【転職者必見】経理と総務の将来性は？正しい知識で理想の求人を！

企業の運営を支える重要な仕事である経理職と総務職。
今回は新たな環境への挑戦に向けて、理想の求人を探すために押さえたい知識と情報についてお届けします。
総務と経理の仕事の基本から、テレワークの推進やAIの導入など、目まぐるしく変わる時代における経理職と総務職の将来性まで、今後の転職に活かせる情報を一緒にみていきましょう。

企業が日々の営業活動を行う上で、必須となるのが、お金の管理。
まずは、お金の管理にかかわる経理の仕事について、確認していきましょう。

経理は、会社のお金の出入りが見えるように数値にして管理する仕事です。
お金の出し入れを管理し、企業内で共有することで、企業が利益を出したり、資産を形成したりすることをサポートします。
次の５つが、経理の代表的な仕事です。

• 売上や仕入れをはじめとする出納管理
• 現預金や売掛金や買掛金をはじめとする企業の財産管理
• 給与及び保険の計算と管理
• 税金の計算と税務処理
• 決算書の作成をはじめとする経営陣への情報伝達

規模の大きい企業では、個別の仕事を専門に行う場合もありますが、中小企業や小規模企業では、様々な仕事を兼務して行うことが殆どです。
また、お金の動きを把握している経理の立場から、コストの見直しなどの改善策の提案を求められるケースもあります。

経理職には、ルールを把握して適切に処理する能力が求められます。
お金の管理に必要な財務諸表の作成は、簿記のルールに則って仕分けを行う必要があるためです。
日商簿記２級以上を取得しておくと、転職活動の際に経理業務の実力を証明となるでしょう。

そして、決算書から財務に関する課題を見つけ出す能力も求められます。
企業の中で最もお金の動きについて把握している経理職。
だからこそ、企業の生命線となるキャッシュフローの改善に役立つことができます。
ビジネス会計検定を取得することで、経営者目線に立った人材であることがアピールできるので、まだ取得していない方には挑戦する価値があるでしょう。

また、会計の基準となる法律が変化する場合があることも覚えておいてください。
常に最新の情報を取得する習慣を持つことで、適切な経理業務を行うことが可能になります。

大きくても小さくても、企業は人の集まりです。
集まった人々が効率良く、気持ちよく働ける環境づくりのサポートが総務の仕事といえます。企業の縁の下の力持ちともいえる、総務の仕事について、確認していきましょう。

まず、効率良く働ける環境づくりのサポートとは、企業で行われる様々な会議の企画運営です。
株主総会や経営戦略会議など、企業の運営に関わる重要な会議を成功に導く役目が総務職にはあります。
そして、気持ちよく働ける環境づくりのサポートとは、企業内での幅広い保守管理業務です。
代表的な総務の仕事には次の６点があげられます。

• 株主総会などの企画運営
• 入社式などの社内行事の企画運営
• 社内設備や備品の保守管理
• 社内規定の作成及び改善
• 会議資料や契約書をはじめとする文書の管理
• 社員の冠婚葬祭や有事への対応

総務の仕事は、非常に多岐にわたり、上記の仕事の他にも幅広い分野での対応を求められます。
企業が変われば、総務の仕事内容も大きく変わりますが、基本的には、企業に集まった人々が、社内社外に限らず気持ちよく働ける環境づくりのサポートと捉えて間違いないです。
人事を兼務している企業もあります。

企業における環境づくりのサポートが仕事の総務職は、担当の仕事により求められるスキルが変わります。
そこで、多様な仕事を任される総務職において、必須のスキルについてご紹介しましょう。

総務職は、多様な仕事を任されるにあたり、様々な部署や人材と連携して仕事を進める必要があります。
口頭や文章で情報交換を行うための、高いコミュニケーション能力が求められます。
重要な会議や有事の対応時に、プレッシャーに臆することなく冷静な視点を欠かさずに、相手に情報を伝達することが、総務職の重要な役割です。

コミュニケーション能力に加えて、PCスキルやITスキルも求められます。
ワードやエクセルの他に、現在ではビジネスの現場で活用の機会が増えているGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートを使いこなすスキルも必要となります。

経理職の平均年収は、450万円程度。
2021年度の平均年収が436万円であることを考慮すると、経理職の日本全体の平均年収より高い状況となっています。

ただし、平均年収は、あくまで平均をとったものであることに注意が必要です。
取引だけの一般的な業務を行うポジションであれば、平均年収あるいは平均年収以下の収入にとどまります。
しかし、高度な知識とスキルを駆使して、経営改善に貢献する管理職のポジションを獲得することができれば、経理職の平均年収を大きく上回る収入を得ることができます。

総務職の平均年収は370万円ほど。
低い水準の平均年収に見える理由は、総務職の年収幅が他の職種に比べて広いためです。

社内の決められた業務にだけ従事している場合は、平均年収に近い収入に留まります。
しかし、総務職の仕事は、他の職種とオーバーラップする仕事が多いです。
そのため経理や人事などの、総務職と関連性が高い職種へ転向したり、自分の得意な分野を活かして、管理職のポストを得ることで、平均年収より高い年収を獲得できます。

AIの普及やコロナ禍で広まったテレワークの導入、そして、働き方改革の推進。
企業を取り巻く環境の変化は、仕事の内容や進め方にも影響を及ぼしています。
AIの普及によって、企業で行われているルーティンワークは自動化されることが予想されています。
さらには、テレワークが広まることで、企業自体が社屋の在り方を見直すようになりました。

テクノロジーの進化と時代の変化が進む中、経理職と総務職が行っているこれまでの仕事の多くが、人の手で行う必要がなくなってきています。
しかし、日本では労働人口の減少が進んでいることもあり、経理と総務の求人そのものがなくなることは、ありません。

経理の仕事においては、例えAIが帳票の入出力を行うようになったとしても、人の手によるチェックや承認作業が必要です。
そして、総務の仕事においては、テレワークによってオフィスが縮小されたり、廃止されたりしたとしても、企業で人々が働くための環境を整える総務の仕事が必要とされ続けます。

ただし、そろばんが電卓に、ワープロがPCに変わっていったように、経理と総務において求められるスキルも変わっていきます。そこで、経理職と総務職に、必要とされるこれからのスキルについて、みていきましょう。

決算書や帳票の各種資料の作成業務や分析をAIが行うようになった時、経理職には、事業環境の変化を読み取りながら、経営陣の意志を考慮した適切なアドバイスを行う役目が増えていくでしょう。
AIには出来ない、現場と経営陣を繋ぐ橋渡し役として、コミュニケーションスキルとプレゼンテーションスキルが、今後さらに求められます。

幅広い範囲で一定程度のスキルを求められる総務職。
中でも、時代の変化を受けて、これからの時代に求められている能力が、ファシリテーションスキルといわれています。
ファシリテーションとは、会議やミーティングを円滑に進める技法のこと。
コミュニケーションをとる相手を、良質な答えや結論に導くことです。

会議だけでなく、日常の業務の中でも、社内から様々な相談を受けるケースが多い総務職。多種多様な相談に応じた最適な答えを、相談者と共に導き出す必要があります。
したがって、高いファシリテーションスキルが、これからの総務職に最も求められるスキルといえるでしょう。

あらゆる企業において、今後も欠かすことができない経理と総務。
仕事の本質を捉え、スキルアップを重ねることで、年収アップやキャリアップが十分可能な仕事であることがわかりました。
時代に即したスキルを身につけて、経営者目線で仕事について考えることが、理想の求人を引き寄せることに繋がります。