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監査法人は無資格でも働ける?仕事内容や転職方法を紹介します

更新日:2025.10.20

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監査法人は無資格でも働ける?仕事内容や転職方法を紹介します
本記事の要約

本記事で説明する内容は以下のとおりです。

  • 監査法人で無資格でも働けるか
  • 無資格者の仕事内容
  • 無資格で監査法人へ転職する方法

監査法人は、無資格であっても働けるのでしょうか。
監査法人の主な業務である会計監査は、公認会計士の独占業務です。
公認会計士しかできない業務であるため、必然的に監査法人で働く人は公認会計士が多くなります。

そんな監査法人は業務の専門性や需要の高さから、転職活動において注目を集めやすいです。
本記事では無資格での監査法人入社・転職について解説します。
監査法人に興味のある方や、転職活動を検討している方はぜひお読みください。

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監査法人は無資格でも働けるのか

監査法人は無資格でも働けるのでしょうか。
監査法人で働く人の資格有無や、無資格での入社難易度について解説します。

無資格で働く人はいる

監査法人は業務内容の都合上、公認会計士が中心です。
しかし公認会計士および試験合格者以外の人員も多く在籍しています。

BIG4と呼ばれる大手監査法人では、人員総数に対する公認会計士比率は30〜55%です。
また公認会計士と合格者を合わせた場合でも、比率は50〜75%にとどまります。

公認会計士や合格者以外でも、監査法人に在籍する人がいるということです。
有資格者が多いのは事実ですが、監査法人で働く無資格の人もいます。

試験に合格もしくは近い資格があれば有利

監査法人で働く無資格の人はいるため、無資格でも入社できないわけではありません。
とはいえ専門性が求められる職場であるため、試験に合格、もしくは公認会計士に近い資格を保有していると有利です。

公認会計士とほぼ同等の資格として、USCPA(米国公認会計士)が挙げられます。
日本の公認会計士とはさまざまな相違点がありますが、監査法人で役立つ知識も多いです。

監査法人など専門性の高い分野では、即戦力が求められます。
したがって未経験の場合には、試験合格や高度な資格があるとアピールポイントとして有利です。

未経験・資格なしは難しいのが現実

監査法人では実際に無資格の人も働いています。
ただ、転職活動と考えると、未経験・無資格での入社が難しいのが現実です。

中途採用では即戦力が求められます。
そのため、知識・経験がある人のほうが高い評価を得やすいです。
監査法人は人気が高い傾向にあり、優秀な人材も多く応募します。
したがって未経験・無資格ではどうしてもアピールポイントが足りなくなってしまうのです。

新卒の募集要項では資格は無関係で学歴のみが条件のケースが多く、応募する人の中でも有資格者は少数です。
中途採用の転職活動では、どうしてもアピールポイントが求められると意識する必要があります。

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監査法人で無資格の人の仕事内容

無資格の人は監査法人でどのような仕事をするのでしょうか。
主な仕事内容について紹介します。

アドバイザリー業務

監査法人は会計監査以外に、アドバイザリー業務もおこないます。
無資格者は会計監査の実施ができないため、アドバイザリー業務を担当するケースが多いです。

アドバイザリー業務ではコンサルティングを中心に、クライアントを直接サポートします。
多くの場合特別な資格は必要ありませんが、専門的な内容を含む幅広い知識が求められます。
無資格でも可能な業務とはいえ、難易度が高いことは会計監査と変わりありません。

なおアドバイザリー業務ではクライアントと密接に関わります。
したがって、独立性が必要な会計監査を請け負うクライアントには実施できないのが原則です。

 

関連記事:アドバイザリー業務とは?公認会計士や税理士が担うM&Aや企業戦略支援業務の内容を解説


監査アシスタント業務

公認会計士の補助業務を任されるケースも多いです。
直接的な会計監査はしないものの、監査業務と関係の深い業務をおこないます。

会計監査に関わる業務にはさまざまな種類があり、トータルでの量も大きいです。
直接的な監査対応をする公認会計士だけでは業務負担が重くなり過ぎてしまいます。
そのため無資格の職員は、公認会計士の資格がなくてもできる、監査と関連する業務を指示されます。

無資格でも対応可能かつ補助的な業務ではありますが、その多くは決して簡単ではありません。
監査法人の主な業務である会計監査に関連するものは、いずれも難易度・重要性ともに高くなります。

総務や人事などの管理業務もある

監査法人は、公認会計士の業務だけではなく、管理業務もあります。
主な管理部門は総務・経理・人事・ITです。

いわゆるバックオフィス業務ですが、監査法人の場合は一般的な事業会社と比べて、専門性が高いことが特徴です。
監査法人を適切に運営するために欠かせない業務であり、正確な業務遂行や、効率性の高さなどが求められます。

