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【CIA(公認内部監査人)を目指す方向け!】CIAの資格難易度と年収の目安

更新日:2022.05.19

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CIA(公認内部監査人)の資格取得を目指す前に:CIAの仕事内容を確認

近年では、上場企業などによる不正会計などの事案が増加傾向にあります。
こういった状況の中で、CIA(公認内部監査人)の役割は注目されています。

この記事ではCIAの年収から資格を取得するまでを解説していきます。

①CIA(公認内部監査人)とは

CIAとは、日本語で公認内部監査人のことをいいます。

CIAは、内部監査に関するプロフェッショナルを証明する国際的な資格になります。
近年では、企業の国際化やサービスの多様化に伴い、内部統制による業務の適正化を担保する必要性は高くなってきています。

よって、CIAによる独立した立場の監査が必要となっているのです。

②CIAの業務内容

CIAは独立した立場で監査を行うと説明しましたが、具体的にどのような業務を行っているか解説します。
上場企業などの大企業であれば、企業内の業務を適正化するために内部統制の仕組みが導入されています。
内部統制とは、企業内の各組織において決められたルールや仕組みで正しく運用されているかを第三者の目線で監査する仕組みです。

内部統制により、企業の粉飾決算や横領などの不正を発見したり抑制したりする効果があります。

CIAは内部監査のプロフェッショナルとして、内部統制による監査などを実施して、企業の信頼性を担保する重要な役割を担っています。

③CIAの必要性

内部監査自体は、企業内の従業員でも行うことは可能です。
しかし、より監査に長けた指標を持つCIAという国際的な資格保有者が監査を行うことで、より内部監査の信頼性が高まります。

上場企業によっては、CIAの資格取得者が内部監査を実施していることを有価証券報告書に記載することで、内部監査の正当性をアピールしています。

また、株主などの投資家からも、CIAによる内部監査はより透明性の高い企業として評価が高くなることが予想されます。

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CIAの資格取得と難易度

CIAの重要性や役割は、前述の内容で理解いただけたと思います。
では、CIAになるにはどのような勉強と資格取得の難易度や必要な費用などについて解説します。

①CIAの合格率

CIAの資格については、IIA(内部監査人協会)が資格の認定機関となっています。

試験内容は以下の3科目になります。

 

  1. 内部監査の基礎(125問・150分)
  2. 内部監査の実務(100問・120分)
  3. 内部監査に関連する知識(100問・120分)

 

CIAの具体的な合格率は公表されていないため、正確な合格率はわかりませんが、10%~15%と言われています。
簿記2級の合格率が20%程度なので、決して簡単な資格というわけではありません。

また、登録のためにも条件があります。

 

  1. 4年制大学あるいは大学院の卒業
  2. 最終学歴が学士あるいは修士でない場合は、5年以上の実務経験
  3. 学士の場合は24ヶ月以上、修士の場合は12ヶ月以上の実務経験

 

※最新情報については一般社団法人日本内部監査協会のサイトなどを必ず確認してください

②CIAの資格取得に必要な費用

CIAになるための費用として、大きく以下の2点があげられます。

 

  1. 受験料
  2. 専門学校などの教育費用

 

まず、受験料については、IIAの会員か非会員かで金額が異なります。

           会員     非会員

①登録料      12,000円    25,000円
②受験科目Part1   31,000円    44,000円
③受験科目Part2   25,000円    38,000円
④受験科目Part3   25,000円    38,000円

 

受験料だけみても決して安い金額ではないです。

次に、専門学校などの受講費用ですが、本科生としての受講で15万円~20万円程度の費用が必要となります。

金額的には、税理士の1科目の受講料と同程度であるため、突出して高額というわけではありませんが、決して安い金額ではありません。

③CIA資格の勉強方法

CIAの資格を勉強するためには、独学か専門学校などに通うという主に2つの選択肢が考えられます。

まず、独学での勉強については、決して独学で合格できないというわけではありませんが、非常にハードルが高くなります。

特にCIAの場合は、実務的な要素も多く含まれるため、独学で実務的なリアリティを感じることは難しいです。
よって、おすすめは専門学校に通うことです。

これは資格試験全般に言えることですが、ある程度のレベルを超えた資格では、圧倒的に勉強範囲などが広く、独学で勉強するためにはかなりの時間を要することになります。

一方、専門学校でも勉強時間を確保する必要はありますが、効率よく学習を進めることができる点が非常にメリットが高いです。
また、専門学校など自宅での独学ではなく自分を追い込むような状況を作ることでモチベーションの維持にもつながります。

CIAの資格取得後の年収

CIAの資格を取得した後、就職先や年収、CIAの将来性など気になる点は多いかと思いますので、それぞれについて確認していきましょう。

①CIAの平均年収

CIAの平均年収は、いくつかの求人を確認すると600万円~1,000万円程度と推測されます。
日本の平均年収が400万円半ば程度であるため、CIAの平均年収は単純比較で高水準といえます。

また、企業の規模などによっては年収1,000万円以上の条件も少なくありません。
よって、前述費用の資格取得にかかる費用を先行投資として考えても十分ペイできる年収になっています。

②CIAの就業先

CIA資格者の就業先は多岐に渡りますが、一例として上場企業などの大企業が一般的です。
それ以外にも金融機関や監査法人、証券会社などがあります。

ある一定規模の企業であれば、成長発展のためにも内部統制は必要になってくるため、上場企業でなくともニーズはあるといえます。
企業によって業務の特性も異なりますので、自身の今までの経験を踏まえて企業の特性とマッチする会社を選ぶようにしましょう。

③CIAの将来性

CIAは、現在非常に注目されている資格の一つです。
近年は不正事案が増加傾向であり、かつ事案あたりの金額の度合も大きくなっていることから、CIAによる内部監査の重要性は非常に高いです。

また公認会計士や税理士も、プラスアルファの武器として取得を検討している人も多くなっています。
CIAの将来性としては、今後ますますニーズのある資格であるといえます。

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まとめ

以上が、CIAの資格難易度と年収に係る点に注目して解説しました。

CIAは、日本では1999年に世界水準の資格として導入されました。

ただし、CIAは公認会計士や税理士などと比較して知名度はこれからです。

公認会計士や税理士試験も注目が集まるたびに試験の難易度は高くなる傾向にあるため、CIAを目指している方は、すぐにでも行動に移すことをおすすめします。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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