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試用期間の給与について解説!業務内容に差はある?

更新日:2021.11.24

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給料イメージ

試用期間とは本採用の前に労働者の能力や適性を測るために設ける期間のことです。
全ての企業が試用期間を設けているわけではないものの、決して珍しいわけでもありません。

試用期間に関して気になることのひとつが給与です。
本採用でないとはいえ雇用されている状態であるため、トラブルを避けるためにも給与などの条件についてはしっかり確認が必要です。

この記事では試用期間について、給与という面を中心に解説します。

試用期間の給与について解説

試用期間の給与について概要を解説します。
試用期間についてしっかり知っておくことで、不安やトラブルを防ぐことができます。

そもそも試用期間とは

そもそも試用期間とは何かを解説します。

既に少し触れましたが、試用期間とは企業が本採用の前に労働者を試験的に雇用する期間です。
書類選考や面接だけでは労働者が自社に合っているか把握することは困難です。
そのため本採用ではなく、試用期間という形で試験的に雇用することがあります。

企業は試用期間中に、労働者の能力や適性をチェックします。
企業と労働者のミスマッチを防ぐことに役立つ期間です。

本採用よりも低い場合がある

試用期間中の給与は、本採用後の給与よりも低い場合があります。
試用期間の給与が低いこと自体は違法ではなく珍しいケースでもないため、本採用後の給与より低いという理由で警戒する必要はありません。

ただし試用期間中は給与が低いなど、本採用と条件が違う場合には以下のポイントを押さえる必要があります。

  • 試用期間の給与に関して求人票で明確に公開が必要
  • 試用期間中は減額となる旨について、労働者から合意の獲得が必要
  • 最低賃金を下回る場合は最大でも20%減に抑える

試用期間中と本採用後で給与が違う場合には、求人票に明確な記載が必要です。
そのうえで減額の旨について、労働者の合意を得る必要があります。

また試用期間の給与は、時給換算すると最低賃金を下回ることもあります。
「最低賃金の減額の特例」において、試用期間中の労働者に対しては最低賃金を下回ることが例外的に認められているため違法ではありません
ただし最大でも20%減に抑える必要があります。

残業代は支給される?

残業代とは時間外労働に対して支払われる給与です。
試用期間であっても労働者ということには変わりないため、残業代は支給されます。

もし試用期間という理由で残業代を支給しない企業であれば注意が必要です。
本採用者には残業代を支払っているのに、試用期間中は残業代の対象外ということであれば明確な違法となります。

残業代を受け取る権利は全ての労働者に認められており、試用期間だから受け取れないということはありません。

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試用期間中の給与に関する注意点

試用期間中の給与はトラブルになりやすいです。
事前に確認しておきたい注意点を紹介します。

事前に給与額をしっかり確認する

試用期間中の給与額については、事前にしっかり確認が必要です。
試用期間中は条件が違う場合、求人票に明記することが義務付けられています。

もし求人票に記載がないのに、試用期間中の給与が低い場合は違法です。
明確な違法行為が見られる会社を信頼することは難しいため、このような場合は入社を検討し直したほうが良いでしょう。

社会保険の加入義務は有り

試用期間中であっても、社会保険の加入義務はあります
試用期間を理由に社会保険の未加入を告げられても、受け入れる必要はありません。

試用期間とはいえ社会保険の加入義務はありますが、残念ながら違法と知っていながらも誤魔化そうとする企業も存在します。
不要なトラブルを避けるために、試用期間中の社会保険について念のために確認しておくと安心です。

試用期間の延長可能性も考慮しておく

試用期間は明確な期限が定められていますが、たまに試用期間が延長となるケースもあります。
試用期間の延長についても、違法というわけではありません。

労働者への事前通知や合意・就業規則への明記など、条件を満たしていれば試用期間の延長が可能です。
もし試用期間中は給与が低く、かつ延長の可能性がある場合は想定よりも年収が下がることが有り得ます。

年収は生活に大きく影響する部分であるため、試用期間の延長可能性に関しても注意しましょう。

試用期間の給与に関してトラブルがあったら

もし試用期間の給与に関してトラブルがあったら、放置して我慢し続けるのは危険です。
トラブルが起きたときの対処について紹介します。

会社に直接相談する

会社に直接相談は、なるべく早い段階で取りたい手段です。
もし試用期間の給与に関して疑問があれば、会社の人事や担当者に確認して解消させましょう。
単純にチェックが漏れていた・故意ではなく意識が足りなかっただけという可能性もあります。
このようなケースであれば、直接相談することでしっかり対応してもらえるでしょう。

しかし中には違法を認識したうえで悪意を持って行動しているケースもあります。
このような場合は会社に相談しても改善せず、むしろ悪化してしまう可能性も高いです。
会社に直接相談はもっとも効率的かつ簡単な方法ですが、リスクがあるとも考えられます。

専門家の力を借りる

試用期間の給与に関してトラブルに巻き込まれたら、専門家の力を借りるのも効果的です。
労働者という立場上、どうしても強気な状態を保てない・高圧的な態度を取られてしまう場合が考えられます。
自身だけでは状況の改善が見込めず損失を受けてしまう可能性があるならば、専門家に相談しサポートしてもらいましょう。

試用期間の給与など、労働に関するトラブルの専門家は以下のとおりです。

  • 労働基準監督署
  • 弁護士(労務専門・労務に強い弁護士)

勤務先とのトラブルに巻き込まれたら、まずは労働基準監督署への相談を検討しましょう。
労働基準監督署は無料で相談できるため、手軽に利用できます。
しかしあくまでも企業のあり方を整える立場であるため、個人的な問題までは対応できず完全な解決は難しいことも考えられます。

確実なトラブル解決には、弁護士の力を借りるのがもっとも効果的です。
ひとくちに弁護士といっても専門や得意とする分野は異なるため、労務分野に特化した弁護士を選ぶ必要があります。

早めに転職をする

もし試用期間の給与についてトラブルがあり解決が困難と感じられれば、早めに転職をするのも効果的な手段です。

試用期間という入社直後のタイミング、そして労働において重要な給与の面でトラブルを起こす企業は信頼できない可能性が考えられます。
一方的に被害を受けて自分から去る形になってしまうため、泣き寝入りと感じてしまうかもしれません。
しかし無理をして勤務し続けたところで快適な労働環境になるとは考えにくく、トータルで見ると早めに退職する方が得な可能性が高いです。

試用期間中に退職ということで抵抗があるかもしれませんが、その後の人生や次の転職に響くケースはほとんど起こりません。
早めに切り替えて転職し、より良い会社へ入社することも大切です。

まとめ

試用期間の給与については法律で明確に規定されています。
本採用に比べて給与が低い・最低賃金より低いことも十分にあり得るため、事前に確認が必要です。
もちろん、採用側には試用期間について労働者にしっかり説明し合意を得る義務があります。

しかし違法と知りながらも悪条件を遂行する企業が存在すること、試用期間の給与についてはトラブルが起こりやすいことも事実です。
特に社会保険や残業代などは注意しなければなりません。

もし試用期間の給与についてトラブルが発生したら、放置や我慢をせずすぐに対処しましょう。
会社に直接相談しても効果がなさそうであれば、専門家の力を借りる必要性も考えられます。
無理して働き続けても損となる可能性が高いため、早めに転職して別の企業を探すのも効果的です。

試用期間の給与についてしっかり把握し、万が一トラブルが起きたら損害を防ぐためにすぐ対処しましょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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