所に転職するメリット

税理士事務所への転職を考えている方は、そのメリットについても色々と考えられると思います。

税理士事務所に転職するとどういったものが得られるのか、ということや、税理士事務所での待遇について述べていきます。

スキルアップやキャリアチェンジ

まず、ご自身の税務に関するスキルアップができる、というのが大きなメリットの1つでしょう。

税務実務というのは実際に手を動かしてみないとわからない細かいポイントがたくさんあったり、お客様と必要書類やスケジュール調整といったことをしていかないといけません。

座学の知識だけでは中々実務に対応できないので、こういった経験は大変貴重になります。

特に、お客様対応というのは座学では全く学ばないことですので、大切です。

実際の税務実務では、お客様に対し、必用な資料がどういったものなのか説明するスキルや、税務上の間違い・節税方法を指摘するといった対面でのソフトスキルが非常に重要になってきます。

また、税務の実務経験があるということは、今後のキャリアが大きく広がってきます。

そのまま税理士法人で出世を狙うも良し、事業会社の経理に移っても、実際の税務業務経験があるという方はかなり重宝されるでしょう。

キャリアアップや年収アップ

自身のキャリアの幅を広げる上でも、税務の実務経験があるというのはかなり大きいです。

日々の節税方法や、消費税の計算処理、個人の確定申告や相続といった知識があると、自身のキャリアの可能性がグッと広がっていきます。

労働者全体の平均年収は487.3万。

それに対して企業内税理士の入社時給与はおおよそ500万ほど。

もちろん自身がこれまで働いてきたキャリアや年齢によってもこの金額は変わってきます。

通常の一般事業会社に入社するよりは待遇がいいと言えるでしょう。

そこから実務経験を積んでいくことで、年収900万円以上も狙えます。

税理士として独立し、うまく経営していければ、年収2,000万円も射程に入ってきます。

そういった意味でも、年収をアップさせるのに税理士法人に入るのは有効な手段と言えるでしょう。

税理士事務所へ転職するためのスキルや年齢

税理士事務所へ転職する魅力というのは伝わったでしょうか。

しかし、実際に転職したいと思っても、採用されなければ税理士事務所で働くことはできません。

税理士法人に入るためにはどういたスキルや資格が必要なのでしょうか。

また、転職するのに適している年齢についても述べていきたいと思います。

保有資格について

税理士法人に入る上で、税理士の資格や公認会計士の資格があると、大変なアピールポイントになります。

やはりこういった資格持ちは税理士法人側も積極的に採用したいと思うものですので、ぜひ勉強してこういった資格をとっていって欲しいと思います。

なお、公認会計士資格をとるのに必要な勉強時間は4,000時間、税理士の場合は3,000時間以上は必要だと言われています。

勉強は大変ですが、資格をとる価値は十分にあると言えるでしょう。

ただし、資格がなければ税理士法人に入れないかというと、そういうわけではございません。

入社時点では、例えば簿記の資格だけもっていて、働きながら税理士資格をとるための勉強をしていらっしゃる方というのもいます。

税理士試験のうち、科目合格をいくつかしている状態の方というのも多く入社されます。

転職年齢

税理士の年齢構成は40代以上が90%をしめます。

これは、税務署OBの割合が高いことや、税理士試験の合格に時間がかかること、税理士に定年が無いことが要因になっています。

従って、税理士法人に入社する上では、30代で税理士試験の科目合格者でも、十分に入社できる可能性はあります。

20代であれば税務の知識があまりない状況でも、ポテンシャル採用されることは十分にあるでしょう。

また、30代後半になると、実務的なスキルだけでなくマネジメント経験も求められるため、そういった経験を早めに積んでおくといいでしょう。

もちろん税理士資格を持っていて、実務経験があるのであれば40代でも転職は十分に可能といえます。

30代になってから税理士事務所への転職をするうえでは、税理士試験の科目合格をしていて、在職中に税理士資格を取る意思があるというのを示すのが大事ではないかと思います。

転職で税理士事務所を選ぶ上で確認しておきたい事項

税理士事務所は、各事務所ごとに特徴が大きく異なります。

そのため、転職の面接時に質問をし、自分が入ろうとしている事務所の感じをつかんでおくことが大事になります。

面接でどんな事項を確認しておくか

事務所の残業体質

昨今少なくなってはきていますが、いまだに「残業しろ、早く帰るな」ということを言ってくる税理士事務所もあります。

残業を気にしない方はいいですが、そうでなければ職員の平均残業時間を聞いてみましょう。

その質問をした時の事務所側のリアクションでも実際の残業体質はつかめてくるものです。

やっている業務の割合

求人票の業務内容に相続業務ありと書いていても、実際の業務の中での相続業務の割合が1割も無かった、ということは実際にあります。

各業務が実際にどれくらいの割合で実施されているのかについても面接で聞いておいたほうがいいでしょう。

事務所でのユニット分け

大規模な税理士法人でも、基本10数人前後のユニットに分かれて仕事をしており、他のユニットにはあまり関わらないという場合があります。

そのユニットでの仕事や人間関係がうまくいかないと、入社してから非常につらい思いをすることもありえるため、面接時にどういった単位で部署やユニットが分かれているのかを確認しておくと良いでしょう。

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まとめ

ここまで、各税理士事務所の特徴と、入社することのメリット、入社時の確認事項について述べてきました。

何度も言いますが、税理士事務所は各事務所ごとにそうとう特徴や社風が異なります。

事務所ごとに自分に合う合わないは必ずでてきますので、「税理士事務所であればどこでもいい」とは考えずに、各事務所の特徴を掴んで就活をしていくことが重要です。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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