転職お役立ち情報
55歳の税理士さんというと、知識だけではなく経験も豊富で、第一線で活躍中であると想像ができます。
会計事務所に所属していたり、フリーランスで仕事をしていたりとさまざまな形態があります。
このタイミングでの転職となると、会計事務所により良い条件を求めて入所するパターンが多いでしょう。
今回は、55歳だからこそ陥りがちな転職活動でのミスをもとに注意点を紹介します。
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1.事務所の人員構成を確認する
転職の際、「自分がこの事務所へ入所してどのようなポジションで働くのか」を必ず確認しましょう。
管理職を希望する方もいれば、プレイヤーとして仕事をしたい方など、希望は人それぞれです。
まずはご自身がどのようなポジションが良いのか、希望と合致しているのかを見極めなければいけません。
また、入所のタイミングだけでなく、その後どのように昇進したいのか、昇進できるのかも確認が必要です。
会計事務所の役職構成で、「税理士は全員マネージャー」ということがあります。マネジメントはせず、全員がプレイヤーなのですが、役職手当をつけるために管理職待遇にしているというパターンです。
この場合、数年後はシニアマネージャーに昇格かと予想していても、形式的なポジションのため昇格なしということもあります。
どのような構成なのか、自身の立場はどうなるかを情報収集しておきましょう。
2.後継者候補として転職する場合
日本では多くの中小企業が事業承継のタイミングにさしかかっており、後継者不足が問題になっています。
小規模会計事務所にとって事業承継は他人事ではありません。
理想としては、若手を採用して育て、後継者にしたいと考える所長が多いのですが、費用も時間もかかってしまいます。
現実の問題として、会計事務所所長の高齢化は顕著で、クライアントからの顧問契約解除の理由に、担当税理士の高齢化があがってくるようになりました。
企業は代替わりに成功して若い社長となっているのに、顧問契約をしている税理士が高齢で事務所の承継に不安があるようでは、自社の今後の相談に影響があると不安になってしまいます。先代からつながりのあるつき合いの長いクライアントが離れてしまうケースが出てきました。
そこで、「後継者」を外部に求め、承継する事務所が増えています。
経験や知識の豊富な55歳前後の税理士は、まさに後継者にピッタリです。
後継者候補、あるいはその一歩手前の幹部候補という求人を狙うことができます。
ただし、この場合も注意ポイントがあります。
外部に後継者を求める場合、所長の親族に該当者がいないのだろうと推測できるのですが、実は「税理士の親族はいるが後継しないと言っている」というパターンがあります。
この場合、土壇場になって「やはり後継する」と変化することがあり、こうなるとやはり親族を後継者にしたいのが所長の心情として起こりがちです。
後継者候補や幹部候補で入所した税理士は居場所がなくなってしまいます。
また、所長とは意気投合して入所することになっても、実際にいっしょに働くことになる所員とうまくやっていけるかどうかもポイントです。
後継者候補や幹部候補として入所する場合は、打ち合わせに時間をかけ、さまざまな問題をクリアにしておきましょう。
焦りは禁物です。
3.クライアントの持ち込み
税理士としてフリーランスで活躍している場合に多いのですが、クライアントを転職先に持ち込むことがあります。
会計事務所によっては、クライアントの規模や業界を限っていたり、会計ソフトを統一していたりすることがあるので、持ち込みが可能かどうか確認が必要です。
持ち込みによってクライアント増加に貢献することはアピールになると思い込みがちですが、業務効率化のために事務所にとっての優良クライアントを選別する動きがありますので、注意しましょう。
おおよその打ち合わせだけで入所し、あらためてクライアントの持ち込みについて話したところ断られてしまうというケースもありました。
クライアントにも迷惑をかけてしまうことになりかねず、要注意です。
4.報酬について
報酬は非常に大事なポイントです。
55歳で転職する場合、収入をアップさせたいというニーズが非常に高くあります。
フリーランスで活動しているがクライアントが減少している、現在の事務所での年収が低いなどの理由で、年収アップを目的として転職をする税理士がほとんどです。
希望年収は事前に必ず算出しておきましょう。
55歳の場合は入所時に事務所の中でも上のポジションになることが想定されます。そうなると、若手のようにどんどん昇格して年収もアップということにはなりません。ゆるやかにアップしていくことになるでしょう。
入所時に希望年収と乖離がある場合、昇給の可能性はあるのか、どれだけ昇給していけるかを必ず確認してください。
年収が転職の目的の場合、達成できなければ意味がなくなってしまいます。
5.まとめ
55歳での転職というと、一般的には「難しい」という印象があります。
しかし、国家資格者である税理士は違います。
55歳は働き盛りであり、税理士業界では最前線で活躍する年齢です。
とはいえ、やはり失敗はしたくない年齢でもあります。
大切なのは情報収集をしっかり行うこと。
希望に合致した転職を成功させましょう。
Profile レックスアドバイザーズ
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