会計事務所の雰囲気は？快適に働くことはできる？

転職活動や就職活動を進めるうえで、職場の雰囲気は気になるポイントです。
実際に働いてみないとわからない部分も多いですが、入社前の段階でも業界の傾向やポイントなどを押さえることができます。

会計事務所は一般事業企業とは異なる雰囲気がよく見られます。
そのため就職・転職の前、会計事務所の雰囲気について大まかに把握しておくと、ギャップを防ぎやすいです。

この記事では会計事務所の雰囲気について、大まかな傾向を解説します。

会計事務所の雰囲気に見られる特徴を紹介します。
大まかな傾向を掴んでおくだけでも、転職後のイメージに便利です。

あくまで傾向ではありますが、比較的落ち着いた雰囲気の会計事務所が多いです。
規則や法律との関わりが強く専門的な業種であるため、このような雰囲気になります。

ここで押さえておきたいのが、落ち着いた雰囲気と暗い雰囲気はまったく異なるということです。
業務中は静かで落ち着きのある印象ですが、暗い・スタッフ同士の仲が悪いとは限りません。
むしろスタッフの距離感が上手く保たれながらも業務外では適切にコミュニケーションを取っているケースも多いです。

会話の量が多い、賑やかな環境で働きたい場合は会計事務所への転職には注意が必要でしょう。
落ち着いた雰囲気で仕事をしたい人には適した職場です。

小規模の会計事務所では、事務所の雰囲気が所長に大きく影響されます。

会計事務所における仕事のほとんどは、最終的に税理士のチェックや承認が必要です。
もし税理士が所長1人もしくはそれに近い小規模の会計事務所であれば、どのような仕事でも必ず所長が直接関係します。
所長が他のスタッフと一緒に事務所にいる時間が長く、実務に絡むことも多いです。
そのため所長の性格などが事務所全体の雰囲気に大きく影響されます。

一般企業でも社長はもちろん重要な存在です。
ただし社長は経営方針の決定や新事業の展開に関わることが多く、実務に関しては担当者や役職者が決定権を持つことが少なくありません。
そのため職場の雰囲気に社長が与える影響は、会計事務所ほど強くないケースが多いのです。

ある程度規模の大きい会計事務所になると、今度は役職持ちの影響が強くなります。
所長が経営に注力する割合が高くなるほど、役職者の影響が強いです。

場合によっては所長よりも、実務担当者により多く関わる役職者のほうが影響が強いこともあります。
ただし所長と違い役職者のほうが転職や異動などで変わる可能性が高く、雰囲気が変わることも多いです。

会計事務所の雰囲気がどのように作られるか、ポイントを解説します。
自分の理想に合った雰囲気の事務所で働くためには、ぜひ押さえておきたい部分です。

前述したように、所長によって雰囲気が大きく変わります。
特に小規模の会計事務所ほど所長の影響を受けやすいです。

所長が寡黙で淡々と仕事をする場合は、会計事務所全体もかなり静かな雰囲気になります。
一方で雑談や楽し気な雰囲気が好きな所長だと、比較的にぎやかな事務所になるでしょう。

もともと組織というものは、権力者や責任者の影響を強く受けます。
実務に大きく関わり、スタッフと接する機会が多いほどその力は強いです。

小規模の会計事務所では、所長が事務所全体の雰囲気にかなり関係します。

役職持ちや上席者といった、決定権が強く実務との関わりが多い人も雰囲気づくりに影響を与えます。
中規模以上の会計事務所で特にこの傾向が強いです。

役職持ちや上席者によって雰囲気が変わるというのは、一般事業会社でも見られます。
会計事務所は独特の雰囲気が強い傾向にあるものの、人数が多く規模が大きくなるにつれ一般事業会社と近い雰囲気になりやすいです。

会計事務所らしさというものは、小規模の会計事務所で感じやすいといえます。

会計事務所の雰囲気は、クライアントの傾向によって変化することもあります。

クライアントの傾向というのは、業種というより社長や担当者の雰囲気が関係しやすいです。
ハキハキした雰囲気のクライアントが多ければ、会計事務所のスタッフも自然とそのような傾向になるでしょう。

クライアントに影響されて雰囲気が変わったわけではなく、会計事務所の雰囲気によってクライアントの傾向が決まったということです。

いずれにせよ、クライアントの傾向と会計事務所の雰囲気が関係しているケースは多く見られます。

良い雰囲気の会計事務所で働くには、転職活動時の調査が重要です。
雰囲気を確認する際のポイントについて紹介します。

まずチェックしたいのは、在職者・退職者の口コミです。
事務所名を検索すると、働いたうえでの感想が確認できることがあります。
転職者向けの口コミ情報サイトを活用すれば、より効率的に口コミ収集が可能です。

ただし口コミはある程度規模の大きい会計事務所でないと投稿されていない可能性が高いです。
10人未満の小規模会計事務所では、在職者・退職者の口コミはほとんど見つけられないでしょう。

口コミはチェックしたいポイントですが、必ずしも投稿されているわけではないことに注意が必要です。

年齢層や男女比によっても、事務所の雰囲気は左右されます。

どの年齢層が良い・良い雰囲気となる男女比はこう、という明確な基準はありません。
ただし自身に合った年齢層や男女比というのは存在するでしょう。

もちろん年齢や性別はあくまで想像として使える程度であり、必ずしも一致するとは限りません。
とはいえ所属する人の属性によって、働くうえでの意識や居心地が左右されることがあるのも事実です。

年齢層や男女比も、参考程度にチェックしておくと良いでしょう。

ネットで情報収集をしたとしても、やはり実際に訪問しないと雰囲気を把握できない部分は多いです。
そのため説明会や面接など、訪問の機会での直感を大切にする必要があります。

事前の情報では自分に合った良い雰囲気と思っていた会計事務所でも、訪問してみたら違和感を覚えることがあるかもしれません。
逆にそれほど魅力を感じていなかった会計事務所が、訪問してみたらかなり自分に合っていると感じることもあります。

訪問の短い時間ですべてを判断してしまうのは危険かもしれません。
勢いで決めるのはリスクがあるため、しっかり考えることは大切です。

しかし、直感は自分の向き不向きを掴むうえで強い力を発揮します。
そのため直感を無視せず、自分が得た感覚は大切にしましょう。

会計事務所は業種柄、落ち着いた雰囲気であることが多いです。
しかし小規模の会計事務所では所長の影響によって雰囲気が左右されるケースもよく見られます。
落ち着いているというのはあくまで傾向であり、そうではない会計事務所も少なくありません。

規模が大きくなるにつれ、一般事業会社の雰囲気に近くなります。
会計事務所らしさというのは、小規模の会計事務所で見られるものと認識するのが良いでしょう。
クライアントの傾向も、雰囲気を掴むうえでの基準となります。

自分に合った雰囲気の会計事務所で働くためには、事前にしっかり調べることが大切です。
ネットでの情報収集、そして訪問時に感じたことなどを考慮します。
雰囲気は働きやすさに大きく影響するため、転職先を選ぶ基準として活用できるポイントです。

自分に合った雰囲気の職場で働くことで、より快適に過ごせるでしょう。