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経理部門のあるべき姿

公開日:2022.01.20

経理の転職お役立ち情報

紙の帳簿とエクセルデータを突合させる男性

経理部門は会社の入出金の管理や決算報告書の作成などお金に関する業務を管轄する部署ですが、その役割は多岐にわたります。
そのため経理部門のあるべき姿は多様であり、また時代に合わせて日々変わってきてもいます。
ここではそのような経理部門のあるべき姿について述べていきます。

経理部門のあるべき姿、その役割について

①経理部門の役割

経理部門の役割は日々の入出金管理や帳簿の記録、決算報告書の作成、資金調達を行うための予算や実績管理などその役割は多岐にわたります。
さらにはこのような日々の業務を通じて集計・分析したデータをもとに、経営陣に対してコスト削減や資金調達の提案、経営状況に関する情報の提供をする役割も果たしています。

②経理部門が役割を果たせない要因

このような多岐にわたる役割を担っている経理部門ですが必ずしもその役割を果たせていない実情もあります。
その要因としては専門性が求められるにもかかわらず経理部員のスキルが不足していること、またチェック体制や他部門との連携が行えていないことによる体制の不備、業務過多なゆえに人員が不足し、ミスが多く発生したり、業務がスケジュールにのっとって円滑に進められないことによる要因があげられます。
そのため人員配置や役割の見直し、作業ルールの見える化や改善、またITツールの導入による業務効率化などを行うことで、以上のような問題を解決する企業も多くあります。

経理部門のあるべき姿、求められるスキルについて

①実務担当者に求められるスキル

経理部門に求められるスキルについて実務担当者に求められるスキルについて述べていきます。

 

まず最も重要なのは経理や会計処理の正確性です。
経理部門ではお金という経営にとって最も重要なものを取り扱う部門であり、正確性は他の部門と比較しても特に重要となります。
管理職が確認を行うとしても実務担当者レベルで正確な処理を行うことはミスをなくすうえでも重要となるでしょう。

 

他にも経理部門は同じ部門でもその役割は勘定科目など、各々で役割を持っており、その中でも連携が必要な他、人事部や財務部など他部門との連携も必要なことからコミュニケーション能力も求められます。

 

また会計ソフトや給与計算ソフト、エクセルなど様々なITツールを使用することも多く、ITに関するスキルも必要です。

②管理職に求められるスキル

管理職についても実務担当者の作業をチェックする役割を持つことから実務担当者同様に経理や会計処理の正確性は重要です。
それに加えて部門をとりまとめる役割を持っていることから部下や社員のマネジメントも重要な他、経営陣に対して決算数値や分析結果を報告する役割もあるため会計に関することだけでなく、経営に関するスキルも重要となります。

 

さらに経理の担当者は自身の担当する領域を中心に専門性を高める必要がありますが、管理職については全体を俯瞰してみる力が求められます。
そのため実務担当者の作業をチェックするのみならず、たとえば売上の処理によって在庫管理や税金計算にどのような影響を与えるか等、会計に関する専門的かつ多様な知識を有していることが必要です。

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経理部門のあるべき姿、働き方改革について

経理部門においても働き方改革は求められており、業務の効率化は強く求められています。

 

特に繁忙期となる決算期においては業務が集中し、残業時間が増える社員も多くいることからこのような時期を中心に業務を改善することが必要です。
特に注目を浴びているのがITツールやAI、アウトソーシングの導入です。
経理部門は単純作業や属人的な業務も多くあり、このような業務については自動化などにより効率化する余地が大きくあります。

 

また近年ではテレワークが導入されている会社も多くあり、個々人にあわせた働き方の多様化も進んでいます。
テレワークの導入については経理部門のみならず他部門とも資料やデータの授受にあたってどのように対応するか(電子化をすすめるか、社内承認システムをどうするかなど)を議論していくことが求められます。

経理部門のあるべき姿を目指すうえでのポイント

①管理会計の役割

会計は財務会計と管理会計と大きく2種類に分かれます。

 

財務会計は投資家や債権者など外部の利害関係者に対して会社の経営成績や財務状況などを情報提供することを目的にしています。
一方管理会計は収益や原価などのデータを管理し、主に企業内部の経営陣や社員に対して情報提供することが目的です。

 

経理部門では決算報告書の作成など外部に情報を提供する財務会計に注目されがちですが、経営の効率化や財政状況の健全化などの役割を果たすうえでは管理会計も重要となります。
会社の利益を伸ばすためにもコスト削減は重要であり、管理会計を通じて部門ごとのデータや仕入原価の管理を行うことでコスト面の課題を発見し、経営陣に対して改善点の提案も行えます。
外部報告に向けた財務会計はもちろん重要ですが、内部での経営状況を改善するため良好な管理会計体制を構築することも重要です。

②課題点の共有

経理部門では担当者ごとに異なる業務を行うことも多いですが、これらの担当を割り振るのみでなく定期的に検証することを忘れてはなりません。

 

管理職の視点では問題ないと思われたプロセスでも実務担当者レベルで非効率と感じたり、ミスが多く発生するような事態も多くあります。
こうした事態を未然に防ぐためにも、問題点が生じていないか、あるいは生じていてもチェック体制が整えられているか、また担当者が解決に向けて施策を講じているかなどを検証することが求められます。

 

また課題点を発見したのであれば、担当部門や経理部門全体でも共有を行い、業務のミスをなくしたり、効率化を行ったりする措置が必要です。

③環境変化への対応

会社内部のみでなく経済情勢や法令、また災害や生活様式の変化といったあらゆる環境の変化により、会社そして部門が果たすべき役割は変化し対応が迫られます。
こうした変化に対応するためには、経営陣のみで対応することは難しく、昨今の人員不足を考慮しても、経理部門内でも各々が力を発揮して対応することが求められます。

 

特に経営陣や経理部門の管理職は、月次や年次の決算資料のデータ推移を注視することが多いですが、実務担当者レベルではそれらをさらに踏み込んだ原価管理のデータや日々の入出金管理など細かいデータに触れることも多く、他部門の担当者とコミュニケーションを行うことで実務担当者であるからこそ気づく改善点も多いです。
このようにトップダウンのみならず部門全体として各々の役割を果たし環境変化に対応することが重要です。

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まとめ

経理部門は日々の業務を通じて経営活動を円滑に進めるだけでなく、財政状況の健全化や業務の効率化をすすめるなど、会社の価値を高めるものであり、その役割は重要です。
経理部門がこのような役割を果たすうえでも、経理部門のあるべき姿を意識し、あるべき姿に向けて日々邁進することが求められるでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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