転職お役立ち情報

公務会計士試験の勉強時間はどれくらい?合格までの平均年数や勉強時間の確保の仕方をお伝えします

更新日:2024.10.16

会計士の転職お役立ち情報

公務会計士試験の勉強時間はどれくらい?合格までの平均年数や勉強時間の確保の仕方をお伝えします

公認会計士になるには、短答式試験と論文式試験の2つに合格しなければなりません。

どちらも難関試験であり、合格率は非常に低い水準です。

 

公認会計士試験は独学での学習が難しいため、予備校・専門学校に通うのが一般的です。

どのような勉強方法でも合格までにかなりの勉強時間が求められる点は共通しています。

 

公認会計士試験は難易度が高く必要な勉強時間が多いため、試験に対する十分な理解と適切な対策が欠かせません。

今回は公認会計士試験について、勉強時間という面から詳しく解説します。

公認会計士に必要な勉強時間

公認会計士試験を受けるまでに必要な勉強時間について解説します。

勉強の計画を立てるため、目安として知っておくことが大切です。

必要な勉強時間

公認会計士試験の合格に必要な勉強時間は、ひとつの基準として3,500時間が挙げられます。

最低でも2,500時間は必要です。

4,000時間以上勉強するケースも珍しくありません。

 

合格までに2年かかると仮定すると、毎日勉強する場合、1日約5時間の勉強時間が必要です。

講師や先生の授業を受けるだけではなく、その後自分で学び身につけなければなりません。

会計学の基礎を知らず1からのスタートならば、よりハードな道のりです。

 

実際は学生ならば学校、社会人なら会社などさまざまな都合・理由により、毎日コンスタントに同じ勉強時間を取ることは難しいでしょう。

そのため平日の空き時間、土日など休日の大部分を勉強に費やすことになります。

 

公認会計士試験にはかなりの勉強時間が必要です。

そのため受験生は、ほとんどの時間を勉強に充てる必要があります。

一発合格者の勉強時間

公認会計士講座を開講している大手予備校のTACによると、公認会計士試験の一発合格者の勉強時間は平均3,776時間です。

前項で合格のために必要な勉強時間の目安として紹介した3,500時間を超えています。

 

3,776時間という勉強時間を1年でこなすためには、単純計算で1日10時間を超える勉強が必要です。

しかし実際のところ、毎日10時間を超える勉強を1年間継続するのは非常にハードルが高いです。

そのため1年間という短期合格ではなく、1. 5年〜2年といった長いスパンで考えるのが一般的となります。

膨大な勉強時間を確保するためには、年単位という長い勉強期間を前提とすることが大切です。

合格までの平均年数

公認会計士試験は年単位での勉強が必要な試験です。

合格までの平均年数は、およそ2年~4年といわれています。

 

丸1年すべてを公認会計士試験の勉強に充てる、1日10時間以上勉強可能など、勉強時間を確保した受験者が1年で合格するケースも数こそ少ないですがあります。

大学生に多いようです。

しかし実際にはさまざまな都合により、勉強に専念はできない方がほとんどでしょう。

また勉強しても一発で合格するとは限りません。

落ちたらその分勉強期間は長くなります。

 

勉強を始めてから合格するまでは、最短で2年、またそれ以上かかると考えておきましょう。

勉強時間が最も多い科目

公認会計士試験で出題される科目は以下のとおりです。

短答式試験

計4科目 全て必須科目

  • 財務会計論
  • 管理会計論
  • 会社法
  • 監査論

論文式試験

計5科目 必須4科目、選択1科目

<必須科目>

  • 会計学(財務会計論・管理会計論)
  • 監査論
  • 企業法
  • 租税法

 

<選択科目>

  • 経営学
  • 経済学
  • 民法
  • 統計学

このうち勉強時間が最も多くなりやすい科目は財務会計論です。

短答式試験と論文式試験の両方で出題される上、他の科目に比べて配点が高いため、必然的に勉強時間が長くなります。

勉強時間が少ない選択科目

論文式試験は必須4科目と選択必須1科目の計5科目で構成されています。

そして選択必須科目のうち、最も勉強時間が少なく済みやすいのが経営学です。

 

経営学はほかの科目に比べてボリュームが少ないため、勉強量が少なくて済みます。

大手予備校のTACによると、合格者のうち9割以上は経営学を選択しているようです。

 

特にこだわりがない場合は経営学を選択するのがおすすめです。

 

ただし、大学等で別の科目を勉強済みである場合や、他に興味がある科目がある場合、経営学以外の科目の方が適している可能性があります。

関連記事:公認会計士の試験で経営学を選択するメリット

勉強スタイルによっても差が大きい

公認会計士試験の合格までに必要な勉強時間は、勉強スタイルによって大きな差があります。

 

