転職お役立ち情報
経営企画という職種は、会社運営において非常に重要な役割を担っています。
キャリアアップをめざして転職を考える際、求人で見かけても具体的な仕事内容がよくわからないという人も多いでしょう。
将来、経営陣のポジション目指したい人にぴったりの職種です。
会社に対するデータや知識といった、さまざまなものが必要になります。
経営企画の仕事内容、求められるスキルや能力について解説します。
経営企画ってどんな仕事?
会社には大きく3つの部署があります。
- 事業部門……既存の商品やサービスを継続的に提供するために必要な、既存事業を運営する部門
- 管理部門……経理部門や人事部門でバックオフィスと言われます。経理部門では、会社の業績を正確に把握するために日々の取引を仕訳で記録したり、財務諸表を作成したりします。また、人事部門は、従業員の給料計算や、源泉税の納付、社会保険や、入退社の手続きなど業務は多岐に渡ります。
- 経営企画……会社のブレーンともいうべき旗振り役の部門です。
会社が活動を行う上で、土台となるのが管理部門です。
経営企画は、未来に向けて会社運営の様々な改善や、新たな事業の立案や予算管理など重要な業務を担当します。
経営企画の仕事とは
経営企画の仕事は、他の部署と比較してルーチン業務の割合は低いです。
これは、経営企画が名前の通り企画するという新商品や新規のサービスを立案し、実行する仕事だからです。
よって、一概に経営企画という仕事を説明することは難しいでしょう。
一般的に経営企画と言われている業務は、前述の新たな商品企画や予算管理、また、株主等のステークホルダーに対するIR業務なども含まれます。
経営企画は、会社のブレーン
先ほど解説した通り、経営企画は会社におけるブレーンの機能を有しています。
経営企画は、ただ単に新たな企画を発案するだけ、会議をするだけではありません。
市場を見てマーケティングを練り、中長期における成長を見込み、立案したプロジェクトを進めていく必要があります。
順調に進捗しているか確認することはもちろん、進捗に懸念がある場合は、対応策を講じる、軌道修正するなどの責任も負わねばなりません。
大変ですが、その分やりがいがあります。
経営者へ自分の力をアピールしやすいです。
成果を出せれば、評価も得られる可能性が高いでしょう。
会社内における経営企画のポジション
会社内において、経営企画は非常に重要なポジションです。
経営企画は、一般的に会社の代表である社長に近い部署となっています。
社長の意思決定を直接聞いたり、大きな規模でプロジェクトを動かしたりすることも多いです。
また、現場の部門とも決して遠くないので、会社全体の仲介者のような役割も担います。
経営企画はその業務内容の重要度もさることながら、会社全体を上手く運営するための潤滑油の役割も担います。
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経営企画の主な仕事内容
経営企画は、企業の成長に対し、重要な役割を担います。
また、その業務も幅広いです。
主な仕事内容を見ていきましょう。
1.予算立案
経営企画の業務の中で、とりわけ重要な位置づけが予算立案・策定という業務です。
事業計画を立てると共に、必ず行わなければなりません。
例えば上場企業の場合、毎年の業績を株主などに対して開示しています。
企業は業績を開示することで予算の達成を約束し、株主はその将来を予測し、期待を込めて投資を行います。
よって、予算が大きく未達の場合などは、株主からの期待が失われ、企業の株価に影響を与えることになります。
経営企画は、予算を各部署から収集した上で、その数字と経営者が掲げる理想との間を調整します。
どのような長期的なビジョンを掲げ、利益を出して還元していくのか、適切で入念な準備が必要です。
先ほど述べたように、予算は株主に対しての約束となります。
そのため、現実的かつ最適な目標数値を提示しなければいけません。
非常に重要な業務であることがわかるでしょう。
2.経営戦略の立案
経営戦略の業務は、前述の予算立案に大きく関わる業務です。
経営戦略は、企業を成長させるために大きな戦略の柱を立案し、具体的な計画に落とし込む業務です。