こうした業務は資格がなくても働けます。
ただし、未経験では難しい場合も多いので、知識や類似の経験が必要となるでしょう。

監査法人へ無資格で転職する方法

監査法人へ無資格で転職する方法を紹介します。
ポイントを押さえた活動により、転職活動が成功する可能性は大きく左右されます。

試験に合格する・資格を取る

公認会計士やUSCPAは勉強時間や費用などで、挑戦のハードルは高いです。
しかし、監査法人で活かせる経験や専門知識に基づく資格を所持していれば、転職の可能性がぐっと上がります。

例えば、日商簿記が代表的です。
1級は難関ですが、3級や2級ならば、コツコツ勉強すれば資格取得は可能です。
監査法人で仕事をするならば、2級以上所持が望ましいと言えます。

また、TOEICも受験機会が多く、ビジネスで広く認知されているテストです。
ビジネス英語に対するリスニング・リーディングの力をアピールできます。
合格・不合格はなく、スコア制なので、自分の実力を知るチャンスとして活用することもおすすめです。

監査に直結する資格としてCIA(公認内部監査人)があります。
内部監査に関する国際的な資格です。

全3パート(科目)あり、全く法務や監査の知識がない人には難しいでしょう。
ある程度の前提知識・経験を持っている人におすすめの資格です。

その他、システム監査関連では、システム監査技術者といった資格もあります。
システムが安全な状態か、業務の効率化に貢献しているかなどのシステム監査を、システム監査技術者がチェックします。
BIG4など大手の監査法人では、会計だけでなくシステム監査を請け負うケースが多いため、システム監査技術者は需要が高いです。

自身がアピールできるポイントを持つことが、転職の成功につながります。

会計業界の経験を積む

知識だけでなく、経験も大きなアピールポイントとなります。
監査法人への転職を希望する場合、まずは会計業界の経験を積むのも効果的です。

特にアドバイザリー業務については、経験に基づく実践的・具体的な知識が求められます。
資格など知識を明確に証明できる手段がなくても、職務経歴によってはある程度の能力を推測できます。
アドバイザリー業務で活躍しそうと認識されれば、監査法人への転職可能性が高まるでしょう。

知識も経験もない状態で転職すると、入社後に勉強しなければならない量が多くなり、負担となってしまう恐れもあります。
いきなり転職活動をするのではなく、可能な限り経験を積むのが安心です。

経験や専門知識によっては有利なケースも

会計業界に限らず、監査法人で活かせる経験や専門知識が存在します。
その例として、システム監査関連を紹介します。

システム監査とはデータ運用に使うシステムの管理・チェックなどの業務です。
情報社会といわれる現代において、システムの適切な活用は欠かせません。

システムが安全な状態か、業務の効率化に貢献しているかなどを、システム監査人がチェックします。
BIG4など監査法人では、会計だけでなくシステム監査を請け負うケースが多いため、システム監査人は需要が高いです。

このように会計と直接的な関係がなくても、監査法人で有利な経験・知識が存在します。
自身がアピールできるポイントがないか、振り返ってみると良いでしょう。

 

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よくある質問

監査法人には無資格でも入社できますか?

公認会計士や試験合格者以外の人も多く在籍していますが、専門性が求められるため、試験合格やUSCPAのような関連資格があると有利です。

監査法人で無資格の人が担当する主な仕事内容は何ですか?

会計監査はできませんが、アドバイザリー業務、公認会計士の補助業務、総務や人事などの管理業務を担当することが多いです。

無資格で監査法人に転職する際に有利になることは何ですか?

公認会計士試験の合格や関連資格の取得、会計業界での実務経験、あるいはシステム監査のような会計と直接関係のない専門知識や経験があると有利です。

まとめ

監査法人は公認会計士もしくは試験合格者以外にも、無資格の人が在籍します。
無資格で働く監査法人職員は、公認会計士以外でも対応できるアドバイザリー業務などを請け負います。
無資格でも対応できる範囲で、公認会計士の補助業務を実施するケースも多いです。

庶務や雑務などのサポート業務も、無資格の人が中心となります。
監査法人で働きたいと思った時に、公認会計士資格がないから無理、というわけではありません。
ただ、公認会計士志望など、優秀な人材が多く応募する職場なことも確かです。
そのため、未経験・無資格では転職が難しい側面が確かにあります。

監査法人に無資格で転職するには、試験合格や、簿記・公認内部監査人などの資格取得をおすすめします。
監査に対する知識の証明ができると有利です。
また、会計業界の経験を積むのも、採用可能性を高められるでしょう
経験や専門知識によっては、会計と直接の関係がなくても活かせるケースがあります。

監査法人への転職を目指すには、準備が大切です。

 

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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