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大手企業の経理職への転職を成功させるためにどう動く?

更新日:2022.03.31

経理の転職お役立ち情報

大手企業オフィス

大手企業の経理職への転職を成功させるためには、どのように就職活動を進めていくのがベストなのでしょうか。
この記事では、大手企業の経理職への転職を検討している方が知っておくべき、大手企業における経理職の特徴や経理職への転職を成功させるためにやっておくことなどについてご紹介します。

1. 大手企業における経理職とは?

経理職といっても、大手企業なのか中小企業なのかにより、業務内容や年収などに違いがみられます。
ここでは、大手企業の経理職への転職を考えている方が知っておくべき、大手企業と中小企業における経理職の違いについてご紹介します。

大手企業と中小企業の経理職の違い

経理職の一般的な業務内容には以下のような業務があります。

(経理業務の具体例)
◆現金出納帳や総勘定元帳などの帳簿への記入
◆月末時の月次決算書類の作成
◆各期決算時における試算表や棚卸表、財務諸表の作成

しかしながら企業の規模により、実際に社員が行っている経理業務の内容には違いが見られます。
大手企業の場合は、経理職の社員数が十分に確保できることから、経理業務は細分化されており、経理職には特定の経理業務における高度な知識や経験が求められます。

一方、中小企業では十分な数の社員数を確保できていないことから、経理業と一般事務を社員が兼務している企業も少なくありません。
そのため経理職には高い専門性は大手企業ほどは求められておらず、経理に関する業務をひと通りこなせることができるかが重視されます。

大手企業の経理職の年収はどのくらい?

厚生労働省が発表した2020年度の賃金構造基本統計調査によると、経理職の平均年収は444.5万円でした。日本の全業種の平均年収は433万円ですので、経理職の平均年収はほぼ平均的だと言えます。

大手企業の経理職には、中小企業の経理職よりも高度な専門性が求められることから、中小企業の経理職よりも平均年収は高くなります。
出典:厚生労働省『経理事務-職業詳細』

2. 大手企業が経理職に求める人材

大手企業の経理職への転職希望者には、どのような知識やスキル、経歴が求められるのでしょうか。
ここでは、大手企業が経理職を希望する転職者に求める人物像を1つずつ整理していきましょう。

経理担当としての即戦力

大手企業の経理職に求められる人材は、年代により異なります。
新卒や第二新卒枠での採用の場合は、経理業務の経験はほぼ問われません。
しかしながら大手企業の経理職への転職希望者には、経理担当としての即戦力が求められるため、採用の段階で専門分野における知識や実務経験を持っているかが重視されます。
経理の専門分野は大きく、主計 ・税務 ・財務 ・管理会計に分かれているため、専門分野を持っていることが採用を勝ち取るための大きな強みになります。

マネジメント経験

大手企業の経理管理職への転職を希望する場合は、マネジメント経験の有無が重視されます。

(事例)
A社
必要業務経験として、事業会社経理部門でのマネジメント経験をあげています。

B社
製造業における経理・税務・会計実務・財務いずれかの実務経験とマネジメント経験が、
求人に申し込む際の必須要件とされています。

高い英語力

全ての企業が経理職に英語力を求めるということではありません。
海外に子会社を持つ大手や海外取引がある大手などグローバル企業が、経理職に就く社員に対して高い英語力を求めています。報告書の作成などにおいて経理業務の中で日常的に英語を使うためです。
実際にどれくらいの英語力が経理職に求められているのかというと、大手企業の経理職ではTOEIC600〜700が目安になります。しかしながら、英語力でアピールしたい場合は600〜700で満足するのではなく800以上の取得を目指しましょう。

3. 大手企業の経理職への転職を成功させるためにすべきこと

新卒枠や第二新卒枠の場合は未経験者歓迎との立場を取る企業も少なくありませんが、転職者の採用にはこれまでの経歴や資格を重視する傾向があります。
大手企業の経理職への転職を成功させるためにすべきことを整理しておきましょう。

アピールできる経歴や資格の整理

履歴書作成や面接時にアピールできる経歴や資格の整理をしておきましょう。
大手企業の経理職では、中小企業とは異なり、経理業務をひと通りできることよりももっと専門性の高い知識や経験が求められます。
これまでの経歴が、企業が求める経理業務においてどのように活かせるかを具体的に説明することで、面接官にアピールすることができます。

転職に有利な資格の取得

大手企業の経理職への転職では、以下のような資格取得が重視されます。

 

日商簿記検定
簿記は会計や経理の知識の証明になるため、経理職への転職に有利な資格とされています。
日商簿記検定には1〜3級があり、新卒枠や第二新卒枠の場合は3級程度の知識を求める企業も少なくはありません。
しかしながら転職でアピールすることができるのは2級以上です。
1級は極めてレベルが高く、1級合格者には税理士試験の受験資格が付与されます。大手企業の経理職への転職を希望する場合は、日商簿記検定2級で十分でしょう。
出典:日本商工会議所・各地商工会議所『商工会議所の検定試験』

 

税理士科目
税理士試験では科目合格制を採用しており、5科目を1度に受験する必要はなく、1科目ずつ受験することができます。
会計学に属する科目に簿記論と財務諸表論とがありますが、どちらかでも合格しておくと企業側に即戦力としてアピールすることができます。
出典:国税庁『税理士試験の概要』

 

USCPA(米国公認会計士) / BATIC(国際会計検定)
USCPA (米国公認会計士)は米国各州が認定する公認会計士の資格ですが、日本の会場でも受験が可能です。
BATIC(国際会計検定)は英語での会計処理能力を測る検定試験です。
これらの資格は、海外の企業と取引がある大企業の経理職への転職時にアピールすることができます。

 

TOEIC
TOEICは、リスニング部門とリーディング部門から成る英語検定です。
出題される問題はビジネスに特化しているため、ビジネス英語の力の証明になる検定として就職活動で有利になる資格の1つとされています。

テスト結果は合格・不合格ではなく、10〜990点のスコア内で5点刻みで表示されます。大手企業の経理職への転職で英語力をアピールするには、最低でも700スコア、800スコアは所持しておきたいものです。
出典:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会『テスト結果について』

4. まとめ:大手企業への転職の理解を深め、採用を勝ち取ろう!

この記事では、大手企業の経理職への転職を検討している方が知っておくべき知識として、中小企業の経理職と比較した時の違いや、転職を成功させるためにすべきことなどをご紹介しました。大手企業の経理職への転職で求められる人物像をしっかりと把握し、採用を勝ち取りましょう!

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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