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資産税の関係する仕事と聞いて、どのようなものを思い浮かべるでしょうか。
多くの人は税理士や弁護士などを思い浮かべると思うのですが、最近では資産税コンサルタントという仕事もあります。
それでは、資産税コンサルとは具体的にどのような仕事を行うのでしょうか。
資産税コンサルの仕事内容:資産税とは
資産税コンサルの仕事内容を説明する前に、資産税とは何かを説明します。
資産税という税法があるわけではなく、資産税には相続や贈与税などの国税と固定資産税などの地方税の総称です。
これらの税目には共通点があり、全て資産の取得や売却、保有に対して課される税金になります。
相続税や贈与税などの国税
まずは、国税である相続税や贈与税について説明します。
相続税は、亡くなった人から相続や遺贈により財産を取得した場合に課される税金になります。
相続税は、亡くなった人が財産を多く持っていない場合や、相続しなかった場合には、税金がかからないのが特徴です。
次に贈与税ですが、贈与税は相続税を補完するために作られた税金で、個人から財産をもらった時にかかる税金です。
贈与税は年間の贈与額が110万円を超えるまではかからないですが、110万を超えると金額が増えるごとに税率が変わる特徴があります。
これらの相続税や贈与税は、財産を相続した人や贈与された人が自ら税額計算及び申告をする、申告課税方式という方法を採用しています。
また、資産課税は国の税収の5%程度しか占めていないですが、その計算は複雑なのも特徴の1つだと言えます。
固定資産税などの地方税
次に、固定資産税などの地方税について説明します。
固定資産税とは、土地建物や事業用資産に課される税金です。
固定資産税は、国税である相続税や贈与税とは違い、保有していれば継続的にかかるのが特徴です。
また、固定資産税は資産を保有している人が計算するわけではなく、地方自治体が税額を計算する賦課課税方式を採用しています。
計算自体は少し複雑なところもあるのですが、資産を持っている人が計算をするわけではないためほぼ関係ありません。
固定資産税は相続税や贈与税とは違い、地方自治体の税収の4割程度を占めており、地方自治体からすれば大きな税金です。
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資産税コンサルの仕事内容:主な業務内容
それでは前述した資産税を仕事とする資産税コンサルは、どのような業務を行うのでしょうか。
資産税コンサルは、基本的に相続税や贈与税について仕事を行います。
その仕事のほとんどは依頼者が亡くなる前、生前に行われます。
具体的には、相続対策や遺産整理、遺言書の下書きサポートや事業承継のサポートなどです。
それではこれらについて詳しく説明していきます。
相続対策や資産整理
まず相続対策や資産整理について解説します。
これらはどちらも相続に関連する業務です。
相続対策は、相続税が多額にならないようにするために対策をすることを言います。
具体的には、生前贈与や特例を使うことができるように土地建物の使用方法を変更したりと、様々なやり方があります。
また、この相続対策を行うためには資産整理を行う必要があります。
遺産整理を行い、どの程度の財産があり、どの程度の相続税がかかる見込みかを計算する必要があります。
それを考慮して相続税対策を行うことになります。
遺言書の下書き作成
次に遺言書の下書き作成についてです。
遺言書は、亡くなった人が亡くなった後残った人達に意思を示すことができる唯一の手段になります。
相続では、税金の問題以外にも、誰が何を相続するのかで家族同士で揉める問題があります。
中には相続で揉めてしまい、何年にもわたって裁判をしているケースもあります。
家族同士で揉めてしまう問題は、遺言書があれば起きないことも多いです。
そのため、財産がある場合には遺言書を作成することは必須と言ってもいいぐらいです。
ただし、遺言書は内容に注意して作成をしないと、相続発生後に効力が発生しないこともあります。
そのため、資産税コンサルでは相続発生後に問題にならない遺言書の下書きの作成も行います。
事業承継やM&Aのサポート
次に事業承継やM&Aのサポートです。
これは、コンサル依頼者が中小企業などの経営者である場合に行います。
具体的には、社長が高齢で次の世代に会社を引き継いでいくサポートや、引継ぐ人がいない場合には他の法人に売却する手伝いを行います。
事業承継では、相続税や贈与税を猶予し、最終的には免除する方法などもあるため、それらの申請の支援は重宝されることでしょう。
M&Aでは売却先を探したり良い高い金額で買ってもらえるよう法人の資産、負債の整理を行うこともあります。
相続対策や遺言書の下書きに比べるとより専門的な内容になっているため、対応できるコンサルタントは多くないかもしれません。
資産税コンサルの仕事内容:資産税コンサルは大変?
資産税コンサルの仕事内容について簡単に説明してきましたが、そもそも資産税コンサルは大変なのかわからないと思います。
資産税コンサルは他のコンサルに比べると非常に専門的です。
何故ならば、資産税の知識が必要となるためです。
資産税はとても専門的な内容になっており、税金のプロである税理士でも資産税をやらない税理士がいるくらいです。
また、生前から相続発生後まで業務が発生することも大変な理由の1つと言えるでしょう。
ただし、大変な分報酬が高く取れるため、上手く業務を行うことができれば稼ぐことができるでしょう。
専門知識が必要
先ほど記載した通り、資産税コンサルは資産税の専門知識が必要になります。
具体的には、相続税と贈与税、民法の知識になります。
相続税や贈与税は、その専門性の高さから計算、申告することができない税理士がいるくらいの内容です。
さらに、これらに加え民法の知識も必要となるため、かなり大変です。
また、税金は改正が定期的に行われており、常に勉強をする必要があります。
生前のみならず相続発生後にも業務がある
資産税コンサルの仕事は、ほとんどが依頼者の生前に発生するとお伝えしましたが、相続発生後にも業務が発生します。
具体的には、スムーズに申告を行うための準備や、遺言書の開封や遺産分割の相談に乗るなどです。
資産税コンサルが税理士の資格を保有していない場合には、申告書を作成することはできないので、税理士の補助をする形になります。
また、亡くなった方に配偶者がいる場合には、次の相続に備えた準備を行うことも多いため、相続が発生したら終わりというケースは少ないのです。
資産税コンサルの仕事内容:〜まとめ〜
資産税に関連する仕事として、資産税コンサルの仕事内容を説明してきました。
そもそも資産税とはこれらのことを言います。
- 相続税や贈与税の国税
- 固定資産税などの地方税
資産税コンサルの具体的な仕事としてはこれらがあります。
- 相続対策や財産整理
- 遺言書の下書き作成
- 事業承継やM&Aのサポート
基本的には、依頼者の生前に業務を行うことが多いですが、依頼者が亡くなり相続が発生した後にも、相続税の申告準備や遺産分割の手伝い、次回の相続対策の準備などの業務があります。
資産税コンサルは専門的な知識が必要となり大変ではありますが、上手く業務を行うことが出来れば稼ぐことのできる仕事であることは確かです。
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