前述のように、公認会計士の勉強に専念できるケースであれば、1年で合格できる可能性もゼロではありません。

しかし勉強できる時間が長い分「しんどい」と感じやすく、集中力の低下や中だるみが起こりやすいです。

結果として、勉強にかけた期間は少ないものの、トータルでの勉強時間は長いというケースがみられます。

 

反対に、大学生や社会人などで日中やることがある場合は、公認会計士試験の勉強に充てられる時間が限られます。

しかし勉強時間に限りがあるからこそ、集中して勉強できるケースも多いようです。

合格までにかかる期間は長くなるものの、勉強時間そのものはあまり長くない可能性があります。

 

もちろん、短期間かつ少ない勉強時間で合格できる人も、長期間かつ長い勉強時間が必要な人もいるでしょう。

大切なのは、必要な勉強時間は人によって異なるため一概にはいえないということです。

自身の勉強スタイルや目標とする合格時期、勉強に割けるリソースなどを考慮した上で計画を立てる必要があります。

 

また、公認会計士試験の受験資格に年齢は関係ありません。

確かに大学生や20代といった若い世代が多いのは事実ではあるものの、30代以上の受験者・合格者も多く存在します。

働きながらの勉強はハードではあるものの、仕事と試験勉強を両立するケースもみられます。

 

年齢や職業に関係なく、自分の思うように、自分のスタイルに合うようなスケジュールを立てて勉強を進めていきましょう。

 

関連記事:公認会計士に年齢は関係ある?何歳まで目指せる?詳しく解説

関連記事:公認会計士試験は独学で合格可能?勉強法やテキストについて解説!

【公認会計士・公認会計士試験合格者対象】
なんとなく転職したい・中長期でキャリアを考える方向け
転職相談会

詳細はこちら

なぜ多くの勉強時間が必要となるのか

公認会計士試験は合格までに3,000時間を超える勉強が必要です。

これほどまでに勉強時間が必要な資格はかなり限られています。

 

そもそも、なぜ公認会計士試験はこれほど多くの勉強時間が必要なのでしょうか。

この章では公認会計士試験の勉強時間が長くなる理由について解説します。

試験範囲の広さ/試験内容の難しさ

公認会計士試験の勉強時間が長くなる理由として、試験範囲の広さおよび試験内容の難しさが挙げられます。

 

「勉強時間が最も多い科目」で紹介したように、公認会計士試験の短答式試験は計4科目、論文式試験は計5科目です。

どの科目も試験範囲が非常に広く、範囲を網羅するだけでもかなりの時間がかかります。

その上、法律を含む高度な専門知識が問われます。広く深い知識が必要な試験といえるでしょう。

 

このように、勉強するべき内容が非常に多いため、必然的に勉強時間が長くなるのです。

 

関連記事:公認会計士の難易度を解説!試験合格にはどれくらい勉強すべき?

合格ラインが読みづらい

合格ラインが読みづらいことも、公認会計士試験の勉強時間が多くなる理由の1つです。

 

公認会計士試験の合格基準について、短答式試験は総得点の70%を目安、論文式試験は52%の得点比率を目安にすると明示されています。

しかし公認会計士試験の合格率は、年による大きな変動はありません。

 

したがって、公認会計士試験は実質的には相対評価の試験といえるでしょう。

上位の一定割合に該当する受験者が合格となるよう調整されていると判断できます。

 

明確な合格ラインは読めないもの、相対評価である以上は上位に入る必要があります。

上位に入れるだけの実力をつけるため、多くの勉強時間が必要になるのです。

公認会計士の勉強時間を確保するには

繰り返しになりますが、範囲が広く多くの勉強が必要な試験です。

不安になるかもしれませんが、勉強時間をしっかり確保できるかが合格を左右します。

 

公認会計士の勉強時間を確保するために、押さえておきたいポイントをご紹介しましょう。

試験日までの計画を立てる

効率良く勉強を進めるためには、目的を決めなければなりません。

まず、いつの試験に申し込みするかを決めましょう。

挑戦する試験日をゴールとして逆算の上で勉強計画を立てるのが効率的です。

 

全体的なスケジュールについてはある程度意味を持たせつつ、変動があっても対応できる柔軟性の高い大まかな決め方で問題ありません。

最初の何ヶ月はインプット中心、試験までの何ヶ月は過去問に力を入れるなどバランスを計算しながら決めていきましょう。

 

試験日までの計画が立てられれば、それぞれの時期でどれほど勉強が必要がイメージしやすくなります。

それから計画を実現できるよう、具体的な勉強時間を決めていきましょう。

1ヶ月、1週間、1日と計画を立てる

勉強時間をしっかり確保するためには、いくつかの視点で計画が必要です。

おすすめは1ヶ月、1週間、1日それぞれの計画を立てることです。

 

前の章で、毎日勉強するなら1日5時間の勉強が必要とお話しました。

受験勉強は長い道のりであり、現実としてコンスタントに5時間の勉強を進めるのは困難です。

他の予定との兼ね合いや、体調不良など急なトラブルも起こり得ます。

 

