転職お役立ち情報
税理士を40代から目指すのは難しいのでしょうか。
税理士試験の受験者は、40代も多いです。
仕事でかかわるなどして、税理士という仕事に興味が湧き、第二の挑戦と思う人もいるのでしょう。
実際のところ、難関資格である税理士を40歳以降から始めることは可能なのでしょうか。
税理士を40代から目指す際のネックや、実際に転職する人がいるのか、また、年収がいくらになるのかなどを解説します。
【税理士・税理士科目対象】
なんとなく転職したい・中長期でキャリアを考える方向け
転職相談
税理士を40代から目指す際に気を付けたいポイント
税理士試験は合格するのに5~10年かかると言われています。
従って、40歳から目指したとしても40代半ばから50歳で税理士になれるわけですから、転職については税理士資格を持っていると言えど、年齢がネックになります。
まず1科目でもいいので合格をして、税理士事務所に転職をすることをお勧めします。
そうすることで実務経験を積むことができるため、例え50歳でも転職をしやすくなります。
働きながら資格を取る必要がある
税理士になるには最低でも1800時間勉強する必要があると言われています。
科目合格者が合格科目数を増やすためには、税理士試験の勉強時間を長時間確保する必要があります。
ここで重要なのが事務所の選び方です。
残業や休日出勤が多かったりすると試験勉強の時間がなくなります。
勉強時間の確保ができるか、しっかりと残業時間を確認する必要があります。
なるべく繁忙期の残業時間が少ない事務所を選びたいところですが、まずは閑散期の残業時間が少ない事務所で、試験の日程が繁忙期と重ならない事務所であればOKです。
時間に限らず、試験に対して理解のある事務所を選ぶことも大切です。
試験勉強をしているスタッフの多い事務所では勉強会が開催されたり、試験前に時短勤務をさせてもらえたり、特別休暇をもらえたりします。
先輩の話を聞いたり、お互いに情報交換しあったり、励ましあったりできるのもモチベーションの維持に大事です。
税理士試験の道のりについてはこちらの記事もご覧ください。
40代以降で税理士に転職する人は多い
一般的に、転職活動は40歳を超えると難しくなると言われています。
しかし、40代以上の新人税理士の場合でも、会計の実務経験があれば転職の際に有効です。
もちろん一般企業の経理としての実務経験も評価はされますが、税理士事務所で複数クライアントの対応をする実務経験の方が高評価の傾向があります。
年収はいくらになるのか
40代税理士の平均年収は、およそ700万円〜800万円ほどです。
40代から税理士になる人の年収はこれよりもいくらか下がります。
しかし、税理士試験の受験者が減少傾向にあるなど、税理士業界は人手不足であるため、社会人経験豊富な40代の税理士は価値があります。
税理士を40代から目指す際の条件
40代から税理士を目指す場合、いくつかの条件が必要になります。
順に見ていきましょう。
受験資格があるか確認する
税理士試験は、会計科目の受験資格は令和5年度から撤廃されました。
しかし、税法科目は受験資格がないと受けられません。
大学での専攻や実務経験など、かなり緩和はされています。
自分がどれに当てはまるかしっかり確認しましょう。
まずはスタートラインに立つことからです。
税理士試験の受験資格については、こちらの記事もご覧ください。
時間を費やすことを覚悟する
税理士試験の大きな特徴として、ひとつひとつの科目のボリュームが大きいということが挙げられます。
自分の時間を余さず費やすくらいの覚悟が必要です。
40代から税理士を目指す場合、学生のように勉強だけに集中するといったことは少々難しいでしょう。
スキマ時間の活用や時間の取りやすい会社への転職など、税理士試験への入念な準備が必要になります。
諦めずに努力できる
40代になると、どうしても記憶能力や体力は、若いころに比べて落ちているものです。
うまくいかないと感じることもあるかもしれません。
それでも諦めずに、勉強をコツコツ続けられる人が合格をつかみます。
効率よいやり方を工夫するなど、大人ならではのアプローチも有効でしょう。
周囲の理解を得られる
40代ならば、家族がいるという人も多いでしょう。
試験勉強をする家族がいれば、周りにどうしても気を遣わせます。転職をすれば、家族も環境が変化するでしょう。
専門学校に通えば、残業は引き受けられないといったこともあるかもしれません。
税理士試験に向けて頑張りたい旨をきちんと説明し、周囲の理解を得ることが大切です。
