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財務報告実務検定という検定試験について聞いたことはあるでしょうか。
こちらはその名のとおり財務に関する試験であり、実務能力が問われます。
現時点で財務関連の業務をおこなっている人、もしくは転職や部署異動で財務に関わりたいため、財務の資格取得を検討している方もいるでしょう。
そのような方におすすめできる資格のひとつです。
この記事では財務報告実務検定について、難易度という観点から解説します。
財務に興味のある方はぜひご覧ください。
財務報告実務検定の内容や難易度
まずは財務報告実務検定について、基本的な部分を解説します。
検定試験の内容や難易度などを取り上げました。
財務報告実務検定とは
財務報告実務検定とは、上場企業においてディスクロージャー(情報開示)の実務を果たす能力があるか測る検定です。
上場企業において財務諸表の作成や開示は非常に重要であり、義務であるといえます。
財務報告実務検定の試験内容および概要は以下のとおりです。
- 試験内容:連結実務演習編90分・開示様式理解編120分(それぞれ別で受験)
- 試験会場:全国各地
- 試験日程:会場により異なる
- 連結実務演習編合格基準 100点満点中70点以上
- 開示様式理解編合格基準 スコア式 得点に応じて称号付与
- 合格発表:試験直後(随時判定)
試験会場や試験日が多く、比較的受験がしやすい試験です。
活かせる職種や転職先
財務報告実務検定では、上場企業の財務報告に必要なスキルが問われます。
そのため上場企業の財務部で特に重宝されやすいです。
財務諸表の作成には簿記の知識が必要不可欠ですが、それだけでは財務報告をするには足りません。
そのため財務報告部門において、財務報告実務検定がかなり活かせます。
なお財務諸表の報告ではなく作成であっても、業務理解や財務諸表の活用において活かせる知識です。
そのため経理などの職種においても、上場企業であれば有利に働く可能性があります。
難易度は高い?
財務報告実務検定は前述したように、連結実務演習編と開示様式理解編に分かれている試験です。
そのためそれぞれの難易度を確認する必要があります。
連結実務演習編については100点満点中70点以上で合格ですが、合格率は発表されていません。
勉強するべき内容は多いですが、勉強時間や量を確保できれば独学でも合格を狙えるレベルです。
開示様式理解編は1,000点満点で400点以上を獲得すると称号が付与されます。
この400点以上を獲得できる割合は全体の70%以上、800点以上の称号は10%強の人が獲得しています。
ポイントを押さえながら計画的に勉強すれば、十分に突破できる難易度です。
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財務報告実務検定の難易度を決める要因
財務報告実務検定の難易度について紹介しましたが、難しさは人によって感じ方が違います。
どのような要因で難易度が決まるか、いくつか紹介します。
専門知識の必要性
専門知識の必要性は、資格や試験の難易度を決める重要な要因です。
あまり勉強したことのない分野や未経験の分野については、難易度が高いと感じやすくなります。
財務報告実務検定は、財務報告に必要とされる以下の知識が問われます。
- 連結業務
- 開示業務
- XBRL業務
これらに関連する内容も問われますが、いずれも財務に関する専門知識です。
しかしあくまで実務に必要な能力を問われる試験であり、専門家レベルほどではありません。
そのため専門知識が必要なことは事実ですが、難易度はそこまで高すぎないといえます。
試験範囲の広さ
試験範囲が広い試験は、難易度が高いと感じやすいです。
財務報告実務検定の試験範囲はどうでしょうか。
財務報告実務検定は、公式テキストや問題集が出版されています。
- 連結実務演習編は350ページ程度で、テキストと問題集が1冊にまとまっています。
- 開示様式理解編の書籍は複数ありますが、解説テキストは1冊500ページ程度・公式問題集が250ページ程度です。
他にも公式から出ている問題集が2冊ありますが、いずれも300ページもありません。
テキストや問題集のボリュームから、試験範囲が広すぎるわけではないことがわかります。
対策のしやすさ
問題の内容や試験範囲だけでなく、対策のしやすさも重要です。
対策手段があまりない試験の場合には、思うように勉強できず難しいと感じてしまうケースがあります。
しかし前述したように、財務報告実務検定は公式からテキストや問題集が出版されています。
そのため比較的勉強しやすい試験です。
対策手段が十分に揃っているため、その点はそれほど心配する必要がないでしょう。
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財務報告実務検定の難易度を突破する方法
財務報告実務検定は、ある程度の対策をすれば十分に突破できる試験です。
試験に向けて取り組みたい対策を紹介します。
公式テキストをしっかり理解する
公式で出版されているテキストの理解は大前提です。
テキストを購入し、繰り返し読み込んでしっかり理解する必要があります。
実務経験や別の機会で勉強したことがあっても、公式テキストの購入はおすすめです。
出題される内容や押さえておくべきポイントが効率的にまとめられています。
また公式ということで、試験勉強を通じて獲得してほしい知識も多く揃っています。
そのため試験に合格するためだけでなく、その後のキャリアにおいても役立つ可能性が高いです。
問題集を繰り返し解く
テキストをある程度読んだら、アウトプットとして問題集を解くようにしましょう。
ここで大切なのが一度きりではなく、同じ問題集を繰り返し解くことです。
一度で正解した問題であっても、インプットからしばらく時間をおくと忘れてしまうケースがあります。
そのため正解したからといって油断せず、期間をおいて改めて解くことがおすすめです。
誤回答もしくはわからなかった問題については短期間で繰り返し解き、正解したら同じく期間をおいて再度解き直します。
問題集は何度も繰り返し解くことが大切です。
正解しなかった問題を重点的に解きつつ、どの問題も何度か解き直しをして身につけていきます。
勉強時間を確保し継続的に取り組む
資格試験の勉強は、基本的に短期間で詰め込むことに向いていません。
時と場合によりますが、日常的に勉強時間を確保し、継続的に取り組む必要があります。
財務報告実務検定のテキストや問題集は、極端にボリュームが重いわけではないものの、短期間で詰め込める内容ではありません。
そのため計画的にコツコツ勉強することが大切です。
試験に突破するためには試験日までのスケジュールを立て、勉強を日常的におこないましょう。
試験の難易度を突破できるだけの実力が着実に見についていくはずです。
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まとめ
財務報告実務検定とは、財務報告に必要な知識や能力を問われる試験です。
財務報告が必要となる上場企業、特に財務部や財務諸表を作成する経理部などで役立ちます。
誰でも突破できる簡単な試験ではありませんが、しっかり勉強すれば合格できる難易度です。
難易度が高いと感じる理由として、専門知識の必要性や試験範囲などが挙げられます。
財務報告実務検定は、知識も範囲も極端に厳しいわけではありません。
公式からテキストや問題集も出ているため、対策も比較的しやすいです。
財務報告実務検定の難易度に突破するためには、まず公式テキストの理解が必要です。
問題集も一度解いて終わりではなく、何度も繰り返し解くことで自分の力になります。
短期間に詰め込んで勉強するのではなく、ある程度の期間をとり日常の中で継続的に勉強すると効果的です。
財務報告実務検定の難易度について理解すれば、より試験突破に近づきます。
ぜひポイントを抑え、財務報告実務検定に合格しましょう。
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