経理の転職で求められる能力とは？評価されやすい能力やスキルを紹介

経理の仕事は会社のお金や取引の流れを管理することです。

日々の業務には現金出納管理、立替経費精算業務、伝票整理、備品の購入といったものがあります。
また給与計算、勤怠管理、源泉徴収・社会保険料の納付、月次決算などの月次業務、決算書の作成、貸借対照表の作成、賞与計算、年末調整、減価償却の処理などの年次業務も経理の仕事です。

経理の転職時には、資格、コミュニケーション能力、パソコンスキル、マネジメント能力、語学力などが求められます。
いずれも経理の仕事をこなすために必要となる能力です。

経理職への転職を目指す際には、実務経験があると有利になります。
資格、コミュニケーション能力、パソコンスキル、マネジメント能力、語学力といった能力を持っていれば、より有利に転職活動を進められるでしょう。

以下では経理の転職に求められる能力について、詳しく説明していきます。

経理に関する資格を取得していると、転職時にも評価は高まります。

経理に関係する主な資格は、次の通りです。

• 日商簿記検定
• 給与計算検定
• ビジネス会計検定
• BATIC(国際会計検定)
• 経理・財務スキル検定（FASS検定）
• ファイナンシャルプランニング技能検定（FP技能検定）
• 経理事務パスポート検定(PASS)
• 建設業経理士検定

多くの資格がありますが、特に重要なのが日商簿記検定です。
日商簿記検定には1〜3級、初級がありますが、経理の転職時に評価されるためには、2級以上が必要となります。
日商簿記3級と初級は初歩的な内容なので、簿記の内容を理解する上では大切ではあるものの、転職時の高評価には繋がりにくいでしょう。

経理の仕事にはコミュニケーション能力も求められます。

実務はパソコンでの入力作業が多くなるものの、経理の仕事はチームで行うことになります。
ですから仕事を円滑に進めるためのコミュニケーション能力が必要となるのです。
報告・連絡・相談を怠って、自己判断だけで仕事を進めてしまうようでは、経理の仕事に支障が出てきてしまうでしょう。

また経理の管理職を目指す場合、管理職は他部署との連携・調整、人材育成など、仕事上で関わる人数も増えるため、より高いレベルのコミュニケーション能力が必要です。

経理の仕事にはパソコンスキルが不可欠です。
経理の現場でパソコンを使わないということはありませんので、転職時にもパソコンスキルは評価の対象になります。

経理の仕事はExcelや会計ソフトを使うことになります。
また最近はクラウド型の会計ソフトを導入している企業も少なくありません。
日常の業務でパソコンを使うことが多いので、パソコンスキルやExcel・Word、会計ソフトに関するスキルや知識は重要です。

経理の管理職としての転職には、マネジメント力が求められます。

管理職はプレイヤーとしてのスキルも必要ですが、リーダーとしてチームをまとめて目標を達成させることが大切です。
目標の設定や進捗管理、現状分析、問題解決、コーチングスキルなど、管理職の仕事は多岐に渡り、会社組織としても大切な役割が多くなります。
そのため、実際にチームを率いて成果を挙げた経験、マネジメント能力は重要視されます。

ビジネスにおいて語学力の需要は高く、経理職も例外ではありません。

語学力があれば、それだけ活躍できる幅も広がり、転職の際にも評価が高まります。
語学力を客観的に証明できるTOEICや英検などの資格があると、転職活動時にアピールできる材料となるでしょう。

経理は比較的転職しやすい職種です。
その理由をいくつか挙げていきます。

• どんな企業にも経理は必要
• 経理は専門性のあるスキル
• 異業種にも転職できる
• 保有資格でスキルをアピールできる

簡単に説明すると、経理の仕事はどんな企業においても必要なため需要が多く、知識やスキルに専門性があるため、社内で0から人材育成するのが難しくなっています。

また、経理は資格によってどれだけのスキルを持っているのかをアピールすることができ、経理資格や経験を活かして他業種への転職も可能。
このような理由があるので、経理は転職しやすいと言われています。

企業にとって経理の業務は必要不可欠な業務です。
企業の数だけ経理の仕事があると言っても過言ではありません。
それだけに求人数も多く、経理が転職しやすい理由の一つとなっています。

また経理はスキルアップやステップアップのために転職を目指す人が多く、企業側でも経験が豊富な経理の人材を求めていることが多いため、求人案件が豊富になっているという側面もあります。

経理は他の事務職とは異なり、専門的な知識とスキルが必要です。

社内でゼロから経理の人材を育成する場合、戦力として活躍できるようになるまで時間がかかってしまいます。
そのため企業は即戦力としての人材を募集することが多く、経理求人が豊富な理由となっています。

業種・業界が変わっても、経理業務の内容に大きな変化はありません。
もし転職して業界が変わったとしても、経理の知識やスキルは有効なのです。

経理のスキルは業種を問わず活かすことのできるスキルで、転職の際にも選択肢が多くなります。

経理としてのスキル・能力は、保有している資格で証明をすることができます。
特に日商簿記1級・2級は、現場レベルで必要とされる知識が問われる資格であるため、転職の際にも評価される資格です。

日商簿記のような資格を所持していることで、企業側も応募してきた人の能力をある程度判断できますし、応募する側は資格を持っていることで即戦力として能力をアピールすることが可能です。

経理は転職しやすい職種とはいえ、転職が上手くいかないこともあります。
ここでは、経理の転職が上手くいかない理由を見ていきましょう。

実務経験が短いという理由から、転職が上手くいかないケースがあります。
経理は専門的な知識やスキルが必要な職種ですが、実務経験が短いと転職の際に即戦力として見なされません。

経理の経験者として評価されるには、実務経験が3年は必要です。
3年未満の実務経験で、即戦力を求める企業に応募しても、転職が上手くいかない可能性が高くなってしまいます。
経理の実務経験が3年に満たない場合には、未経験でも可能な求人を中心に応募したほうが、転職活動が上手くいくでしょう。

経理は求人数が多いものの、条件の良い求人は競争倍率が高くなります。
人気の求人はスキルや経験など求められるものも多く、それだけ転職活動も難しくなるでしょう。

条件の良い求人を狙う場合には、転職活動を効率化して応募する企業を増やしたり、自身のスキルアップが重要です。

スキルが不足していると、経理の転職は難しくなります。
特に企業が即戦力を求めている求人では、所有資格や実務経験でスキルを証明する必要があります。
資格や経験でスキルをアピールできない場合は、即戦力・経験者の求人に応募しても上手くいかない場合がほとんどです。

まずは応募条件を確認し、自分のスキルや経験にマッチした求人かどうかをチェックしておきましょう。

経理の転職で求められる能力について説明してきました。

資格、コミュニケーション能力、パソコンスキル、マネジメント能力、語学力などの能力が経理の転職には重要となります。
転職に必要な能力を理解すれば、転職活動も有利に進めることができます。
経理に求められる能力を磨いて、ステップアップを目指していきましょう。