転職お役立ち情報
税理士業界の転職活動で、多くの方が「どうすればよいのかわからない」と頭を抱えているのが面接対策ではないでしょうか。
せっかく書類選考を通過したとしても、面接対策を行なわなければ、思うように実力を発揮できない恐れがあります。
そこで、面接を成功に導く事前準備や、実際に内定を獲得した人が行なっている面接対策方法などを詳しくご紹介します。
税理士の転職。面接に臨む前に準備しておきたいこと
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の対策として、オンラインを活用したWEB面接を取り入れている会社も増えています。
どんな面接のパターンになっても、実力を存分に発揮できるよう、備えることは大切です。
ここでは、面接に臨む前に準備すべきことを解説します。
改めて面接会場や開始時間をチェックする:対面の面接
対面での面接に向かう前、事前に確認しておきたいのが面接会場の場所やアクセス方法、開始時間です。
当たり前だと思うかもしれませんが、盲点となるのが、就業場所と面接を受ける会場が異なるケース。
会社で面接だろうと思い込み、当日に場所を間違えていたことに気が付くといった悲惨なトラブルは実は少なくありません。
このとき、あわせて経路の確認なども行いましょう。
とくに注意したいのが、電車やバスなど公共機関の乗り換えが複雑でないかどうか。
もし遅延などが発生した場合にも、事前に経路を確認しておけば、代替のルートもすぐに検索できます。
もうひとつ、最近増えているトラブルは、ビルのセキュリティの関係で事前の登録などが必要なパターンです。
送られてきたパスをスマホに登録しておかなければいけないなど、会社ではなく、ビルそのもののセキュリティに関しては当日に対応できないこともあります。
準備ではなく面接当日の話になりますが、受付は5分~10分前程度がおすすめですが、公共交通機関の遅延や思わぬトラブルに備え、会場の近くに30分~1時間前に到着し、心を落ち着かせておくのも良いでしょう。
仕事を終えてすぐに向かう場合などは難しいですが、なるべく時間に余裕をもって面接をセッティングするようにしましょう。
オンライン面接(WEB面接)の場合
面接がオンライン上で開催される場合も準備が必要です。
インターネット環境はもちろん、カメラやマイクの接続は大丈夫でしょうか?
面接を受けるのは自宅ということが多くなりますが、カメラに映る部屋の見え方、騒音、同居家族の協力などを確認しておきましょう。
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面接を受ける会社や事務所の基本的な情報を確認する
続いて事前準備でポイントとなるのが、会社や事務所の基本情報を再度チェックすることです。
複数の会社を受けている場合、情報が混乱してしまうケースもあるはず。
会社の基本情報をしっかり把握できていれば、面接を受けているときに共感を示すこともでき、「何か質問は?」と言われたときの回答をイメージしやすくなるというメリットも期待できます。
また、会社の情報をチェックする際、関連するニュースもチェックしておきましょう。
会社からのリリース、新しい商品やサービスの情報だけでなく、その業界のニュースなども見ておきましょう。
面接で自分の意見を述べるとき、会社情報からだけではなく、関連する時事問題と絡めた発言ができれば評価は高くなるでしょう。
自己PRなどのよく聞かれる質問について受け答えの練習をする
面接選考で必ずやっておきたいのは、自己PRやよく聞かれる質問に対しての受け答えの練習です。
「自分のことは話せるから問題ない」「面接は得意だから大丈夫」と考えて準備しない人もいますが、話せているつもりでもまとまりがなかったり、話したかったことが抜け落ちてしまうこともあります。
伝えたいことをリストアップしておくだけでも良い準備になりますし、さらにまとめておくと良いでしょう。
自己PRについては、自分のキャリアを振り返り、いくつかのエピソードをピックアップしておき、当日面接の流れや雰囲気にあわせて使い分けるとより効果的です。
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レックスアドバイザーズでは、面接対策も行っています。
どのような内容の自己PRを練るべきか、より好印象につながる受け答えのヒントなども解説しています。
お気軽にご相談ください。
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面接の流れは?知っておくだけで回りと差がつくポイント
会社情報のチェック・自己PRは念入りに用意したという方は、面接選考全体の流れをしっかり把握しておきましょう。
