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税理士法人の仕事はどういったものなのでしょうか。
ここでは税理士法人の仕事について紹介していきます。
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税理士法人の仕事
①税理士法人とは
はじめに税理士法人について簡単に説明すると、税理士法人とは2名以上の税理士で設立された特別法人を指し、広義には会計事務所に含まれます。
会計事務所とは組織上の定義で分類されるだけで、業務内容は同じものと考えていただいて問題ありません。
税理士法人は、税理士の独占業務を基盤に税務および会計に関する業務とそれに付随する業務を顧客に提供するサービス業です。
②事業会社との違い
税理士法人と事業会社との違いはサービスの対象です。
事業会社の経理・税務部門は自社および関連会社などのために経理業務を行っています。
経理部門における経費削減が収益増につながる場合はありますが、原則として経理部門の業務が会社の収益事業になることはありません。
それに対して税理士法人は収益事業として、企業や個人事業主などの顧客に対して税務代行や経理業務などのサービスを提供しています。
本来は各社の経理・税務部門で行うべき業務を請け負うことが、税理士法人の役割です。
税理士法人の仕事内容
①記帳代行
税理士法人の仕事内容としてまず挙げられるのが記帳代行です。
クライアントから預かった請求書や領収書、預金通帳などの証憑から、各種伝票や仕訳帳、現金出納帳、預金出納帳、および総勘定元帳といった会計データを作成します。
かつてはこの記帳代行が、税理士法人の仕事のなかで最も時間を費やす作業でしたが、近年ではクラウド会計ソフトの登場により、記帳代行にかかる時間は大幅に削減され、クライアントが自社で記帳を行うことも増えています。
またこのようなクラウド会計の導入を支援する税理士法人もあります。
②税務申告
記帳された帳簿をもとに、税務署に提出する税務申告書を作成する税務申告は、税理士の独占業務とされており、税理士法人の主要な仕事だといえます。
税務申告書とあわせ、貸借対照表や損益計算書などの決算書も作成します。
税務申告は原則決算日から2ヶ月以内に行わなくてはなりません。
国内の会社は12月と3月の決算が多いため、1月から5月が税理士法人の繁忙期となる事が多いです。
③巡回監査
巡回監査とは、月次決算と期末決算とに合わせてクライアントを訪問し、会計処理の状況確認と必要に応じた指導を行うことです。
クライアント訪問によりクライアントと良好な関係づくりや新たなサービス提案のためのコミュニケーションが取れるため、税理士法人にとっては重要な仕事です。
最近ではクラウド会計ソフトやAIの登場により、記帳代行などの仕事は減ってきており、巡回監査を重視しているクライアントも増えてきています。
④経営コンサルティング
巡回監査では会計や税務に関する確認や指導を行いますが、会計や税務に関する専門性を生かして経営に関するコンサルティングを行う税理士法人も多くあります。
税理士法人は会計処理・税務申告を通してクライアントの財務状況を詳しく把握しており多くのクライアントとコミュニケーションを行っているため、経営に関するアドバイスがしやすいためです。
効果的な経営コンサルティングを行うためには、会計や税務に関する知識はもちろんのこと、経営戦略やITなどについての幅広い知識が要求されます。
⑤その他
税理士法人ではその他に、給与計算や年末調整の代行を請け負うこともよくあります。
税理士法人の仕事の流れ
税理士法人の多くは、年末調整や確定申告などの法定事務の時期に繁忙期を迎えます。
法定事務とは、法律によって定められた事務手続きで、社会保険事務、労働保険事務、労働基準法関係の事務、源泉徴収事務など、期限までに申告や納付が義務づけられています。
税理士法人では源泉徴収事務、税務申告などの法定事務を滞りなく処理することが強く求められています。
また企業は決算から原則2ヵ月以内に確定申告を済ませなければならず、国内では3月と12月を決算期とする法人が多いため、3~5月と12~2月に決算業務と法人の確定申告業務が集中する傾向が強いです。
そしてこれらは1~3月に期限を迎える法定事務と重なるため、多くの税理士法人はこの時期に忙しくなります。
しかしながら相続や事業承継に特化した税理士法人では、案件が発生したタイミングで仕事が進むことが多いため、こうした繁忙期とは関係なく仕事のスケジュールが決まるでしょう。
税理士法人で仕事をするためにはどうすればよいのか
①スキルや資格
税理士法人への転職で有利になる資格として、日商簿記、MOS(Microsoft Office Specialis、ファイナンシャルプランナー、税理士試験の科目合格があげられます。
ポジションによっては税理士の資格を有している人を募集している求人もありますが、税理士法人の採用で幅広く求めているのは有資格者だけではありません。
業務の内容によって求められるスキルは異なりますので、自身の経験やスキルと照らし合わせながら求人情報を探しましょう。
②転職活動時期
税理士法人は業務の繁忙・閑散期があるため、その業務の波によって、求人の数にもトレンドがあります。
年末調整を迎える直前の11月や、確定申告前の1月などに短期派遣や中期派遣など期間限定の求人が増えます。
年間を通じて働く時期と試験勉強などのプライベートをわけている方にとっては、このような期間限定の求人がおすすめです。
8月ではこの時期に行われる税理士や会計士などの試験受験者を狙って、長期派遣や紹介予定派遣など期間の定めがない求人の募集が増えることが多いです。
試験直後の8月や9月にも就職フェアなどが実施され、各事務所や税理士法人では積極的に募集をかけていますが、採用する側にとっては、同時期に就職活動をしている受験生を採用するには競合が多いとも言えます。
そして応募者側にとっても、ライバルが多く、競争率が高い時期と言えます。
そのため、試験直後の採用が落ち着き、繁忙期に備える少し前の秋頃にも求人が増加する傾向にあります。
求人が増加するタイミングは、転職活動の方法にもよりますが、エージェントを使って転職活動をするには、この時期が狙い目かもしれません。
③求人内容
税理士法人などは監査法人のグループの一つであったり、会計や税務以外に社会保険事務所や行政書士事務所、法律事務所などの事務所を併設している合同事務所の場合もあります。
その組織力によって抱えている案件も小規模な事務所とは異なってきますし、大規模法人の場合についてはより高度で専門性の高いサービスを請け負っていることが多いです。
ただしそれぞれ税理士法人には特性があるため、組織は小規模ながらもスケールの大きな業務をしている事務所もありますし、大手事務所の場合でも所属する部署やプロジェクトによって担当する案件も異なるので、それぞれの特徴は事前に調べたり面接の際に聞くと良いでしょう。
まとめ
税理士法人の仕事は多岐にわたり専門性が高いものもありますが、その業務の多様性から募集しているポジションも多数あります。
自身のスキルや経験と照らし合わせて税理士法人の求人をみてみると良いでしょう。
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