これも、試験勉強に集中するための環境づくりと言えるでしょう。
税理士を40代から目指す際に、有利になる資格
簿記
簿記は、税理士としての業務を行う上で、税理士の資格に次いで2番目に重要な資格です。
毎日の会計業務には、簿記の知識が多く含まれています。
一般的に言えば、簿記は日本商工会議所が後援するいわゆる日本のビジネス簿記です。
日商簿記と呼ばれています。
この資格は2級以上だと評価が上がります。
したがって、まずは2級以上の取得を目指すことをおすすめします。
簿記についてはこちらの記事もご覧ください。
FP技能士
FP(ファイナンシャルプランナー)技能士は、税理士業務における実践的な内容を含んでいます。
例えば、経済、生命保険、損害保険、税務、不動産、金融、社会保険、年金、相続などです。
税理士の業務は、会社相手だけではなく、個人相手の案件もあります。これらの知識は個人の仕事に必要になってくるものです。
不動産鑑定士
固定資産税、相続税が不動産の評価額に大きく関わってきますので重要な資格になります。
不動産鑑定士の資格を持っていると、不動産に強い税理士というブランディングになるため、他の税理士との差別化になります。
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業における様々な知識を持っています。
特に、個人事務所や中小規模の税理士事務所では、中小企業を顧客とすることが多いため、重宝されます。
具体的には、経済、経営、会計、組織、マーケティング、法務、情報システムなどに詳しくなれます。
宅地建物取引士
宅地建物取引士は、不動産取引で必須の資格です。
不動産の取引に必須な「重要事項の説明」などをするためには宅地建物取引士の資格が必須だからです。
また、不動産の契約書には宅地建物取引士の氏名と押印が必要なため、不動産関係の税務を扱う事務所では重宝されます。
社会保険労務士
社労士と税理士の違いは、社労士は人事労務管理の専門家、税理士は税務の専門家ということです。
これだけ聞くと関連性がないように思えますが、社会保険労務士が行う作業は、税理士が行う作業に非常に近い部分があります。
税理士は中小企業の会計部分を全面的に担う機会が多くありますが、これには人件費も含まれてきますし、経営アドバイスにおいては組織についての相談を受けることもあります。
社会保険労務士の資格を持っていれば、より専門的なアドバイスができるでしょう。
社会保険労務士の試験についてはこちらもご覧ください。
税理士を40代から目指す際に、有利になるスキル
マネジメント能力
40代以降に転職する場合は、管理職としての採用が増えるため、マネジメント能力が要求されます。
過去に部下やチームを管理した経験がある場合は、就職の面接でアピールすべきです。
税理士事務所・会計事務所に転職する際は、マネジメント能力はあまり重要視されず、税務会計の実務経験が優先されるように考えられています。
これは優先されているのではなく、事務所あたりの人数の少ない会計業界では、マネジメント経験を持っていない税理士がほとんどであるという理由もあります。
そのため、もしもマネジメント経験があれば大きな差別化ができます。
経理の実務経験
税理士は税務を担う専門家ですが、税理士事務所でクライアントから仕事を請け負う場合、税務だけではなく会計業務から税務までを一貫して引き受けるのがほとんどです。
経理というのは、単純な伝票の入力作業ではなく、月次決算や年次決算まであり、ときには内製化や会計まわりの改善なども含まれます。
税務の経験はなくとも、一般企業で一連の経理に携わっていれば大きなアピールポイントとなります。
まとめ
税理士を40代から目指す際のネックや、実際に転職する人がいるのか、また、年収がいくらになるのかなどを解説してきました。
税理士を40代から目指したい人にとって、もちろん困難なこともあるかもしれません。
しかし、これまでの経験が大きなアピールポイントになることもあります。
情報を有効活用して、なりたい自分になるためのキャリアパスに役立てていただければと思います。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
■公認会計士・税理士・経理の転職サイトREX
https://www.career-adv.jp/
■株式会社レックスアドバイザーズ
https://www.rex-adv.co.jp/
公認会計士・税理士・経理・財務の転職は
レックスアドバイザーズへ