全体の流れを把握していると、どこに時間をかければいいか、どこで何を伝えるべきかがわかり、余裕を持って面接に臨めるはずです。
それでは面接の流れに沿って、重要なポイントを解説します。
1:自己紹介・キャリアの紹介
「まずは自己紹介をお願いします」と面接の冒頭に言われることがあります。
自己紹介といっても、どこで生まれたか・どんな趣味かなどの自己紹介ではありません。
面接での自己紹介は、キャリアの紹介だと考えて良いでしょう。
「〇〇を卒業後、〇〇社に入社しました」のように、キャリアスタートの時点から話し始めるとスムーズです。
キャリアの紹介で注意しなければならないポイントがあります。
転職が複数回ある場合はとくに、転職理由を詳しく話してしまいがちです。
「〇〇をやりたいと考えて異動願いを出しましたが、どうしても異動できずに〇〇社へ転職しました。
さらに、マネジメント力をつけたかったのですが、ポジションがうまっていてチャンスがなかったので、転職をしました」。
このように話してしまう方はとても多いのですが、必要なのは転職理由ではなく、どのような活躍をしたかです。
「〇〇社では経理のリーダーとして後輩の育成にも携わりました。次の〇〇社では子会社の連結決算をまとめ、海外子会社とは英語でのビデオカンファレンスをこなしていました」というように、転職理由ではなく何を行ったかを述べるようにしましょう。
転職理由については、面接官から質問されることがほとんどですので、最初の自己紹介では活躍したことを話すのをおすすめします。
2:現在・過去の仕事内容
面接に呼ばれるには、「書類選考」を突破しているはず。
現在の仕事内容についても、面接官は事前に応募書類を確認しています。
仕事内容を話すときは冗長になってしまわないよう注意が必要です。
応募書類に書いてあることをなぞるのではなく、活躍のポイント、今後活かせる経験やスキルを主軸に伝えるとよいでしょう。
今まで携わってきた仕事の具体的な数値をもとに、どのような成果をもたらしたのかなども伝えると、明確なアピールになります。
3:転職理由
「転職理由」についても質問があります。
今回の転職理由ではなく、過去の転職理由であればシンプルにサッと話すようにしましょう。
過去の転職というのはもう何年も前のことになりますから、わざわざ詳しく話す必要はりません。
事実を簡潔に伝えましょう。
面接官が気になることがあれば追加で質問しますので、それに対してもシンプルに伝えるのがベターです。
面接官が最も聞きたいのは今回の転職理由です。
「なぜ転職をするのか」ということ。
これも事実を伝えるのが一番良いのですが、やはりネガティブな言い方は避けることをこころがけましょう。
不満や文句、愚痴などは、どうしてもオーバーに聞こえてしまうものです。
ネガティブな事情は、ポジティブに言い換えをすることを心がけましょう。
ルーティンワークしかできない→もっとたくさんのチャレンジをしたい
業務が多すぎて忙しい→業務を整理して生産効率をアップさせたいなどを考えてみましょう。
転職理由というのは誰でもネガティブな理由があるものですし、面接官にもわかっています。
そこをポジティブに言い換えることで、前向きな転職である、入社後にも活躍してくれるのではないかという期待につながります。
4:志望動機
「志望動機」も必ず聞かれる項目です。
将来に向かってのビジョンを描き、どれだけ伝えられるかがポイントになります。
もちろん、会社やポジションに魅力があると伝えるのも大切ですが、志望動機では自分が得られるメリットよりも、入社して実現したいこと・活躍することで会社にどんな恩恵があるかまで話せるように準備しておきましょう。
なるべく具体的に、今まで培ってきた経験や長所をどう活用できるのかを考えておきましょう。
このような志望動機を伝えるには会社のサービスや特徴をより深く知っておく必要があり、この理解度は意欲の高さとして面接官にも伝わります。
- 「ワークライフバランスの良いところに魅かれています」
- 「今よりもポジションアップ、年収アップできそうです」
上記のように話す方もいるかもしれません。
働き方や福利厚生、年収の条件などが魅力であっても、それを前面に出しすぎてしまうと仕事に対する意欲を疑われてしまう恐れがあります。
思わぬ誤解を与えてしまわないよう、伝え方には注意しましょう。
5:条件確認
面接では、働く条件(雇用条件)についても確認されます。
勤務時間(残業・休日出社を含める)給与、福利厚生、希望する勤務地なども改めて確認があるでしょう。
給与の確認では、「あまり高い希望を言ってしまうと落とされるかもしれない…」と、希望よりも低く伝えてしまう人もいるようです。
しかし、実際に低い年収を提示されてしまったら困るのではないでしょうか?
