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女性経理職の平均年収はいくら?男女差や年収を上げる方法も解説

更新日:2024.08.22

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経理に従事する女性の年収の目安と年収の上げ方

女性経理職の平均年収はいくらなのでしょうか。

経理のスタッフとして働くと決めたとき、男女格差差や年収を上げる方法が気になる方も多いと思います。

業務内容が異なるケースがあるのか、企業による違いも知りたいところでしょう。

大企業や中小企業では、手取りの内訳が大きく異なることもあり得ます。

今回は、女性経理職の平均年収について解説します。

女性経理職の平均年収は?男性と差はある?

男性と女性の経理職では、平均年収にどの程度の違いがあるのでしょうか。
男女別の平均年収の実態と、年収差が生じる理由について解説します。

①経理の平均年収

経理職の平均年収は550万円程度です。
厚生労働省が出している「令和5年賃金構造基本統計調査」によれば、正社員として働く事務従事者の平均年収は497万円となっておりますが、経理職は事務職の中でも専門性の高い職種なので、550万円程度と考えるとよいでしょう。同調査で他の職種も含めた正社員の平均値を計算すると520万程度となることから、経理職の平均年収は日本全体平均よりやや高い程度と言えます。

 

関連記事:経理職の転職後の平均年収はいくら?スキルアップも鍵

 

ただし、平均年収はあくまで、すべての経理職の平均を算出したものなので、1000万円を超える人もいれば、200万円以下の人もいて、男女ごと、年齢ごと、企業ごとにさまざまです。
以下にそれぞれの区分ごとの平均年収について解説していきます。

②男性経理職の平均年収

男性経理職の平均年収は約600万円程度です。
同じように「令和5年賃金構造基本統計調査」に基づいて計算を行うと、男性の経理職の平均給与は全体より1割近く高いことと想定されます。経理職の正社員全体の平均年収が550万円ですので、男性経理職の平均年収は平均よりやや高いといえるでしょう。

経理職で働く男性の多くは正規雇用者が多いですが、中には非正規雇用者もいます。
また中小企業で働く人もいれば大企業で働く人もいます。
中小企業の経理職の場合、取引の記帳が基本的な業務内容なので、そこまで高い専門性は求められません。
管理職でなければそこまで高い年収ではないでしょう。


他方、企業の規模が大きくなればなるほど、経理職に期待される役割も増えるようになります。
取引の記帳といった単純な経理業務だけでなく、監査対応、子会社管理、経営戦略の策定、予算の作成といった多岐にわたる業務に従事することでしょう。

また、会社の規模が大きくなれば税務や会計も複雑になり、必要とされる知識は膨大となることでしょう。

このように、大企業のように経営企画・コンサルティング業務と経理職の仕事を兼務しているような部署では、経理職の給与は高くなる傾向にあります。
企業規模が大きい会社で激務の仕事をこなしている経理職の多くが男性です。

したがって、男性経理職の平均年収も高くなります。

③女性経理職の平均年収

一方、女性経理職の平均年収は約520万円程度です。
全国平均年収520万円と同等の水準ですが、女性正社員の平均給与が420万であることを踏まえると、高い水準にあるといえるでしょう。


ただし、男性の経理正社員と比べると80万円ほどの差があり、それには何らかの理由があるはずです。

その理由について、以下で解説していきます。

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女性経理職の平均年収が男性より低い理由

なぜ、女性経理職の平均年収は男性より低くなっているのでしょうか。

国税庁の調査によると、女性の平均年収は302万円。一方、女性経理職の平均年収は400万円前後でした。

女性の平均年収よりは高い傾向です。

 

「男性経理職の平均年収」の項目で解説した通り、経理職といっても様々な雇用形態があり、また会社の規模もそれぞれです。
雇用形態や会社の規模が異なれば、経理職として求められるレベルも異なります。