具体的には、海外事業の展開やM&Aなどによる企業買収、新商品の販売、不採算事業の廃止など多岐にわたります。
こういった戦略は企業の業績や組織の運営に大きな影響を与えます。
よって、経営企画は予算立案時に経営戦略も同時に行います。
戦略と予算のバランスを持って企業が成長できるように調整しなければ、経営が立ち行かなくなります。
目標を実現するには、様々な視点からメリット・デメリットを分析しなければなりません。
法務面・税務面・経理面・人事面といった多角的な目線から立案された戦略を精査する必要があるということです。
市場調査や、各部署とのコミュニケーション能力も時には必要になります。
社員のモチベーションにもつながりますし、社外からの評価にも影響を及ぼします。
経営戦略も、企業にとって非常に大切な業務であるといえます。
3.ディスクロージャー
ディスクロージャーとは、企業の情報開示をいいます。
情報開示は、企業のIR活動の1つです。
株主や投資家、取引先などに対して情報の開示を行います。
上場企業においては、法律などにより有価証券報告書等の開示義務があります。
また、ディスクロージャーには企業が任意で開示するものもあります。
任意に開示するものとしては、新商品の発表などが該当します。
経営企画業務における責任と重要性
経営企画の業務は重要性が高い分、同時に責任が伴います。
社内や社外の情報をどう活用し、課題を洗い出し経営に役立てるのか。
経営企画業務における責任と重要性について解説します。
1.重要情報を取り扱う
経営企画の業務にて取り扱う情報は厳密な管理が必要です。
社員の個人情報や、各部署の予算などは機密情報に値します。
特に、経営企画ではディスクロージャー関連の情報を取り扱うことが多いです。
未公開の情報は、会社の株価にも大きな影響を与えます。
情報の管理を疎かにしてしまうとインサイダー取引などの問題に発展する可能性もありますので、コンプライアンスも遵守して業務を行わねばなりません。
2.経営判断の情報発信
経営企画は、経営者の判断を社内に周知、徹底することも業務に含まれます。
経営方針など社内向けの情報発信は、年度毎の政策発表会などで報告されます。
ここで発表される内容は、社員一人一人に関わりのあることです。
と言っても、ピンと来ない人もいるでしょう。
経営企画がきちんと、会社の方向性や目標となる予算数値などを周知・徹底していく必要があります。
社員に対し、統一の方針および目標を理解・認知してもらうことは非常にハードルが高いことです。
しかし、利益を上げ、適切な運営には社員の貢献が欠かせません。
いかにわかりやすい資料を作成し、どのような方法で周知していくかがポイントになります。
また、社外に向けては株主総会や、自社サイトを活用しての告知などが中心になります。
3.経営企画業務の重要性
経営企画の業務は、前述の通り非常に重要な業務を担っています。
よって、常に新しい取り組みや、社会情勢の変化、経済の動向、競合企業の様子など、さまざまな情報をチェックしておく必要があります。
企業は、常にステップアップし、改革を行わなければ衰退していきます。
また、近年のITやAIといった技術革新により、経済の流れは加速しています。
そうした中で存在感を示し、前に道を進めるためには経営企画という仕事はより重要になっていくでしょう。
一層その価値が高まっていくとも言えるかもしれません。
まとめ
経営企画の仕事内容について解説しました。
経営企画は、管理部門の中でも花形のようなイメージの部門です。
大きな責任が伴いますが、仕事に取り組むやりがいも得られますし、キャリアアップ・キャリアパスにもつながるでしょう。
社内異動や社内公募といった働くチャンスがあった場合は、自身の実力を発揮できると思えばぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
また、経営企画の職種は転職においても人気です。
それゆえに、選考を潜り抜けるのは大変になります。
職務経歴書や面接対策といった準備が重要です。
目指す方は、様々な角度から物事を見る視点を養うようにしましょう。
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