せっかく内定を獲得しても、希望する年収より低い提示をされてしまうとアップさせるのは難しくなります。
面接の希望どおりに提示したのにと、採用側も困惑してしまいます。
面接時にお金の話ばかりしてしまうのは避けたいところですが、質問をされた場合はきちんと希望を伝えるようにしましょう。
6:質疑応答
面接の最後にやりとりする機会の多い「質疑応答」のポイントを解説します。
「何か質問はありませんか?」という質問です。
面接内でやりとりした内容について質問したり、仕事内容について確認したりするのが一般的。
自分のスキルを活かせるような業務があるのかなど、入社に意欲を感じさせるような質問がよいでしょう。
次の項目で具体的な質問例を挙げていますので参考にしてください。
面接が盛り上がり、十分に質問ができた・用意してきた質問もしてしまった場合、「質問はありません」とは言わず、「十分に話をうかがうことができたので大丈夫です。ありがとうございます」と伝えましょう。
質問はないと伝えると、「ウチに興味関心がないのかな」と思ってしまう面接官もいるようです。
否定形ではなく、肯定の言い方で、さらに感謝も添えると、互いに満足度の高いまま面接を終えることができます。
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面接で受かる自己PRの方法。内定獲得者だけが実践していること
面接の準備で悩む方が多いのが「自己PR」です。
より具体的な自己PRのポイントをご紹介します。
実際に内定を獲得した人がどのような自己PRを行なっているのか解説しましょう。
1:論理的に話す【結論+理由】
自己PRにおいて必要不可欠なのは論理的に話すこと。
どんなに良い内容であっても、面接官に正確に伝わらなければ意味がありません。
書類選考であれば読み返すことができますが、面接では一度で正確に伝えるための工夫が必要です。
まず、結論から話し始めましょう。
その理由を補足していくような形で伝えるのが好ましいとされています。
明確かつシンプルに話せるよう、論理的な会話の組み立て方をイメージしておきましょう。
2:自分の長所や強みが入社後にどう発揮できるのか?
自分の長所や強みを伝えるときは、「仕事で培ってきた実績」と「実績に基づいた経験」を具体的に話しましょう。
「リーダーシップがあります」と言うのではなく、「リーダーとして〇〇のプロジェクトに携わり、〇〇を達成しました」と、エピソードとセットにすると面接官もイメージがしやすくなります。
履歴書や職務経歴書に事前に具体的なエピソードなどを記載しているのであれば、その詳細について話すのも良い方法です。
3:自分が提供できる「価値」:キャリアを多角的に分析する
面接のの準備において、自己PRの内容は複数個を用意すべきだと先述しましたが、そんなにアピールポイントはない、エピソードはないと頭を抱えている方もいるのでは?