1日の勉強時間やスケジュールも大切ですが、1週間や1ヶ月単位でも計画を立てましょう。

週に○時間、月に○時間勉強するなどの計画です。

 

大枠での計画を立てておけば、細かな部分でズレが起きても容易に修正ができます。

 

さらに、1日に講座のテキストを何ページやる、財務会計の模擬試験問題を何問解くといった、細かいノルマも有効です。

無料で使えるスケジュール管理サイト、アプリなどを活用するのもおすすめです。

生活の中で無駄を作らない

公認会計士試験の勉強をするのであれば、無駄な時間はなくす必要があります。

日々の生活を振り返り、無駄な時間や削れる時間がないか確認しましょう。


休憩や趣味の時間も、健康やモチベーション維持のために必要です。

しかしだらだらと過ごすだけ、時間の区切りなくやってしまえばデメリットが大きくなり、無駄な時間となるでしょう。

 

勉強の時間以外がすべて無駄なわけではありません。

楽しい時間を過ごすことも良いでしょう。

 

あくまで自分に本当に必要といえない時間を、勉強のため徹底的に減らしていくのが理想です。

公認会計士の勉強時間を計画する際の注意点

勉強時間の確保に加え、合格まで何をどう勉強するか。

勉強を始める時点での計画が合否に大きく影響します。

ぜひ確認していただきたい、注意点を紹介します。

無理はしすぎない

公認会計士試験の勉強は、難易度的にも期間的にも非常に負担の大きい試験です。

努力やある程度の我慢が必要ではありますが、無理をしすぎてはいけません。

 

先ほど「無駄な時間を作らない」とお話しましたが、勉強時間確保のために睡眠時間を減らすのはおすすめできません。

空いた時間はできるかもしれませんが、体力や気力が回復せず非効率になってしまう恐れがあるためです。

 

勉強時間を取るためには、我慢しなければいけない部分も多くあります。

しかし自分を守り効率良く勉強するためにも、無理をしすぎないようにしましょう。

詰め込み過ぎは危険

すでに述べた内容と関連する部分もありますが、勉強の詰め込み過ぎは危険です。

短い勉強期間を理想とする場合でも、設定を詰め込みすぎた計画は逆効果となる恐れがあります。


短期間にたくさん予定を詰め込みすぎてしまうと、余裕がなくなり少しのズレが大きく影響してしまいます。

その結果、計画の練り直し、もしくは計画を守るための強行手段などが必要といった、勉強以外のことにとられる時間が多くなってしまうのです。

 

充実した計画は安心を覚えますし、魅力的です。

しかし、予定の詰まった計画は計画を守ること自体が目的となってしまう恐れもあります。

 

大切なのは勉強の成果を着実につけることです。

詰め込みすぎには気をつけましょう。

長期的な計画が必要

公認会計士試験はどんなに短くても1年、通常は数年の勉強が必要な試験です。

そのため長期的な計画と、それにのっとった勉強時間の確保が求められます。


目先の計画のみを立ててしまうと、後々大きなズレや不都合が生じてしまう恐れがあります。

月や年といった長期的な計画を立てたうえで、日々の勉強時間を確保するといった、細かい計画が必要です。

 


状況に応じて調整するべきケースもあるでしょう。計画は臨機応変に立て直しても問題ありません。しかし、最終的な目的についてはズレのないようにしましょう。

合格者の体験記なども参考になります。

求人情報はこちら

会計士試験合格の求人・転職情報一覧

監査法人の求人・転職情報一覧

まとめ

公認会計士試験は最低でも2,500時間、場合によっては4,000時間以上の勉強時間が必要な試験です。

勉強期間は2年~4年程度と、年単位で取り組むことになります。

勉強に占める時間をどれだけ捻出できるかがカギです。

準備に専念できるか他に仕事をしながらかによって、勉強の進め方や必要な勉強時間は大きく異なります。


勉強時間を確保するためには、まず試験日までの大まかな計画を立てましょう。そして1ヶ月、1週間、1日といったまとまりごとの勉強時間を決めていきます。

勉強時間をしっかり確保するために、無駄な時間を作らないことも大切です。


相当量の努力や我慢は必要ですが、健康や効率のためにも無理をしてはいけません。

詰め込みすぎた計画も、勉強の成果を出すうえで逆効果となる恐れがあります。

勉強時間を確保するための短期的な計画だけでなく、長期的な計画も必要です。

 

勉強時間を適切に確保し、公認会計士試験の突破を目指しましょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
■公認会計士・税理士・経理の転職サイトREX
https://www.career-adv.jp/
■株式会社レックスアドバイザーズ
https://www.rex-adv.co.jp/

公認会計士・税理士・経理・財務の転職は
レックスアドバイザーズへ

カジュアルキャリア相談 カジュアルキャリア相談