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システム監査の将来性について

更新日:2023.05.22

会計士の転職お役立ち情報

システム監査に従事する男性

情報処理システムに関する信頼性や安全性に対する期待は年々高まっており、それらを確保するシステム監査の需要が高まっています。

今回はシステム監査の将来性について解説します。

 

システム監査の概要や仕事内容、システム監査を導入するメリットやデメリット、そしてキャリアや今後の動向もふまえての解説ですので、ぜひご覧ください。

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システム監査の将来性:システム監査とは

①システム監査とは

システム監査とは、企業の業務で使用される情報処理システムが継続的に企業内部のみならず外部からも信頼されうるものであるのか確認する業務を指します。

システム監査はセキュリティー対策や情報処理システムの活用、障害防止対策など情報処理に関わるシステムが企業において経営の役に立っているか、継続的に機能しているかを確認する役割を担っているのです。

②システム監査の仕事内容

システム監査は客観的な立場でクライアントのシステム環境を評価する仕事であり、監査法人に所属して仕事をする人が多いです。

信頼性や効率性、安全性などがシステム評価の指標となり、具体的にはシステムが停止しないか、外部からの侵入を防げるか、誤った処理を行わないかなど情報処理システムに関する様々な視点から確認を行います。

システム監査は、システムを評価・保証する業務であるアシュアランス、評価を踏まえてクライアントに改善提案を行う業務であるアドバイザリー、またクライアントの情報処理システムに関わるリスクなどの分析や提案を行うコンサルティングに大別されます。

 

システム監査を行うエンジニアは監査法人のみならず、事業会社のシステム部門に所属しているケースもあり、事業会社の所属であれば自社のシステムを評価し、監査法人からの評価やアドバイスを受けて、社内での改善やシステム構築のサポートを行います。

システム監査の将来性:そのメリットとデメリット

1.メリット

システム監査を行うメリットとしては、情報処理システムに対する信頼性や信用性の向上があげられます。

それらが向上することによりセキュリティ面の確保やサービスの質をあげることができ、顧客の獲得や利益の向上につながるでしょう。

 

また情報処理システムに着目した経営計画や事業上の改善点の明確化をすることもできます。

システム監査によって企業内部における情報処理の質の向上や効率化にもつながります。

2.デメリット

システム監査を行うデメリットとしては問題が発覚することで、改善にかかるコストがかかること、また事業計画が大きく変更せざるを得ない事象が起こりうることがあげられます。

システム監査への対応に大きく時間やコスト、人的資源がとられ、結果的に会社の利益を損なうことになってしまうおそれがあるのです。

 

しかし、長期的な視点で見れば改善にかかるコストは将来的にはメリットとなるので、計画的に進めればデメリットではないとも判断できます。

システム監査の将来性:キャリアパス

1.システム監査にかかわるキャリア

監査法人であればアシュアランス業務から始めることが多く、そこからアドバイザリーやコンサルティング業務へ転じるキャリアがあります。

具体的な役職としては、スタッフ、マネージャー、パートナーへと昇格することとなり、パートナーになるまでの期間は、経歴やスキルにもよりますが15年前後かかります。

ITエンジニア関連職の中でもシステム監査の年収は高水準であり、シニアマネジャー以上となれば年収1000万円以上に達するケースも多いです。

 

監査法人のみならず事業会社に転職することでシステムに関する幅広い知識を活かす道もあり、ベンチャー企業のCIO (Chief Information Officer:最高情報責任者)として活躍する人もいます。

2.転職市場

システム監査に関わる中途採用は、若手を対象とする求人が多く、情報システムにかかわる経歴とポテンシャルを重視した採用が行われています。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの企業がリモートワークの体制構築に動いたこともあり、情報セキュリティーに関するニーズは近年高まっており、中途も含め積極的に採用を進めている会社が多くあります。

 

またサイバーテロや情報漏洩の問題に対する方策はどの企業も重視しており、様々な職種の会社において情報処理システムの専門家に対する需要が高まっています。

3.システム監査で求められる資格やスキル

資格については、実務経験が重視されるため必須ではないですが、体系的な知識を有していることの客観的証明となることからシステム監査に従事している人については資格保有者も多くいます。

具体的には情報処理推進機構(IPA)が実施する「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」をはじめ、公認情報システム監査人(CISA)があげられます。

 

また会計関連の知識が重視される傾向があることから簿記といった会計に関する資格、また海外展開している企業も多いことからTOEICなど英語に関する能力を証明する資格も重視されます。

システム監査の将来性、今後の動向について

1.かつてのシステム監査との比較

かつてのシステム監査は、決められたルール通り仕事が行われているかを見る準拠性監査が一般的でした。

ルール通り行われていなければ指摘して改善提案を行うのです。

 

しかしながらルールそのものが適切でない場合もあり、ルールそのものに問題がないかを確認し、どのようなルールを構築すべきかを考える妥当性監査が進められることになりました。

2.これからのシステム監査とは

これからのシステム監査としては現時点での情報処理システムが適切であるか、問題がないかを確認することのみならず、将来まで見据えた監査が必要となってきます。

たとえば新しい情報処理システムの導入を進めるケースも増えてきていますが、それらに対して継続的にメンテナンスが行えるか、将来そのための人員が足りるか、競争相手と比較した場合に問題がないかなど、中長期的な視点から監査を行うことでクライアントに対するサービスの向上を行うことが求められるでしょう。

 

また優れた情報処理システムがあったとしても業務に関係ない事に情報処理システムの活用は企業の利益につながりません。

将来の企業の利益につながるかといった視点から行うシステム監査も求められます。

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まとめ

ここまでシステム監査の内容や動向について解説していきました。

システム監査に関する需要は近年高まっており、将来的にも今後より高まることが見込まれるでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

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