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監査役について、名称を見聞きしたことがある人は多いでしょう。
ニュースやコラムなどで度々出てくるキーワードです。
しかし監査役がどのような役割を持つのかイメージしづらくはないでしょうか。
監査役は役員か・どのような役割を持つのか、説明するのはやや難しいものです。
この記事では「監査役は役員か」という観点から、監査役の意味や役割について解説します。
監査役がどのような立場にあるか覚えるためのポイントも取り上げました。
監査役は役員か?監査役および役員の定義から解説
まず監査役は役員かどうかを解説します。
監査役および役員の定義を確認したうえで、役員に当てはまるのかをチェックしましょう。
監査役とは
監査役とは取締役・会計参与の職務執行を監査する役割を持つ人です。
法律や規則に反していない、健全かつ適正な企業経営を守るために設置されています。
監査役がおこなう監査の具体例は以下のとおりです。
- 取締役が法令や定款に対する違反行為や企業経営のうえで不当な行為をおこなっていないか
- 取締役会や株主総会の決議に沿った職務が進められているか
- 会計書類が各種規則や規定に基づく正しい処理によって作成されているか
監査の結果万が一違法行為などが発覚したら、取締役や株主総会への報告などの行動を起こします。
役員とは
会社の役員とは会社の経営者や上位管理職などの幹部職員を意味します。
一般社員のように雇用契約は結ばれていません。
役員は会社との間に委任契約または準委任契約を結んでおり、労働基準法の対象外である点が大きな特徴です。
役員は登記簿において名前と役職が明記されています。
また給与ではなく報酬、労働時間に明確な基準がないなど、従業員とは多くの点で区別されている存在です。
監査役は役員に含まれる?
結論から申し上げると、監査役は役員に含まれます。
会社法第329条において、株式会社の役員は次のように定義されています。
- 取締役
- 会計参与
- 監査役
会社によって監査役が違う意味を持つということもないため、すべての監査役は役員であると認識して問題ありません。
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監査役は役員か悩んでしまう理由
監査役は会社法によって明確に役員であることが定義されています。
それなのになぜ監査役は役員か悩んでしまうのでしょうか。
考えられる理由を解説します。
すべての会社に必ずいるとは限らない
監査役はすべての会社に必ずいるとは限らない役職です。
かつては株式会社において1人以上の監査役設置が義務付けられていましたが、現行の会社法では監査役の設置については比較的条件が緩めです。
以下のような株式会社では、監査役の設置が必要ありません。
- 非公開会社(株式譲渡制限会社)である場合
- 取締役会を設置していない場合
- 大会社以外に該当せず、取締役会を設置しているけれど会計参与が置かれている場合
日本に存在する中小規模の株式会社のうち4割強が非公開会社であるため、監査役を設置していないケースが多いです。
ほかにも監査役を設置しなくて良い条件が複数あるため、監査役がいない会社は珍しくありません。
監査役に接する機会が少なくイメージがしにくいため、役員かどうか判断しにくいと考えられます。
名前のみでは業務内容がわかりにくい
監査役という名前のみでは業務内容がわかりにくいのも、大きな理由でしょう。
監査という言葉自体は浸透していますが、一般的に会社における監査とは公認会計士による会計監査を指すことが多いです。
しかし監査役は公認会計士ではなく、当然会計監査をする立場でもありません。
監査役は法律や規則に反した職務執行がおこなわれていないかを監査する役割ですが、一般的に浸透している監査はまったく違う意味を持ちます。
結果として監査役という名前を聞いただけでは、業務内容がわかりにくく役員であるかも判断できないのです。
会社から独立した立場
監査役は取締役会のように経営に直接携わることはほとんどありません。
そのため会社に属しているというイメージがしにくく、なじみも薄くなってしまいます。
具体的な業務がイメージしにくい立場の例として、相談役や顧問などが挙げられます。
こちらも知名度は高いものの具体的な説明は難しいです。
しかし相談役や顧問は法律上役員とは認められていないため、この知識を持っている人は監査役も同じように判断してしまいがちです。
会社において重要な役割かつ独立した立場というイメージが強いため、役員かどうか把握が難しいと考えられます。
監査役は役員か、覚えるためにはここを押さえましょう
監査役について定義や役割などを解説しましたが、どうしても馴染みが薄くなりがちなため咄嗟に判断するのは難しいです。
そこでぜひ押さえておきたいポイントを紹介します。
監査役は役員と国税庁がはっきり定めている
大前提として、監査役は役員だと国税庁がはっきり定めています。
国税庁の公式サイトで明記されている役員の種類は次のとおりです。
- 取締役
- 執行役
- 会計参与
- 監査役
- 理事
- 監事
- 清算人
会社法第329条より少し範囲が広がっています。
いずれにしろ監査役は役員に含まれていると明確に定められているため、このポイントを押さえておけば悩むことはなくないます。
会社法は法律ということで馴染みが薄く覚えにくい印象があるかもしれません。
そのため国税庁による定めを判断基準にするのもわかりやすいです。
監査役は株主総会を経て選出される
役員は原則として株主総会において選任・解任の決定がおこなわれるため、この事実を知っていれば監査役は役員か覚えやすくなるでしょう。
なお株主総会で決議される内容例は以下のとおりです。
- 定款の内容変更や新株の発行など会社や組織の根幹が変更される事項
- 役員の選任・解任といった事項の決定
- 役員報酬の金額や剰余金の配当方法など株主の利益に大きく関わる事項
株主総会についても大まかに知っておくことで、会社に関する重要な事項をよりイメージしやすくなります。
監査役は株主総会を経て選出されます。
監査役は会社においてかなり高い地位にいる
監査役は会社においてかなり高い地位にいます。
そのイメージを持っておくだけでも、役員かどうか判断がしやすくなる可能性が高いです。
監査役は取締役や会計参与の職務執行を監査する立場です。
取締役が会社において非常に高い地位にあることは反射的に認識できるかと存じます。
そんな地位の高い取締役をチェックする立場であると考えれば、監査役もかなり高い地位にいることをイメージできます。
監査役は会社から独立した立場です。
会社経営に直接関わることはほぼありません。
しかし会社経営における重要な部分に携わると考えれば、おのずと地位の高さを実感できるでしょう。
高い地位にいることと役員であることがイコールとは限りませんが、監査役という立場に関するイメージの助けには十分なり得ます。
まとめ
監査役はあまり馴染みがなくイメージしにくい立場であるため、監査役は役員かどうか聞かれても咄嗟の判断は難しいかもしれません。
しかし会社法や国税庁の発表において、監査役は役員であるとはっきり定義されています。
監査役は役員かどうか悩んでしまう理由についても、想像できるものをいくつか取り上げました。
悩んでしまう理由を自覚したうえで飲み込むことができれば、監査役は役員であるというイメージを強くできるでしょう。
それでもイメージしにくい場合は、監査役は役員かを覚えるうえで便利なポイントを押さえておきましょう。
今回取り上げたポイントをひとつでも結びつけておけば、監査役は役員であるとすぐに思い出すことができるはずです。
この記事が監査役という立場や、役員の意味などをイメージする助けになれば幸いです。
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