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公認会計士の外資系企業での仕事内容と転職について

更新日:2023.11.07

会計士の転職お役立ち情報

公認会計士 男性

公認会計士の中には、外資系企業への転職をめざす人も多くなっています。

監査法人で外資系企業の日本の子会社を監査した経験があったり、海外駐在経験がったりする人、もしくは海外で活躍したい公認会計士に人気の転職先です。

 

公認会計士の外資系企業での仕事内容と転職について解説します。

外資系企業に向いている公認会計士はどんな人か?

まず、外資系企業にはどのような会計士が転職しやすいのでしょうか。

IFRSやUS GAAPに関する深い知識と経験を培った公認会計士は、とくに希望する傾向があります。

外資系企業が公認会計士に臨む資格や知識

公認会計士資格に限らず、一般的に、外資系企業は資格を高く評価するので、転職のチャンスは多いです。

英語に関しては、TOEICスコアは高いに越したことはありません。

ただし、ある程度の点数が取れていれば、あとは実務が出来るか次第というところもあります。

 

また、外資系企業の多くがSAPやOracleといった経営管理・業務統合ソフトを導入しているため、ERPソフトの構造や仕組みについて知識のある方も有利でしょう。

入社後も、特に管理会計的な面で、ERPソフトに付加する新機能の提案などができれば、高い評価を得ることができます。

海外赴任の機会の可能性

勤務地としては、残念ながらアジア経済の最先端は東京から移動してしまっているという現状があるため、ゆくゆくはシンガポールなどへの転勤が生じることがあります。

逆にいえば海外で活躍するチャンスでもありますので、グローバル志向のある会計士にはおすすめです。

 

ただし、リスクもあります。

外資系企業にとって日本支社は世界中にある支社のひとつですので、業績が悪いと早々に撤退してしまうという可能性があります。

 

よほど優秀で本国での評価が高い方であれば、本国へ転勤になるというケースもあるかもしれません。

基本的には雇用打ち切りになることが多いでしょう。

 

やむなく再度転職を余儀なくされるというリスクもあることを、しっかりと認識しておく必要があります。

 

 

外資系企業での公認会計士の仕事

続いて、外資系企業に転職した会計士が担う仕事について詳しく見ていきましょう。

本国へのレポーティング

子会社が親会社へ連結財務諸表や管理会計のベースとなる情報を送信するという意味では、外資系企業と日系企業とで共通点があります。

しかし、その業務を英語等の外国語で行う事や会計基準としてIFRSやUS GAAPを用いる事が外資系企業と日系企業とで大きく異なります。

 

また日々の経理処理を、J GAAPで行うのか、本国で採用している会計基準で行うのかについては、企業ごとにさまざま異なると思います。

ただし、日本で法人税を納付するため、本国の会計基準だけで決算を組めばよく、J GAAPでの会計処理が一切必要ないという状況にはならないことがほとんどです。

実務上はJ GAAP、もしくは、本国の会計基準で日々の経理処理を行い、決算に合わせて組替仕訳を切る等の対応をする企業が多いでしょう。

つまり、両方の知識が必要になります

また経理実務にとって大きな問題である繁忙期の時期を決定する決算期については注意が必要です。

決算期の前後が繁忙期となることは外資系企業と日系企業とで共通していますが、外資系企業ならではの多忙な状況が発生することがあります。

 

IFRSでは、原則として、決算期を親会社と子会社とで一致させることを規定しています。

一方、J GAAPでは仮に決算期がずれていても、そのずれが3か月以内であれば、本国の決算用に必ずしも新たに外国子会社の決算を行うという必要はなく、外国子会社の決算の数値をそのまま利用するという事も容認されています。

この違いが、外資系企業ならではの問題を起こす可能性があります。

 

外資系企業では、一般的に、日本の子会社の決算期は本国の親会社の決算期と同一である場合が多いです・

日本の子会社と本国の親会社とで決算期が一致してない外資系企業もあります。

 

その場合は、日本の子会社から本国の親会社に提出する数値も、親会社の決算期に合わせて別途作成することが原則であるため、非常に煩雑で多忙になります

外資系企業への転職の語学力は必要?

外資系企業においては、日系企業と比べて、語学力をアピールするチャンスが多くなります。

ただし、社内での公用語を外国語に限定している外資系企業でなければ、外国語を使うシーンは会計に関わる部分に限られるというパターンも想定できます。

 

会計業務では、海外にある親会社とのやり取りが外国語でできるということや、提出資料を外国語で記載できるという程度の語学力が求められています。

ただし、仮に公用語が日本語でも、上司が外国語を母語とする方である可能性も十分に考えられます。

その場合は、上司の母語を利用してコミュニケーションが取れれば、それに越したことはないです。

 

やはり、外国語に堪能であると有利であることは言うまでもありません。

語学力に大きな自信がある場合、外国語を公用語としている外資系企業での仕事で活躍する公認会計士も多いです。

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外資系企業は実力主義

日系企業の多くは現在も年功序列制度や終身雇用制度を採用しています。

また、今後も少子高齢化がますます進み、日本全体の労働力が低下していくでしょう。

そうしたことを念頭に置き、日本国政府は、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性の個性と能力が十分に 発揮されることが一層重要であると考えています。

そのため、政府は令和元年に女性活躍推進法の改正法を成立させ公布しました。

しかし現在においても、男女の雇用機会が均等であるとはまだまだ言い難い面もあるでしょう。

 

その点、外資系企業では実力さえあれば年齢や性別に関係なく活躍できることが大きな基本です。

実力に自信がある方にとっては大きな魅力でしょう。

成果を出した方が出世していきますし、責任が求められる役割にどんどんと就いていきます。

 

これは公認会計士に限らず、どの職種でも同様です。

そのため、特に年齢が若い間から重要で責任の重いポジションに就きたいと考えている方や日系企業では出世しにくい可能性のある女性などにも大きなチャンスがあります。

逆にいうと、仕事の正確性は言うまでもない事ですが、仕事のスピードおよび主に管理会計面で数値での成果が求められるため、大きなプレッシャーが常にかかるとも言えます

 

そういった文化であるため、昨日まで部下であった人が今日には上司になるといった日系企業では考えられないようなリスクもあります。

また、成果をあげられない方の雇用は保証されていません。

早々に雇用の終了を切り出されてしまうことも少なくないことも、日系企業との大きな違いです。

 

しっかりとした覚悟をもって日々の仕事にあたることが重要です。

折衝機会は多くなる

外資系企業では、定型的な経理業務以外に、主に管理会計に属するような業務フローの改善・合理化や新規事業展開の提案、その他、経営・財務分析から業務管理などの役割を果たすFP&A(Financial Planning & Analysis)としての役割が求められます。

ルーティンワークで終わらず、日々考え、提案する力が必要です。

会計士にとっては得意分野ではないでしょうか。

提案を実現するような折衝力が求められます。

 

また、外資系企業は実力主義のため、待っているだけでは仕事はありません。

得意な仕事、やりたい仕事は自分で希望し、獲得するようなスタンスが必要です。

これは日本だけではとどまりません。

本国や他国の支社ともコミュニケーションを活発にし、頼りになる存在だというアピールが必要です。

 

慣れないうちは大変かもしれません。

しかし、外資系ならではのグローバルなつながりを実感する場面ともいえるでしょう。

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まとめ

外資系企業は実力主義であり、スピーディーです。チャンスも非常に多くあります。

グローバル志向の方、キャリアを積みたい会計士には良い活躍の場になるでしょう。

 

せっかくの転職でチャレンジすることも考えてみてはいかがでしょうか。

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