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転職やキャリアアップなどを効率的に進めるため、資格取得や試験受験などをするケースが多いです。
経理財務の分野においても、受けると役立つ試験としてさまざまなものがあります。
試験について調べる際に気になるポイントのひとつが合格者数です。
難易度を想像しモチベーションを上げるために、合格者数は押さえておくべきポイントです。
この記事では経理財務に関する試験について、合格者数という面を中心に解説します。
合格者数を決める要因や合格者数に入る方法なども取り上げました。
経理財務に関する試験の種類と合格者数
まずは経理財務に関する試験について、具体的な名称と各試験の合格者数を紹介します。
どの試験を受けるか選ぶ際の参考にしてください。
日商簿記検
日商簿記検定とはその名のとおり、簿記に関する知識が問われる試験です。
初級と3級〜1級まであり、資格として評価を得られるのは一般的に3級以上となります。
日商簿記検定は実施回によって受験者数および合格者数が大きく異なるため、平均的な合格率を紹介します。
- 3級 40%~50%程度
- 2級 15%~30%程度
- 1級 10%前後
日商簿記検定は経理財務に関連する資格試験の中でも特に有名です。
2級を取得していると転職やキャリアアップなどの場で有利に働きます。
試験の勉強を通じて仕事で求められる知識も身につくため、実務でも役立つ資格です。
経理・財務スキル検定
経理・財務スキル検定は経理・財務分野のスキルを問う検定試験で、FASS検定とも呼ばれています。
日本の検定試験において、経理・財務分野を専門とする検定試験は珍しいです。
経理・財務スキル検定はスコア判定かつ、獲得スコアに応じてA~Eの5段階レベルで評価されます。
そのため合否という概念はありませんが、各レベルの割合は一般的に以下のとおりです。
- レベルE 5%~12%
- レベルD 13%~30%(平均は20%台後半)
- レベルC 20%~30%
- レベルB 15%~20%
- レベルA 15%~25%
なお平均点は回によって異なりますが、500点台後半になるケースが多いです。
そのためレベルC以上のスコアを獲得できれば合格と考えて良いでしょう。
ビジネス会計検定
ビジネス会計検定は、財務諸表を用いて分析をするためのスキルを問う試験です。
財務諸表が表示する数値の意味など、財務諸表を実務で活かすための知識が求められます。
ビジネス会計検定試験は3級〜1級まであり、出題形式が級によって異なります。
3級と2級はマークシート形式、1級はマークシートと論述の両方です。
ビジネス会計検定も合格者数は回によって違うため、合格率を紹介します。
- 3級 58%〜70%
- 2級 30%〜50%
- 1級 20%台
1級はやや合格率が低めですが、2級までならしっかり勉強すれば十分に合格を狙える試験です。
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経理財務関連試験の合格者数を決める要因
経理財務に関連する試験は、種類や級によって合格者数に違いがあります。
どのような理由で合格者数が決まるか、考えられる要因を紹介します。
試験の難易度
試験の難易度は合格者数を左右する大きな要因です。
難易度が高い試験ほど突破が難しいため、合格者数の数も少なくなります。
経理財務の試験はさまざまなものがありますが、それぞれ難易度は異なります。
そして難易度が高い試験ほど合格者数が少ない傾向です。
同じ試験でも級が上がるにつれて合格者数が少なくなります。
合格者数が少ない試験を見つけたら、併せて難易度もチェックすると良いでしょう。
試験への理解をより深めやすくなります。
資格の需要
社会情勢による資格の需要も、合格者数を左右する要因になり得ます。
資格所有者がどれほど求められているかによって、合格者数が変わるケースがあるのです。
今回は取り上げていませんが、公認会計士という資格の合格者数が大きく増えた時期がありました。
こちらは公認会計士を増やすという目的によって実施されたものです。
この目的が施行された時期は、例年よりも合格者数が非常に多くなりました。
このように前例があるため、資格の需要によって合格者数が変わる可能性も十分に考えられます。
合格率が決まっているケースも
試験によっては合格者数が決まっており、人為的に点数配分が変わるケースがあります。
その代表的な例が、日商簿記検定の1級です。
日商簿記検定は回によって難易度に差がありますが、合格率自体はそれほど大きく変わりません。
そのため公表はされていませんが、上位10%程度に入る人が合格するよう配点が変えられていると考えられます。
合格点数は70点ですが、実質的には上位10%が合格となる相対評価の試験です。
このように予め合格率が決まっており、それに合わせて配点が決まるケースがあります。
相対評価の試験では、受験者数に合格率をかけた人数が合格者数となるでしょう。
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経理財務の試験で合格者数に入るには
経理財務の試験で合格者数に入るためには対策が必要です。
押さえておきたいポイントを紹介します。
問題集をひたすら解く
試験に合格するためには、知識と深い理解が欠かせません。
そのため、ある程度のインプットが完了したら問題集をひたすら解いて実力をつけていきます。
勉強を始めたばかりの頃はわからないことが多く、問題集を解くことが苦痛に感じやすいです。
しかし問題演習をすることで、より効率良く知識を身につけ理解を深められます。
そのためなるべく早い段階から問題集に着手しましょう。
なお問題は一度解けたとしても、確実に身につけるには繰り返しが大切です。
期間を空けて再度解き直しをし、しっかり定着させます。
模擬試験を受ける
試験突破の可能性を高めるためには模擬試験が効果的です。
模擬試験は本番に近い形で試験の練習ができるため、ぜひ受けておきましょう。
自宅や自習室などでは、基本的に自分のペースで勉強することになります。
そのため実際の試験とは環境が違うケースが多いです。
慣れない環境の中では実力を発揮しきれず、普段ならしないミスをしてしまう恐れがあります。
合格に近づくためには、本番に近い環境で解く練習をしておくと安心です。
模擬試験の開催予定があるか確認し、都合が良ければ積極的に参加することをおすすめします。
ミスは放置せずしっかり見直し
試験の合格者数に入るためには、とにかく正答率を上げることが大切です。
そのためミスは放置せずしっかり見直しをして、確実に正解できるよう繰り返し練習します。
経理財務の試験は性質上、数字を扱う問題や計算問題が多いです。
計算問題は考え方の癖やケアレスミスを起こしやすいため、苦手を感じる場合は入念な対策をする必要があります。
なおその問題は解けるようになったとしても、似たような問題で再度ミスをしてしまう傾向は強いです。
自分がミスしやすい問題の傾向を把握し、注意して解くようにします。
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まとめ
経理財務にはさまざまな試験があり、試験によって合格者数は異なります。
日商簿記検定は有名な試験のひとつで、級があがるにつれて合格者数が少なくなる傾向です。
経理・財務検定試験には合格者数という概念がありませんが、自身のスキルをはかるうえで役立ちます。
ビジネス会計検定は1級の合格率は低めですが、2級・3級は比較的合格者数が多めです。
経理財務に関連する試験の合格者数は、試験の難易度によって大きく左右されます。
社会的な需要によって合格者数が変わった事例もありました。
合格率が一定の相対試験であれば、受験者数と合格率を使えばおおよその合格者数がわかります。
経理財務の試験で合格者数に入るには、問題を繰り返し解くことが大切です。
本番に近い環境で受験の練習をするために、可能であれば模擬試験も受けましょう。
正答率を高めるためミスを潰す、特に経理財務では計算ミスなどへの対策が重要です。
経理財務の試験で合格者数に入るためには、試験について理解し、必要な対策を取ることが求められます。
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