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税理士事務所の経営について

更新日:2023.05.23

税理士の転職お役立ち情報

税理士事務所の経営について説明する女性

税理士事務所の経営はどういったものなのでしょうか。
ここでは税理士事務所を経営するまでの流れやそのメリット・デメリット、そして経営規模による違いやその収入について紹介していきます。

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税理士事務所を経営するまでの流れ

①税理士試験合格

税理士になるには、税理士に必要な知識があるかを判断する税理士試験に合格しなければなりません。

こちらは国内でも難関といわれる国家試験です。

税理士試験は毎年1回8月に科目毎に3日間にわかれて行われ、以下の科目ごとに(1)で2科目、(2)で3科目の合計5科目合格する必要があります。

  1. 会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)の2科目
  2. 税法に属する科目(所得税法・法人税法・相続税法・消費税法・酒税法・国税徴収法・住民税法・事業税・固定資産税)の9科目

通常1回の受験で5科目全てに合格することは難しく、数年かけて合格するのが一般的です。


これが税理士試験の大きな特徴である科目合格制であり、1科目から受験することが可能になっているのです。そのため、受ける科目の順番や科目数など試験戦略を練ったうえで税理士試験の勉強をすすめる必要があります。

②実務経験

税理士試験に合格しただけでは税理士として活動できるわけではなく、税理士事務所や事業会社、税理士法人などで、租税または会計に関する実務を2年以上積まなければなりません。

税理士試験の合格に必要な5科目全てを突破するまで、通常、数年かかることは普通ですが、その間、税理士事務所などにいったん就職して、実務経験を積みながら、税理士試験の勉強にのぞむのが一般的です。


税理士事務所の中には、もしあなたが将来的に独立を目指しているなら、独立開業を支援してくれる税理士事務所もあります。

実は独立を志す税理士のために、経営感覚を身に付けてもらうため、支社長を経験させてくれる事務所もあるのです。
独立開業を目指すなら、独立を支援する環境が整った事務所で働くことがおすすめです。

③税理士登録

2年以上の実務経験を満たし、税理士試験にも合格しますと、次は日本税理士連合会の税理士名簿に登録申請を行います。
申請が受理されると、所属するエリアの税理士会による面接や調査が行われます。

これにより登録適当と認められれば、税理士名簿に登録され官報に公告されます。

④資金調達

税理士試験に合格し、実務経験も積むと、次は独立に必要なスキルや人脈を築きながら、独立開業のための資金の準備を進めます。


独立するには、まず事務所が必要です。
事務所を借りるための敷金・礼金、賃貸料に加え、パソコン機器、オフィス家具などの購入資金も必要です。

他にも、自分の事務所をアピールするための名刺、案内パンフレットの制作、ウェブサイトの開設にかかる費用もかかります。

すぐにこれらの資金をまとめて用意するのは大変ですので、いつ開業するのか時期も考えて資金を貯めましょう。


開業にかかる費用全てを賄うのが難しい場合は、外部からの資金調達も必要になります。

資金調達は一般の金融機関もありますが、低金利での融資が可能な日本政策金融公庫に依頼する方法もあります。

⑤独立開業

税理士事務所として独立開業すれば、今後の事業の行方は全て自分の責任にかかってきます。

専門知識を身に着けることはもちろんのこと、軌道に乗せるための経営センスも磨かなければなりませんので、経営セミナーになどに積極的に参加して、経営学について学びつつ、あわせて事業を拡大するための人脈ネットワークも築くとよいでしょう。

税理士事務所経営のメリット・デメリット

①メリット

独立開業のメリットは、誰かの指示に従う必要はなく、自分の裁量で仕事が進められる点が挙げられます。

組織のように勤務年数や昇進で少しずつ給料を上げるのではなく、自分の努力次第では収入が何倍にもアップできることもできますし、定年もないので長く働き続けることができます。

自分の個性や得意分野を前面に押し出せるメリットもあり、他の税理士が参入できない独自の分野をサービスとして提供することもできるのです。

②デメリット

独立開業のデメリットは、仕事の失敗が全て自分の責任になります。
休日であっても顧客対応や今後のサービス拡大のため、常に業界知識や経営の勉強をし続けなければならず、ゆっくり休んでいる暇はありません。

また、独立しても最初から仕事があるわけではなく、新規の仕事を獲得できるのか、また継続して仕事を受注できるのかという不安も残ります。

顧客獲得のためのマーケティングも学ばなければなりません。

初期のころは収入が高い仕事を受注できることも少なく、経営が安定するまでは、収入が不安定な状況が続くデメリットもあります。

税理士事務所の経営規模による違い

①税理士1人

税理士1人であれば情報伝達ミスもなく、給与の支払いを行う必要がないため、経営するうえでも比較的気楽です。

しかしながら、自分1人しかいませんので、体調管理やリスク対策が重要なことと、自分で記帳代行や申告書作成や顧問先訪問・対応などを全部しなければならない負担があります。

②税理士1人プラス複数名

複数名の従業員がいれば、ある程度の作業は任せられることと、仕事の幅がすこし増えること、組織で入力、申告書作成、チェックなどの分業での作業品質向上のメリットがあります。


また所長や従業員が体調不良や退職などで働けなくなっても、短期間であればもちこたえることができることです。

しかしながら、小規模であっても組織のマネジメントは必要になります。

④大規模経営

大規模経営となると売上や所得も大きくなりますが、売上や今後の経営が自分だけではなく他のメンバーからの貢献が重要となること、またマネジメントが困難となり、そのプレッシャーが小規模な場合と比較しても大きくなります。

税理士事務所の経営は儲かるのか

①収入

主力商品は顧問契約となり、毎月の顧問報酬をベースに決算時の決算申告報酬をプラスして売上の大半が構成されます。


また具体的な顧客単価は、顧問報酬・決算申告報酬含めて、年間40万円から50万円程度となります。

仮に顧客単価が年間50万円とした場合、顧問先20件で売上高1,000万円に到達します。

②費用

税理士という商売は、パソコン1つあればできないことはありません。

従業員を雇わず、自宅以外に事務所を借りずに最小限で運営するならば、必要不可欠な固定費は会計税務システムの使用料くらいのでしょう。

それ以外にも諸経費がかかるものの、金額的には大きなものではありません。


よって売上高に対してその費用の金額は小さく、その大半が利益となります。

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まとめ

税理士事務所の経営をするまでの道のりは、長くまた経営を行うのも大変ですが、それに見合うやりがいや収入もあります。
税理士事務所の経営を行いたいのであれば、ぜひ挑戦してはいかがでしょうか。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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