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企業の財務状況を把握するためには財務分析を行うことが必要で、財務分析を行うためには高度な専門知識が要求されます。
このような財務分析を行うのに役立つ資格について紹介します。
経理・財務経験者向け
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日商簿記検定
①試験概要
- 難易度:★★★
- 合格率:3級約40%、2級約20%
- 勉強時間:100~300時間※1級は600時間程度
- 試験時期:毎年6月、11月、2月※1級のみ2月なし
- 受験資格:なし
②資格内容
財務分析をするためには簿記の基礎知識を習得する必要があり、企業の財務状態を分析するためにはその企業の財務諸表(貸借対照表や損益計算書など)を理解する必要があります。
簿記検定の勉強をすれば企業の財務諸表である損益計算書と貸借対照表の理解ができます。
簿記検定の取得レベルまで到達する頃には、企業の財務諸表を理解するだけでなく、小規模な企業の財務諸表であれば自分で作成できるレベルに到達しているでしょう。
また簿記検定により基本的な財務諸表の仕組みや会計用語の基礎知識を固めることで、財務分析に必要な財務諸表の構造を知ることができます。
③活かせること
簿記はビジネスパーソンにとって、必須のスキルともいわれます。
会計の基礎知識を身につけることで財務諸表が読めるようになり、売上だけでなくコスト面などの全体の数値管理も考慮に入れた仕事ができるため、自身のスキルアップにつながります。
経理職だけでなく大きな視点から仕事をしたい人には、簿記検定の資格や知識を活かせるでしょう。
ファイナンシャルプランナー
①試験概要
- 難易度:★★★
- 勉強時間:約250~400時間
- 試験時期:毎年5月、9月、1月
- 受験資格:
3級はFP業務に従事している者または従事しようとしている者
2級は3級技能検定の合格者や業務に関し2年以上の実務経験を有する者など - 合格率:3級 70%、2級 40%
②資格内容
ファイナンシャルプランナーは、お金についての知識を勉強する試験で、主に以下の分野について学びます。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続、事業承継
簿記検定は、企業のお金周りに関する知識を学習する資格でしたが、ファイナンシャルプランナーは個人のお金に関する知識を学習するのが特徴です。
③活かせること
ファイナンシャルプランナーの勉強をすることで金融知識を得ることができ、経済や金融のニュースについて、内容を深く理解出来るようになります。
また家計管理から老後の生活設計や住宅資金に関する知識まで、幅広い試験範囲となっており、将来のライフプランに伴ってかかる資金計画の立て方を、学べます。
そのためライフプランを設計し収支状況や財産の管理をしたいそのようなアドバイスを行いたいという方にはおすすめです。
建設業経理士
①試験概要
- 難易度:★★★
- 合格率:約35%(2級)
- 勉強時間:約100時間
- 試験時期:毎年9月、3月
- 受験資格:なし
②資格内容
建設業界の主に経理部門で活躍する方を対象に、建設業経理に関する知識や処理能力があることを示す資格です。
簿記検定が経理全般で活かすことのできる資格なのに対して、建設業に特化した経理の能力を問う資格が、建設業経理士です。
③活かせること
経理の中でも、より建設業に関する高い専門性を身につけたい方に、おすすめの資格です。
建設業経理士として会計の専門知識を身に付けることができます。
他者との差別化要素にもなること、また建設会社は全国にあり、働く場所を柔軟に選択できるのも魅力的です。
中小企業診断士
①試験概要
- 難易度:★★★★
- 合格率:一次約20%、二次約20%
- 勉強時間:約1000時間
- 試験時期:
(一次試験)8月上旬
(二次試験)10月上旬~下旬 - 受験資格:なし
②資格内容
中小企業診断士は経営コンサルタントの技能を証明できる国内唯一の国家資格です。
生産管理や販売管理、マーケティング、知的財産権や会社法まで、経営に関する幅広い分野の知識が求められます。
資格としては難関資格に該当するため、必要な勉強時間は多くなりますが、会社によっては資格手当が支給されたりなど優遇されることもあり、経営コンサルタントとして独立する方もいます。
③活かせること
中小企業診断士は会計だけでなくマーケティングや法律の知識など経営全般の高度な知識を有している能力を証明する資格であり、日本版MBAとも呼ばれることがあります。
そのために経営に役立つ知識を広く、深く学べるため、企業経営に俯瞰的な視点を持ちたい、 経営判断に携わる業務につきたい方におすすめの資格です。
公認会計士
①試験概要
- 難易度:★★★★★
- 合格率:約10%
- 勉強時間:3,000時間~
- 試験時期:
(短答式)毎年5月、12月
(論文式)毎年8月 - 受験資格:制限はなし
②資格内容
公認会計士は会計資格の最高峰であり、日本三大国家資格の1つと呼ばれています。
主な業務としては独占業務である財務諸表監査で、他にも経営計画の立案、上場案件(IPOなど)やM&A対応、組織再編などについてサポートするコンサルティングも、資格を活かした業務です。
③活かせること
公認会計士の資格を身に着け業務を行うと、基本的に複数の企業を担当することとなり、多くの企業の内部数値を見ることができ、会社経営のノウハウを、財務会計面から覗き見ることができます。
また財務諸表監査は大規模法人や上場企業に行われるため、責任も重くなりますが、その中で高度な専門知識と定められたルールに従って、正確に業務を遂行する必要があるため、他の仕事では味わう事のない充実感とやりがいを感じることができるでしょう。
勉強時間も多く高難易度の資格ですが、専門職として安定した職種につき、なおかつ大きな仕事も行いたい方におすすめです。
税理士
①試験概要
- 難易度:★★★★★
- 合格率:約15%
- 勉強時間:3,000時間~
- 試験時期:毎年8月
- 受験資格:いずれか1つに該当する者
(学識)大学、短大、高等専門学校で法律学又は経済学を1科目以上履修 etc.
(資格)日商簿記検定1級又は全経簿記上級合格 etc.
(職歴)経理又は税理士業務等に2年以上従事した者 etc.
②資格内容
税理士は公認会計士と同じく、会計系の最難関資格です。
税理士とは税務に関する専門家であり、税務代理や税務書類の作成、税務相談などを独占業務として行うことができます。
公認会計士が企業の財務諸表監査が主なのに対し、 税理士は申告書の作成や税務相談など税金に特化した業務を行うのが特徴です。
③活かせること
税理士実態調査報告書によると、税理士のうち開業税理士が約7割を占めており、平均年収は744万円と高い水準です。
独占業務が多いため、他の士業に比べて独立が容易であり、相続などの大型案件を得れば高い報酬が得られるため、専門職で自分の力を試したい方におすすめの資格です。
まとめ
ここまで財務分析に役立つ資格を紹介しました。
自身のスキルアップや活かしたいことにつながる資格を探してみてはいかがでしょうか。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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