例えば、パートなら支払業務のみに従事することが多いですが、大企業の経理職であれば多岐にわたる業務をこなさなければなりません。

女性経理職の場合、正規雇用者も多いですが、男性と比較し、非正規雇用者やアルバイト、パートタイマーの割合が高いのも事実です。

今回のように正社員同士で比較したとしても、女性の方が時短社員が多かったり、残業時間が短かったりすることは、少なからず影響しています。

また、大企業の経理職より中小企業の経理職のほうが女性の割合が高くなっています。

 

  • 大企業の場合、転勤や海外出張が必要なことも多く、また、上場企業であれば四半期ごとに決算が必要となり、負担が大きくなります。
  • 中小企業の場合、子会社がないところも多く、決算も年に1回であり、大企業と比較し働きやすい環境にあります。


以上のように、女性の経理職では正規雇用者や大企業の割合が男性と比較し低く、結果として、平均年収が下がってしまう傾向になります。

【年代・企業規模別】女性経理の平均年収

では経理として女性が年収をあげるにはどうすればいいでしょうか。
以下で年齢別の経理の平均年収や企業規模ごとの平均年収をみることにより、年収をあげるポイントを考察します。

①年代別の経理の平均年収

  • 20代の経理職の平均年収
    20代の経理職の平均年収は300~400万円程度です。
    全体の平均年収と比べると低いですが、一般企業でも20代の年収は高くありませんので、20代としては妥当な給与水準です。
    経理職で働く20代の人はまだまだ実績が少ないことから、難しい経理業務を担当できません。
    取引先への支払業務や従業員の出張費の精算などを中心として、先輩経理職のサポートをするのが主な仕事で、実務の中で経験を積みながら徐々に難しい業務を覚えていく段階です。

関連記事:経理へ転職したい20代の方へ!転職の成功ポイントについて解説します

 

  • 30代の経理職の平均年収
    30代の経理職の平均年収は400~500万円程度です。
    30代の経理職の多くは、経理の仕事を一通り経験して幅広い経理業務ができる段階です。
    また、早い人だと管理職や主任に昇進するなどし、手当がつくこともあります。
    任される仕事量の増加から残業手当も多くつくかもしれません。会社によっては資格手当も付与されるかもしれませんし、出張の機会も増えるでしょう。
    海外駐在の機会もあるかもしれません。
    つまり、30代経理職は、キャリアアップの途中にあり、40代以降の更なる年収アップに向けて、実務の中でさらに経験を重ねていくことが求められる段階といえます。

関連記事:30代後半で経理へ転職できる?経理転職事情について解説

 

  • 40代の経理職の平均年収
    40代経理職の平均年収は500~600万円程度です。
    40代ともなれば、早い人であれば、経理部長として活躍している年代となります。
    課長となっている人も多くいるでしょう。
    役職に就いているかどうかで、個人によって年収も大きく変動するのがこの世代です。
    経理として長らく働いているとすれば、経理職としてはかなりのベテランとなります。
    取得している資格も多く、企業の全体像を理解し、活躍していることでしょう。
    決算期には、社内外に決算報告を行うなど、かなり責任のある仕事を任されます。
    また、この年代になってくると、企業に所属したままさらなる昇進を目指すのか、より良い条件で他の企業に転職するか、というような選択肢も増えてきます。
    優秀な人ならヘッドハンティングされることもあります。
    今後のキャリア選択が豊富になるので、自身の将来像を見据えることが重要となります。

関連記事:40代の経理転職で求められるスキルとは

 

  • 50代の経理職の平均年収
    50代の経理職の平均年収は600~700万円程度です。
    50代の経理職ともなると、会社経営者に会社の財務状況などについて一通り説明できる程度のスキルは身についています。
    実務を行うことも少なくなり、管理職として経理部門を統括するステージです。ちなみに「令和5年賃金構造基本統計調査」によると管理職における平均年収は約900万円となっており、大きく年収アップが見込めます。
    優秀な人材であれば、執行役員や取締役、監査役など役職候補も視野に入ってくる段階です。

②企業規模別の経理の平均年収

  • 大企業勤務の経理職の平均年収は700万円程度です。
  • 中小企業勤務の経理職の平均年収は500万円程度です。

前述の通り、大企業では、単純な記帳業務以外の予算の策定や経営戦略の策定など、難易度の高い業務が多く、豊富な知識が必要とされるほか、転勤の可能性や海外出張などもあります。

一方、中小企業の経理職では、記帳業務が業務の中心となっており、大企業の経理職ほど求められる専門知識は高くないため年収に差があります。

 

関連記事:大手企業の経理職への転職を成功させるためにどう動く?

