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税理士の副業にはどのような選択肢があるのか
税理士業は繁忙期と閑散期の差が非常に激しいことで有名です。
繁忙期は大変忙しいですが、その分、閑散期には時間や体力に余裕を感じることができるという税理士もいらっしゃいます。
そのため、税理士によっては、閑散期に副業を行いたいと考える場合があります。
また現在、働き方改革の一環として、世の中全体も副業解禁の流れになっていっています。
そこで、この記事では、税理士にはどのような副業が適しているのか、税理士の副業のメリット・デメリット、税理士が副業を行う上での注意点について、解説していきます。是非、ご参考にして下さい。
1.副業の種類
まずは税理士が行う副業としてどのようなものが適しているかについて見ていきましょう。
1-1.在宅税務
税理士には税務という独占業務があります。せっかくなので、その税務を副業として在宅で行うということが考えられます。
・在宅税務は本業として行っている業務との関連性が強いため、安心して行うことができる副業であると言えます。
・在宅税務の仕事は、クラウドソーシングサイトに登録したり、知人からクライアントを紹介してもらったりして受注します。
・副業を行う方にある程度の税務経験があり、自分と相性の良いクライアントと出会えれば、割高な収入が得られるという機会も少なくありません。
1-2メディアへの出演
税理士の中には資格を活かしてメディアに出演するという方がいます。そういった方は、税務の専門家という立場から、テレビでコメントしたり、雑誌に文章を寄稿したりしています。
・ただしメディアへの出演は、強いコネクションなど様々な要素が必要であるため、簡単にできる副業ではありません。
・もしどうしてもメディアに出演したいという方は、長期的な計画を練り、コネクションづくりからじっくりと実行していく必要があります。
1-3.翻訳
語学力に自信がある方や今後語学力を付けていきたいという方には翻訳が副業としておススメです。
・翻訳の仕事は、基本的には、クラウドソーシングサイトに登録して受注します。
・既に国際税務に関わっているなどの理由で高い語学力を持っているという人は、高単価の案件を引き受ける事ができる可能性が十分あります。
・今後、語学力をつけていきたいという人にとっては、翻訳の仕事は語学力を身につけながらお金を稼げる良い機会になります。仮に税務や会計関連の翻訳を引き受けた場合は転職活動でのアピールポイントとして利用できる可能性もあります。
1-4.データ入力
本業では部下やアシスタントが行っている場合が多いであろうデータ入力を副業として行うこともできます。
・データ入力の仕事は、基本的には、クラウドソーシングサイトに登録して受注します。
・データ入力の仕事は単価が非常に安いため、収入の面の満足感は得られにくいかもしれません。
・しかし、データ入力の仕事を自分自身で体験することで、本業でデータ入力を行っている方の立場をよく理解できるというメリットがあります。もしかしたら、速く正確にデータ入力するコツなどをアドバイスできるようになるかもしれません。
1-5.予備校講師
税理士の中には税理士試験の合格をめざす受験生が集まる予備校で講師として授業を行っているという人もいます。
・予備校講師になることには、税金や会計について他人に教える事で、自分自身の理解も深まるというメリットがあります。また、講師業を通じて、実務ではなかなか触れないような、最新の税法について知るよい機会にもなります。
・予備校講師は時間単価が高めであるため、副業としてではなく、予備校講師を本業とするべく転職するという人もいます。仮に、予備校講師を本業とするのであれば、問題集などを出版して売れれば、さらに収入は上がります。
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2.税理士の副業のメリット
次に、税理士が副業を行うメリットについて考えてみましょう。
a.本業以外でお金を稼げる
副業に限らず仕事をする最大のメリットの一つはお金が稼げることでしょう。上記の5つの副業の内、データ入力以外は、能力次第でまとまったお金を得られる可能性が十分あります。そういった意味でも能力を伸ばして副業を行っていくだけのやりがいもあると言えるでしょう。
b.本業にとってプラスになる
副業での経験は本業にとってプラスに働きうるものです。
・在宅税務であれば、副業で知り合ったクライアントと本業でのクライアントとして本格的に顧問契約を結ぶという可能性もあります。
・メディアへの出演であれば、名前が売れて宣伝になり、やはり、本業のクライアントが増えるという可能性があります。
・翻訳であれば、身につけた語学力は本業で活かせる可能性があるものです。
・データ入力であれば、上記のように、本業での人間関係に良い影響を与えうるものです。
・予備校講師であれば、税法の勉強になります。
c.様々な業種の方とコミュニケーションが取れる
副業を行うことで本業では接する事のないようなビジネスを行っている方と知り合う機会があります。そういった方々と、副業を通じたコミュニケーションの中で、世の中に存在する様々なビジネスに関する理解が深まります。そういった理解は税理士としての成長の助けになりうるでしょう。
3.税理士の副業のデメリット
税理士が副業を行うメリットだけでなく、デメリットについても見ておかなければなりません。
a.休む時間が減る
副業を行う時間はもし副業を行わないのであれば休息にあてられる時間です。
基本的には、本業に時間的な余裕がある際に行うことになる副業ですが、休息にあてる時間を減らしすぎると、健康を害して、本業にとっても副業にとっても悪い影響が出てしまいかねません。
b.副業に関する情報を自分個人で管理しなければならない
副業に関する情報に対して、副業主は守秘義務を負うことが基本です。
その情報は、多くの場合、自分がプライベートから利用しているPCに入れることになるでしょうから、セキュリティリスクがあります。
セキュリティソフトを入れるなどの対策を取るのは当然ですが、PCを持ち歩いて紛失してしまうということなどがないように、しっかりと注意することが必要となります。
4.勤務税理士の方が副業をする際の非常に重要な注意点:就業規則のチェック
勤務税理士の方には副業を行う上で注意しておかなければならない点があります。しっかりとおさえておきましょう。
・世の中が副業解禁の流れになっていると言っても、就業規則で副業を禁止している会計事務所はまだまだ少なくありません。
・隠れて副業を行うとしても、何かのきっかけで会計事務所側にばれてしまうという場合も考えられます。
・隠れて副業を行い会計事務所側にばれてしまうと処分を受けるという可能性も十分あります。
・また勤務税理士が税理士法施行規則に定める勤務税理士の義務を守らずに、副業として、税理士業務をしてしまうと、税理士会から懲戒を受けるという可能性もありえます。そのため、結果として、業務禁止などの処分がされる場合もあります。
5.まとめ
ここまで、税理士にはどのような副業が適しているのか、税理士の副業のメリット・デメリット、税理士が副業を行う上での注意点について見てきまししたが、いかがでしょうか。
副業を行う上で注意しなければならない点はあるものの、上手く行えば様々なメリットを得られるのが副業であると言えます。
興味がある方は、副業を上手に行って、副業のメリットをしっかりと享受して下さい。
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