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会計事務所での顧客管理方法とは?ITを活用する事務所も

更新日:2023.05.23

税理士の転職お役立ち情報

会計事務所 顧客管理

会計事務所は多数の顧客を相手に業務を行っているためその管理は困難であり、近年ではITを活用しているケースも多いです。

このような会計事務所の顧客管理について、規模による管理方法やその問題またITによる活用方法についてみていきましょう。

会計事務所の顧客管理、紙での運用

①会計事務所の規模

顧客管理を紙で行っている会計事務所は、先代から続いているような創業数十年の老舗の個人会計事務所のケースが多いです。

そのような事務所の規模は所長の税理士1名に従業員10名以下だったり家族経営だったり小規模事務所であることが一般的です。

顧客も先代から引き継いだ地元の顧客や、税理士の知人や親戚といった身近な顧客も多いようです。

 


そのような事務所で現在問題になっているのは、顧客の高齢化であり、あわせて事務所の従業員の高齢化も同時に進行していることです。

インターネットはつながっているものの、システムの利用が進んでいないケースも多いため、紙での運用となっています。

このように事務所も顧客も双方がさまざまな要因でシステム化が進んでいないと、紙管理ということになるようです。

②資料の管理方法

資料がほぼすべて紙での管理で、たとえば申告書一式は5年分ファイルして事務所内の棚に保管し、残りは倉庫へ格納するような運用例があります。

決算資料、お預かり資料は資料管理用のカゴなどを用いて担当者が自分で管理します。

しかし管理用のカゴに入りきらず机の下、机の上などあちこちに資料を積み上げるケースなど管理方法が個人によってバラバラになるおそれがあります。

そのような場合には担当者が休みの時に顧客への対応が発生すると、資料を探し回る事態が多発します。

 

さらに、担当替えをすると管理の仕方が異なるのを要因として作業がもたつく事態となります。

紙管理の場合、情報共有のために何か仕組みが作られていなければ情報の錯綜から顧客からのクレームにつながるケースもあります。

また、セキュリティの観点からも管理が甘くなるケースが散見されます。

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会計事務所の顧客管理、ITを用いた運用

①会計事務所の規模

本店と少数の支店がある中堅の会計事務所、規模の大きい税理士法人についてはITを活用した顧客管理が一般的です。

ただし小規模事務所であってもITに関する知識がある人材がいる事務所であればITを活用しているケースは多々あります。

②資料の管理方法

顧客管理についてITを使用している場合、申告書等、現金出納帳などを含む必要書類はすべてにPDFなどで保管をします。

顧問先別、年度別に仕分けされ、ファイルを事務所内で共有化、バックアップをサーバーに定期的に取ることも行います。

マニュアルによる管理・運営を徹底し、ツールや制度が変わるたびに総務もしくは上司から都度マニュアルを渡され、講習を受講する場合もあります。

 

紙の資料も保管が必要な場合もありますが、すべて紙での管理にする場合と比較すれば量は減るため、書類があふれることもなく、保管場所を決めて管理することが多いです。

あわせて机の上や机の下、引出し等、個人のデスクに資料を置きっぱなしということが一般的に禁止されます。

従業員による資料の持ち出しのリスクを抑えるため、特に大規模な事務所であれば定期的なパソコンのチェックなどセキュリティ上の方策も多々行われます。

そして情報共有の仕組みとしては毎月1日、グループ全体のミーティングの時間を取ってもうけられていたり、遠方の事業所を有している場合はビデオチャットなどで接続したりすることで情報共有を行います。

会計事務所の顧客管理における問題

紙の資料であれば、資料の紛失や担当者がいなかったり変更があったりすることで、資料の管理場所がわからないリスクがあります。

またITによる管理でも、たとえばエクセルファイルが複雑になることで顧客データの管理が大変になる場合があります。

また会計事務所では資料が大量にあるため、事務所内で情報の共有がうまくいかないケースもあります。

出先で必要な資料をみることができないリスクもあるでしょう。

このような問題を解決するために専用のソフトを使ったり、クラウド管理のツールを活用したりしている会計事務所も多数あります。

会計事務所の顧客管理でITを活用するには

①ITを活用する目的

会計事務所の顧客管理でITを活用する目的としては、作業ミスを起こさないために業務品質を保ちつつ、短時間で仕上げるなど効率化を図ることがあげられます。

そのため会計事務所では業務フローを把握して、それらをもとにITにより品質の向上と効率化ができるところがあればコスト影響も鑑みながらITを活用します。

自分の事務所にマッチしていないシステムではかえって非効率化にもつながり、導入の時間とコストだけが多くかかるだけとなってしまいます。

会計事務所はITを活用する目的を意識しながら、その導入を進める必要があります。

②運用ルール

ITを活用するためには、事務所内での業務や情報共有を円滑化するため、運用ルールを設けることが必要です。

例えばシステムの業務手順書を作成したり、操作マニュアルを作ることがあります。

あわせてITツールを使って事務所内での作業テンプレートを作ったり、チェックリストを整備し、それらに従いITを運用することがあげられます。

 

そして実際に業務を行う中で改善点などがあれば順次運用ルールに組み込んでいきます。

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まとめ

会計事務所の顧客管理について、規模による管理方法やその問題、またITによる活用方法についてみていきました。

このように会計事務所における顧客管理にITを活用することで、業務の効率化が進み、働きやすさの改善にもつながっています。

会計事務所への転職の面接選考の際には、顧客管理や業務管理にどのくらいIT活用が進んでいるかを質問すると、事務所の業務効率化に対する姿勢をみることができるといえます。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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