女性経理職が年収をあげるには

続いて、女性経理職が年収をあげるためにやっておくべきことを紹介します。

スキルアップを目指す

女性経理職が年収を上げるには、大企業で勤務すること、また管理職になることが重要です。

そのためには、専門性の高い業務に携わり、自身のスキルアップを目指すことが欠かせません。


また、業務に関連する資格取得を行い、高いスキルをアピールするというのもよいでしょう。
日商簿記1級、日商簿記2級、税理士試験の科目合格、グローバル展開しているところであれば米国公認会計士などの資格を積極的に取得するのをおすすめします。
資格を取得すれば、資格手当として給料が増えるだけでなく、任せてもらえる業務が増えキャリアアップに役立ちます。

 

関連記事:経理職におすすめのスキルアップ方法とは

関連記事:財務・経理職におすすめの資格3選!

 

さらに転職の際も、対外的にアピールしやすく、更に好条件の会社に転職しやすくなるでしょう。


女性経理職が年収をアップさせるためには、経験を積んで実績を作ると同時に、資格を取得して自分のスキルを客観的に証明できる体制を整えるのが重要です。

年収を上げるのに役立つスキル

年収を上げるため役立つスキルは

 

  1. 関連する資格
  2. コミュニケーション能力
  3. 語学力
  4. 知識

 

が主に上げられます。

 

まず、簿記2級をはじめとした、経理に関連する資格を取得することを考えましょう。

米国公認会計士や、簿記1級というさらなる難関資格もあります。

会社によっては資格手当が出ることもあるので、チェックしておきましょう。

次に、関係部署や取引先、そして同部署のメンバーと円滑なコミュニケーションが取れる能力です。

経理は、数字を相手にする部署ではありますが、正確性を保ち、締め切りに間に合わせるためには各部署との連携が欠かせません。

また、ひとりでは業務は遂行できませんので、同じ部署の人と協力し合う体制を築けることも重要です。

 

グローバル企業や、外国との取引がある会社では、語学力は重宝されます。

さら経理や自社に関する知識も身につけられれば、年収を上げる助けとなるでしょう。

 

目標を決め、努力することが年収を上げることにつながります。

昇給や昇格を目指す

今のポジションから、スキルアップすることで昇給・昇格を狙うという方法もあります。

管理職になれば、年収はアップする見込みが高くなるでしょう。

新人教育やプロジェクトに積極的に関わり、熱心な姿勢をアピールすることが大切です。

もちろん、業務をしっかりこなし結果を出すことが前提となります。

 

転職よりはハードルが低いと思いますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。

転職する

転職も、年収アップのひとつの大事な選択肢です。

自分の経験を洗い出し、どんな条件で働きたいのかを明確にしましょう。

また、受ける企業の研究も大切です。

 

年収を上げ、さらに環境を改善することができるかどうかはわかりません。

逆に大きな可能性をつかめることもあります。

なお、近年は女性の活躍を推進する企業が増えてきていますので、自らのキャリアに合わせた働き方を望む場合はしっかりリサーチすることをおすすめします。

 

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まとめ

経理に従事する女性の年収の目安と、年収の上げ方について解説しました。

業務内容や勤務形態、男女別や年齢別、企業別に年収に差があります。

自分のキャリアの磨くには、より高度な知識を身に着ける必要があります。

 

年収アップを目指した結果、出来る仕事が増えれば、より経理職を楽しむことが出来るようになるでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

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