転職お役立ち情報
40代の方で転職を考えている方も少なくないでしょう。
しかし、いざ転職となると、自分の経験やスキルは他社で通用するのか、今のポジションなどは他社で維持できるのかなど、さまざまな不安がよぎります。
また、40代になると経験やスキルがあることを前提にマネジメント能力を非常に重視される年代になっているため、求められる水準も高くなっていきます。
ここでは、改めて経理業務の内容から転職時に求められる点を解説していきます。
経理・財務経験者向けキャリアアップ転職相談
経理の仕事とは
経理業務と一言に言っても、大きく「日常業務」「月次業務」「年次業務」などの分類に分かれます。
それぞれについて、基本的な業務の内容から求められるポイントと併せて確認していきましょう。
日常業務
経理業務における日常業務は、出納に関する業務がメインとなります。
出納業務は大きく以下の3つに分けることができます。
- 債権管理
- 債務管理
- 現預金管理
債権管理は、得意先からの債権を管理する業務になります。
具体的な作業内容としては、得意先からの入金に対し、自社で計上した売掛金と入金が一致しているかを確認し、債権の消込を行うことで、得意先毎の債権管理を行う業務です。
債務管理は、仕入先や従業員の立替精算などを管理する業務です。
具体的には、自社に導入している経費精算システムなどで申請された内容や金額が実際の請求書や領収書と一致しているかを確認し、債務の計上に誤りがないかを確認・管理する業務です。
現預金管理は、言葉の通り現預金を管理する業務です。
具体的には、先ほどの債権や債務の管理業務と密接に関わっており、入金は債権管理、出金は債務管理とデータを共有することで現預金管理につなげています。
日常業務といっても様々な業務があり、先ほどの事例もほんの一部になります。
このように日常業務とはどんな業務があるかを理解し、イメージできることが転職をする際でも必要になってきます。
月次業務
月次業務は、主に月次決算を指しますが、月次決算も先ほどの債権管理や債務管理の延長戦にある業務と月次決算特有の業務に分かれます。
日常業務の延長線にあるものとしては、債権管理や債務管理が多くあります。
たとえば債権管理をするために債権管理システムを導入している会社では、日常業務で債権の消込を行いますが、その残高が会計システムの残高と一致していることが前提になります。
よって月次決算のタイミングでシステム間の残高が一致しているかを確認することも、日常業務の延長線として月次業務に含まれます。
現預金管理も同様に預金口座の残高が会計システムの口座別残高と一致しているかを確認します。
それ以外の業務として、月次業務特有のものがあります。
具体的には月次決算業務になりますが、その範囲は会社のルールによって様々です。
ただし、統一しているのは月次での会社業績を算出することにあり、そのために月次での損益に影響がある内容を仕訳計上することで正しい損益を算出します。
具体的にイメージしやすいのは、固定資産の減価償却費計上などがそれにあたります。
年次業務
年次決算は、経理業務でも一年間の集大成にあたる業務です。
会社としても一年間でどれぐらいの利益がでて、資産は増えたのか減ったのかなどを決算書という形で報告書にまとめます。
年次業務は会計による決算書の作成だけにとどまらず、税務にあたる法人税・消費税の申告など多岐に渡ります。
また、上場会社であれば有価証券報告書の作成など開示に携わる業務もあるため、年次業務は経理業務の中でも非常にウエイトの高い業務になります。
このような業務を全体の流れ理解しているだけでも、マネジメントとしての視点からは最低限必要なこととなります。
40代の経理転職で有利になるポイント
経理はスキルの積み上げがしやすく、転職の際にも過去の実績をアピールしやすい仕事です。
その理由として、経理は会社の規模や業種に関係なく必要な手順や提出すべきものが共通にあるからです。
そんな汎用性のある経理業務の中でも、特に有利となる経験や資格について解説します。
経理の仕事経験
経理の仕事経験として、過去の事務作業による下積みがあるかは大きな意味を持っています。
例えば、先ほどの債権管理業務などを経験しているか、していないかでは大きな違いがあります。
事務作業を経験していることで、業種が変わっても本質的な業務がかわらないのが経理です。
よって、仕事での経験があれば、異なる業種であっても業務を覚える際にスムーズに消化することができます。
また、採用担当者からしても、事務作業での下地がある方であれば一定の安心感があると言えるでしょう。
簿記2級以上の資格
経理に関連する資格では、簿記検定が最も有名でしょう。
実際は、簿記の資格がなくても経理業務を行うことはできます。
ただし、最低限の知識を有しているかは面接の短い時間だけでは判断することが難しいのが現実で、その際、簿記検定という資格が一つの目安になります。
簿記検定は1級から一般的には3級が資格の等級として知られています。
一般社員として事務作業をメインとする段階では簿記3級が目安となります。
40代以降の管理職は簿記2級以上を取得していることが一般的な目安となっています。
よって、簿記2級を取得することで最低限の知識を有していることをアピールできるようにしましょう。
マネジメント経験
40代の転職では仕事の経験や資格も必要ですが、もっとも40代以上で重要視されるのはマネジメント経験です。
応募した企業からすると、40代以上での採用者に対し期待することは、過去の経験を活かしたマネジメントです。
具体的には、単なる事務作業の経験だけでなく、部下の勤怠管理や教育・指導などが含まれます。
また、会計システムの導入などのプロジェクトリーダーなども、プロジェクトを進める上でのマネジメント経験として評価されます。
40代の経理転職はマネジメント経験が大切
40代の転職は、年齢からも一定の経験をしていることが前提となります。
その中で、前述の通りマネジメント経験が非常に重要なポイントとなります。
リーダーシップをもってマネジメント経験があることは非常に強いアピールポイントであるとともに、必要なスキルであるとも言えます。
過去の経験を振り返って、マネジメント経験としてアピールできる点を整理しましょう。
資格よりも実務経験の方が大事
経理の転職においては、資格よりも実務経験が大きなウエイトを占めます。
これは公認会計士や税理士のように資格がないとできない業務ではないためです。
だからと言って、資格が全く不要というわけではありません。前述の通り、簿記3級~2級は最低限必要となっている資格です。
ただし、それだけでは採用担当者は魅力的な人材とは思ってくれません。
例えば簿記1級を取得している人で事務作業は経験1年程度の人と、簿記2級で経理経験が10年以上の人を比較した場合、後者の方が採用されやすい傾向にあります。
これは、資格より経験が重視されているためです。
まとめ
以上のように40代の経理転職は、資格やスキルだけでなく一段階高いマネジメント経験がポイントとなってきます。
もし、簿記資格を未取得であれば、まずは簿記2級を取得することをおすすめします。
これは最低限の知識を有していると判断されることもありますが、取得していないことでのデメリットが高く、資格取得などの向上心が低いと判断されかねないため、まずは簿記2級を取得することでデメリットをクリアしましょう。
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