自分の強みは、なかなか自分では見ないものです。
そこで、まずは自分のキャリアや経験を多角的に分析することから始めましょう。
業務の棚卸しをし、やってきたことをまずは洗い出しましょう。
成果を書き出していけば、そのひとつひとつが実績やアピールになります。
時間をかけて書き出したことを眺めれば、最初は気づかなかったアピールポイントも見えてきます。
自分自身の魅力や価値を見つけていき、それら一つひとつをストックし、面接にあわせて自己PRを行ないましょう。
【タイプ別】人事に印象付ける「最後に質問は…?」の回答シリーズ
面接の流れから自己PRの仕方まで確認できたところで、「最後に質問は?」に対する具体的な質問例をご紹介します。
面接時に臨機応変に使い分けて、疑問点を解消しましょう。
タイプ1:仕事に対するモチベーションが高い
- 「転職を希望している部署の仕事内容について、詳しく教えてください」
- 「配属先の社員の方と、実際にお話をすることは可能でしょうか?」
- 「配属先部署の人数や、社員の構成を教えてください」
- 「入社するまでの間に、もっと勉強しておくべきことがあれば教えてください」
タイプ2:面接では伝えきれなかった熱意をアピールしたい
- 「自分では正確性とスピードが強みだと考えていますが、御社で活躍するために重要な資質はありますか?」
- 「コミュニケーション能力に自信がありますが、部署を超えてのコミュニケーションは活発でしょうか?ぜひたくさんの方と関わりたいと考えています」
- 「○○の資格を持っていて、ゆくゆくは〇〇にもチャレンジしたいと思っているのですが、現在、御社でこのような仕事はありますか?」
タイプ3:詳細な働き方と労働条件を確認したい
- 「繁忙期はクライアントの申告が集中すると思いますが、どのくらいの残業時間になりますか?」
- 「複数のクライアントを1日で訪問する場合、直行や直帰は可能ですか?」
- 「昨年度の賞与の実績を教えてください」
質問するときに注意したいポイント
面接における質問でタブー視されているのは、公式サイトで調べればすぐにわかることや、すでに人事が伝えた内容を尋ねるケースです。
事前にサイトを見ていないのだろうか、面接で話を聞いていなかったのだろうかと心証を損ねる恐れがあるので、注意しましょう。
ただし、さらに詳しく知りたいという場合は、言い回しに気を付けて質問するようにします。
- 「サイトでは○○と記載がありましたが、この新しいサービスについて詳しく教えてください」
- 「先ほど○○とおっしゃっていましたが…」
などです。
ぜひ活用してください。
【税理士の転職】面接を突破する秘訣は?
専門的な話をどう扱うか
税理士の場合、業務内容が専門的になります。
確認したいことやアピールが専門的になりすぎるのでは、とためらう方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに一次面接で面接官が人事担当者の場合は、詳しく話していいだろうかと思うかもしれません。
その際は、「すこし専門的になってしまうのですが」と断ったり、「〇〇について質問できますか?」と確認したりすると良いでしょう。
面接官が現場の上司の場合、相手も税理士ということがあります。
その際は専門性の高い話もしっかりできますが、あまり深く踏み込みすぎるのは避けるようにしましょう。
あくまでも面接選考の場なので、面接官として回答できることとできないことがあり、相手も戸惑ってしまいます。
また、限られた時間の中で解釈の違いなどが生じると中途半端に終わって消化不良になってしまいます。
専門的な話を面接でするのは問題はありませんが、どのような立場の面接官か、どこまで話すかには気をつけるようにしましょう。
転職回数についての考え方の変化
税理士業界では、転職して会計事務所などの勤め先を変えることで、スキルアップやキャリアアップをするという考え方がありました。
会計事務所にはそれぞれ、国際税務特化であったり、クライアントが医療人のみであったり、相続申告数が多かったりなどの特徴があり、転職をしなければ他の経験を詰めないということがあり、転職は活発で、転職回数はあまり気にしないという傾向がありました。
しかし、近年は税理士業界の人手不足が続いており、会計事務所には「なるべく長く働いてほしい」という考え方の変化が起こっています。
複数回の転職を経験している方は、これまでの転職についてはとくに問題はありませんが、今後は長く働いてくれるかという点を確認されることがあります。
さまざまな税務サービスを経験してスキルアップしたい方は、転職という手段ではなく、大きめの総合的な事務所に入社して異動によって経験を積むという方法を考えてみるといいでしょう。
もちろんこれまでの考え方どおり、あまり転職を気にしない事務所もありますので、事前に情報収集をしたり、転職エージェントに確認したりしておきましょう。
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税理士業界で転職をする場合、自己PRなど面接時の対策はもちろん、面接に臨む前の準備も重要です。
会社の基本情報をよくチェックしながら、自分の経験やスキルをどうアピールできるのか確認しましょう。
税理士業界は売り手市場ではありますが、自分のキャリアにマッチし、希望条件をかなえる転職を実現するには、面接の準備や対策が必要です。
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