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簿記論は独学で合格できるのでしょうか。
税理士試験における簿記論は、会計科目の必須科目です。
試験を通じて税理士を目指すならば、合格しなくてはなりません。
簿記論は税理士を目指す人にとっていわば登竜門です。
そんな簿記論は、独学で合格可能なのでしょうか。税理士試験合格へに向けて勉強のコツを解説します。
簿記論に苦手意識のある方も、ぜひご参考ください。
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簿記論は独学で合格は可能なのか?
結論から言えば、不可能ではないでしょう。
簿記論を独学で合格した方の体験談によると、各専門学校の出版している過去問題集を使用しているケースが多いようです。
とある大手専門学校の2022年度版の過去問題集の場合、傾向分析と詳細な解説で、簿記論や本試験問題を完全攻略と紹介されていました。
ノウハウが詰め込まれているので、簿記論の過去問題集の決定版として頼れるテキストです。
もし簿記論を独学で勉強するのであれば、そういった過去問題集の活用も検討してみるといいでしょう。
合格可能であるが…独学で合格を目指す人は少ない
簿記論は独学で合格できなくはないですが、やはり難しい道ではあります。合格者数は決して多いとはいえません。
予備校や通信講座を受けていると、最新情報や効果的な勉強方法を知ることができ、効率よく合格へと向かうことができます。
独学で簿記論の合格を目指す方は、そういった情報や勉強方法も自分の力で獲得し、ハードな受験戦争を乗り越える覚悟が必要となります。
高い実力を身につけているのであれば問題ない
簿記論の場合は受験に備えて、自分一人で試験に関する情報を集めなくてはならないため、どうしても予備校や通信講座受講者よりも情報が不足しがちです。
それでも高い実力が備わっていれば、簿記論を独学で合格することは決して不可能ではありません。
しかし独学で簿記論にチャレンジする人は非常に少なく、何のサポートも得ずに、たった一人で試験対策をするのはなかなか大変です。
それでも商業高校や、会計系の学校で簿記の基礎が身に付いていれば、独学で簿記論に合格できる望みが大きくなります。
あらかじめ試験に有利な知識があるか否かで、独学で簿記論を目指すべきか判断するのも一つの選択肢です。
税理士は何歳までなれるのかについてはこちらの記事もご覧ください。
簿記論の合格率と必要な勉強時間
簿記論の合格率はさほど高くありません。
毎年15%前後です。
令和4年度(2022年度)は、簿記論の合格率が20%を超え話題になりました。
逆に言えば、異例のことだったと言えます。
勉強時間はおよそ500時間前後と言われていますが、もっとかかる人も少なくありません。
元々の会計知識によって、必要な勉強時間は大きく異なります。
独学で挑もうと思った場合は、入念な準備が必要です。
簿記論を独学で合格するための勉強法とは
簿記論を独学で合格するためには何が必要なのか?と悩んでいる方は少なくはないでしょう。
次にお伝えする効果的な勉強法を簿記論の独学に役立ててください。
簿記論が不合格になってしまった場合の取るべき手段も、合わせて覚えておきましょう。
全ての問題を解けるようになるまで繰り返し反復する
簿記論の合格のポイントは、全ての問題を解けるようになるまで、反復して学習し続けることです。
記憶力は人によりけりですが、一度に知識を完璧に吸収できるほど人間の記憶力は優れていません。
勉強したことが本当に頭に入っているのか確認も兼ねて、反復学習で学力の定着力を高めることも大切です。
問題集を繰り返し解くことは基礎力アップに繋がるので、知識の地盤固めに反復学習が効果的です。
間違った箇所を繰り返し学習し、二度と間違わないようにするくらいに徹底して学習することで、おのずと簿記論の合格率アップに近づいていきます。
テキストを何度も読んでいくうちに、以前分からなかった部分が頭に入る場合があって、理解度アップに繋がります。
簿記論が不合格の場合
もし簿記論が不合格となってしまった場合、日商簿記3級や2級を受験して理解度を高めてから、再度簿記論を受験するのもいいでしょう。
税理士試験に向けた難しい簿記論を解いていくうちに、基本的な論点に意識が向かなくなり、うまく得点に繋がらなくなっている可能性があります。
日商簿記3級などの基本的な資格を受験することにより、現時点の実力を確認でき、何が足りないのかを知るきっかけとなります。
まずは簿記の基本的なところから基礎づくりをしていくことで、合格が困難な簿記論に立ち向かうための実力を養うことに結びつきます。
税理士試験の合格率について改めてチェックしたいという人はこちらの記事もご覧ください。
独学で簿記論の過去問を解くポイント
独学で簿記論を学習する場合、過去問の解き方にも気を配りましょう。
試験時間内で全ての問題を解くのは至難の業なので、どの問題に時間を割くべきかを見極める判断力が受験生に求められます。
1日の最低勉強時間も参考にして、簿記論の合格を目指しましょう。
確実に正解すべき問題なのかを判断
簿記論の過去問を解く際、問題用紙と解答用紙の全体に目を通して、確実に正解すべき問題と捨てても良い問題を見極めましょう。
簿記論の配点は傾斜配点なので、先の区分けにより、解けそうな問題には高い配点が割り振られているのかを見抜けます。
捨てるべき問題に時間を取られるよりも、優しい問題で点数を稼いだ方が、簿記論で効率的に合格ラインに到達しやすくなるでしょう。
最低1日に3時間は勉強時間を確保する
簿記論に合格するには、最低1日3時間の勉強時間を確保しましょう。
限られた時間の中で、いかに勉強時間を確保できるかが、難易度の高い簿記論に合格するための重要ポイントだと言っても大げさではありません。
本気で簿記論に受かりたい方は、もっと多くの勉強時間を掛けても苦にならず、1日3時間では全然足りないと感じるかもしれません。
数年に分けて勉強するのも一つの手ですが、その間に簿記論の試験傾向が変化して、受験対策がしにくくなるのが懸念されます。
そういったトラブルを避けるためにも、1日の最低勉強時間をしっかり確保して、なるべく早く簿記論に合格できるよう受験勉強に励みましょう。
勉強時間についてはこちらもチェック
独学で簿記論を勉強するのは難しい?無理なのか
独学で簿記論を勉強するのは難しく、一から勉強するとなると、勉強時間の多さで受験生への負担が大きくなります。
簿記論の出題範囲がとても広いため、多くの学習で知識を詰め込まなくてはなりません。
簿記論を突破するには、複式簿記の原理、その記帳・計算及び帳簿組織、商業簿記および工業簿記の4つを理解する必要があります。
計算だけのテストであるためペース配分は難しい
簿記論に合格するには、計算の理論的な背景を学習する必要があります。
簿記論は計算問題が主体で、計算スピードや正確性などが要求されるので、問題に対するペース配分の難しさも感じられます。
そのため、簿記論の計算力を高めることが攻略ポイントとなり、計算スピードと正確性の両方をクリアすることで、ペース配分を取りやすくなります。
一秒でも早く正確に計算して問題を解けるように、どんどん計算練習をしていくことが、簿記論でつまづかないためのコツです。
まとめ
合格率が15〜25%と低い簿記論を独学で勉強するのは、決して楽なことではないですが、独学でも合格を目指せる科目でもあります。
過去問題集の活用などポイントを押さえておけば、狭き門の簿記論でも勝機を見出すことが可能です。
独学で税理士になるための勉強は大変ですが、すでに会計系の学校などで簿記の基礎を知っている人であれば、あえて独学で簿記論を学習するのも良い選択となるでしょう。
学習レベルに応じて、独学で簿記論を攻略すべきかよく考えた上で、税理士を目指してください。
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