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中小企業診断士はビジネスに関する様々な知識や思考スキルを有することを証明する経営コンサルタントの国家資格です。
中小企業診断士の役割は近年拡大しており、人気の国家資格でもありますが、中小企業診断士として登録するためには中小企業診断士の試験を突破する必要があります。
ここでは中小企業診断士の試験について試験制度やスケジュール、そして試験から資格の登録までの流れについて解説します。
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中小企業診断士とは、試験から登録するまでの流れ
①中小企業診断士とは
中小企業診断士は、経営コンサルタントの国家資格です。
中小企業診断士は主に中小企業の経営に関する相談を受け、それに対してアドバイスや提案を行うことで、報酬をもらう職業です。
網羅する分野は様々であり経営、人事、会計、IT、金融のほか、医療、不動産など様々な中小企業診断士が存在します。
②中小企業診断士を登録するまでの流れ
中小企業診断士に登録するためには試験および実務経験が必要です。
1次試験、2次(筆記・口述)試験、実務補習・実務従事と段階をふみ、それぞれ求められる水準に達することで中小企業診断士として登録、活動が行えます。
③中小企業診断士に必要な能力
クライアントである中小企業に対して適切なアドバイスをするためにはヒトやモノ、カネといった経営資源にかかわる全般的な知識が必要です。
また知識を持っているだけでなく経営者に必要な情報を伝える、聞くなどのコミュニケーション能力も求められます。
中小企業診断士試験、第1次試験の内容
①受験資格
ここからは中小企業診断士の試験内容について解説していきます。
第1次試験については年齢・性別・学歴等の制限はなく、誰でも受験することができます。
②試験のスケジュール
試験実施日は8月上旬(土曜・日曜の2日間)であり、例年9月上旬に合格発表が行われます。
③試験内容
第1次試験は、中小企業診断士に必要な知識を有するかどうかの判定を目的としてマークシート形式により行われ以下の科目で構成されています。
また他の国家資格の合格者などに対しては、事前に申請を行うことにより試験科目の一部免除が認められています。
- A. 経済学・経済政策
B. 財務・会計
C. 企業経営理論
D. 運営管理(オペレーション・マネジメント)
E. 経営法務
F. 経営情報システム
G. 中小企業経営・中小企業政策
④合格の基準
合格の基準として「総点数による合格基準」と「科目ごとによる合格基準」の二つがあります。
「総点数による合格基準」については免除科目を除く全科目を受験し、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率と定められています。
「科目ごとによる合格基準」については科目ごとに満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率と定められています。
中小企業診断士試験、第2次試験の内容
①受験資格
第1次試験の合格者に限ります。
ただし受験資格は1次試験合格(全科目合格)年度とその翌年度に限り有効であり、2000年度以前の1次試験合格者は一回に限り有効です。
また2次試験は筆記試験と口述試験で分かれており、口述試験については筆記試験の合格者であることが求められます。
②試験のスケジュール
試験実施日は筆記試験と口述試験で日程が分かれています。
筆記試験は例年10月下旬(日曜)であり、例年12月~1月上旬に合格発表が行われます。
口述試験は例年12月~1月であり、例年12月下旬から1月~2月上旬に合格発表が行われます。
③試験内容
第2次試験は、中小企業診断士に必要な応用能力を有するか否かを判定することを目的とし、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例ならびに助言に関する能力について、筆記および口述の2段階の方法により行われ以下の科目で構成されています。
- 筆記試験は各設問15〜200文字程度の記述式で、口述試験は10分程度の面接です。
- (事例Ⅰ)組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
(事例Ⅱ)マーケティング・流通を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
(事例Ⅲ)生産・技術を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
(事例Ⅳ)財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
④合格の基準
筆記試験における合格基準は総点数の60%以上で、かつ1科目でも満点の40%未満がないこと、口述試験における評定が60%以上であることが基準として定められています。
中小企業診断士試験、実務補習・実務従事の内容
①受験資格
実務補習・実務従事の受験資格は中小企業診断士第2次試験合格者であり、また合格後3年を経過していないことが求められます。
②実施のスケジュール
例年、全国各地で2月と3月(5日間または15日間コース)および7月から9月(5日間コースのみ)に実施され、主に土日祝日に行われています。
③実施内容
専門機関による実務補修を受講するか(実務補習)、必要要件を満たした実務に従事する(実務従事)が求められますが、多くの人は実務補修を選択するため、ここでは実務補修の概要について解説します。
実務補修は指導員の指導のもとで受講者6名以内でグループを編成し、実際に企業などに対する経営診断や分析、調査、コンサルティングを行うことが求められます。そして受講者は診断報告書を作成し、企業に対する報告まで行います。
また実務補修・実務従事の内容については一般社団法人中小企業診断協会において下記の通り定められています。
- ◆国・都道府県等、中小企業基盤整備機構または都道府県等中小企業支援センターが行う
診断・助言業務
◆中小企業基盤整備機構または都道府県等中小企業支援センターが行う窓口相談等の業務
◆中小企業に関する団体が行う中小企業の診断・助言または窓口相談等の業務
◆その他の団体または個人が行う診断・助言または窓口相談等の業務
◆中小企業の振興に関する国際協力等のための海外における業務
④中小企業診断士登録まで
これらの実務補修・実務従事を完了することで中小企業診断士として登録の申請を行えます。
まとめ
ここまで中小企業診断士の試験について試験制度やスケジュール、そして試験から資格の登録までの流れについて解説しました。
中小企業診断士の試験の合格は容易いものではありませんが、経営に関するスキルの証明にもなり、転職や独立などにも役立てることができます。
中小企業診断士に興味がある人は試験の概要について目を通し、目指してみるのもいかがでしょうか。
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