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最近、会計事務所の就職や転職の選考でも適性検査試験が普及してきました。
一般事業会社では以前から導入されている適性検査ですが、ここ最近では手軽に取り入れることが可能になり、会計事務所での導入も増えてきています。
ここでは会計事務所の適性検査について紹介していきます。
会計事務所の適性検査の目的と種類
①会計事務所の適性検査の目的
適性検査試験はパソコンで回答もしくは筆記で行われますが、その人の価値観や協調性、コミュニケーション能力などを総合的に判定できます。
一般的に適性検査では、何かの数値がとびぬけて良いことを評価するのではなく、特定の項目でアラートが出ないか、人格的に注意点はないかを評価するために行われます。
あわせて適性検査を通じ、ポジティブな面を多角的に評価することができます。
たとえば、税理士補助者としての採用であっても、帳簿の数字に向き合う事務作業だけではなく、チーム単位での仕事も多いので円滑なコミュニケーションは不可欠です。
ポジション次第では、クライアントとの連絡や調整などを任せられることがあります。
将来的に税理士として働くことになれば、クライアントに対する助言や指導、チームのマネジメントなど、会計や税務以外のスキルの重要性が増していきます。
そういった将来のことまで考えると、コミュニケーション力の評価は重要なポイントとなります。
会計事務所に限りませんが、企業の採用活動にはコストがかかっていますので、採用した人材には安定して能力を発揮してもらいたいと考えています。
さらには採用した人材が短期間で退職してしまったり、能力を発揮できなかったりしては、採用活動への投資が活かせなかったことになります。
採用の失敗を避けるために社会人としての常識や能力、性格、思考力など、会計や税務以外の部分で能力を発揮できる人材を採用したいと思うはずです。
こうしたことから、書類や面接だけでは判断が難しい部分を補うために適性検査を行います。
②会計事務所の適性検査の種類
会計事務所の試験というと、会計の知識に関するものというイメージを持つ人も多いかと思いますが、必ずしも会計分野にかぎりません。
簿記の問題が出るケースもあるようですが、むしろ一般常識のテストが多いようです。
これにプラスして性格などの適性検査を行う場合が多いようです。
もちろん、試験や適性検査の内容・構成は会計事務所によって異なります。
一般常識、適性検査、会計などの実務知識のいずれかひとつの場合もありますし、これらの中から複数を組み合わせて実施される場合もあります。
適性検査の実施方法はペーパーのほか、PCで行う場合もあります。
最近ではWebの適性検査も増えています。
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会計事務所の適性検査の内容
①一般常識
社会人としての常識や時事問題などが出題されるものです。
社会人として知っていて当然のことが身についているかを判定する内容です。
②適性検査
能力、興味・価値観などのパーソナリティ、性格・気質、学力、コンピテンシー(行動特性)、職種適性、ストレス耐性などを定量的に測定する各種検査です。
統計分析や心理学に基づく検査で、能力検査と性格検査から構成される場合が多いです。
会計事務所の適性検査の対策
①一般常識
中学から高校レベルの国語や数学などを含む一般教養、社会や政治の時事問題、ビジネスマナーなどから出題される傾向があります。
自社オリジナルの問題を用意して、自社のカラーをアピールする会計事務所もあります。
一般常識の試験対策本やWebサイトもありますので、あらかじめ対策をしておくことも良いでしょう。
会計事務所の一般常識試験は、それほど難易度が高くないともいわれています。
また、このような一般常識の結果だけで合否が決まることは少ないです。
一般常識の試験対策は、日常的に新聞やニュースに目を通し、政治や経済、国際情勢などへの関心を高くすることです。
さまざまな社会問題に対して自分なりの意見を持てるようになっておけば、面接対策にもつながるでしょう。
②適性検査
一般常識や実務知識と違い、正解がわからないという理由から適性検査を苦手とする人も多いです。
適性検査の設問は自身の行動や思考のパターンを回答するものが中心で、そもそも正解はないものです。
それぞれの設問に正解を出そうとしすぎると、思考に偏りがある、回答に整合性がない、あるいは虚偽の回答と診断されるおそれがあります。
適性検査の結果をどのように採用基準に反映するかは、会計事務所によって異なります。
面接の参考程度に考える会計事務所もありますし、書類選考の合否基準として重視する場合もあります。
過度な試験対策によっては結果が偏ってしまうリスクもありますが、適性検査を経験したことがないまま臨んだことにより本番で適切な結果を出せないリスクもあります。
SPIなどの対策本や対策を紹介するWebサイトも数多くありますので、慣れるためにもこれらに触れておくのも良いでしょう。
会計事務所の適性検査と面接
会計事務所では選考は適性検査だけでなく、もちろん面接が行われます。
大規模な事務所であれば人事採用責任者による面接、現場担当者の面接、役員面接と複数回行われたり、中小規模の事務所では所長自らが面接を行うなど、パターンはそれぞれです。
未経験の場合、必ずといっていいほど会計業界に入る動機を聞かれます。
税理士になりたいなど明確な理由があればそのまま答えれば良いのですが、会計事務所で働くうえで何をしたいのか、どう貢献できるのかといったことも答えられるように準備しておきましょう。
また、数ある会計事務所の中でなぜこの会計事務所を選んだのかという質問もかなりの頻度であるでしょう。
事前に情報を収集したうえでホームページでこういった情報をみた、将来こういったことをやりたい、専門性や経験を生かせるなど具体的に伝えることが必要です。
会計事務所経験者の場合、前職について聞かれることも多くあります。
なぜ辞めたのか、何か辞めるような理由があったのかという問いには答えられるようにしましょう。
よくある理由としては、残業時間の多さや忙しさがあります。
ネガティブな理由はマイナス評価に直結することもありますので、ネガティブなことをそのまま伝えるのではなく、ポジティブに変換し、あくまでも前向きな気持ちでチャレンジしていることを伝えるようにしましょう。
まとめ
最近導入が増えている会計事務所の適性検査について紹介しました。
適性検査だけで就職や転職の合否を決めている会計事務所は少なく、過剰な心配は必要ありません。
しかし、どのようなものなのか、準備をしたほうがいいのかなどを判断し、基本的な対策をしておくとよいでしょう。
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