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税務顧問業務を志望する税理士が転職で失敗しないためには?

更新日:2023.05.25

税理士の転職お役立ち情報

壮年のビジネスマン

昨今、税務・会計だけにとらわれず、活躍の場を様々な分野に広げている税理士が増えています。

とは言え、税務・会計の専門家である税理士として、根幹となる業務はやはり税務顧問業務でしょう。

 

しかし、クラウド会計ソフトやAIおよびRPAの広がりにより、将来的に単純な記帳代行などの仕事はなくなっていくとされています。

そして、現在も税務顧問業務による収入は減りつつある傾向にあります。

そこで今までと全く同じというわけではなく、より高品質なで税務顧問業務が提供されることをクライアントは期待していると言えるでしょう。

 

この記事では、今後の働き方を左右しかねない税務顧問業務について解説していきます。転職活動に活かすためにも、税務顧問業務について今一度しっかりと確認しておきましょう。

 

税務顧問業務を志望する税理士が転職で失敗しないためには:税理士の独占業務

まずは税理士の3つの独占業務について、おさらいしておきましょう。

1.税務代理

クライアントを代理して、確定申告や青色申告の承認申請を行います。

クライアントに対する税務調査に立ち会うことも、税務代理に含みます。

 

さらに、税務署の更正・決定にクライアントが不服を唱える場合、クライアントの代わりに申立てなどを行います。

 

2.税務書類の作成

税務申告書の作成や届出に係るサービスを行います。

作成するのは法人税・消費税・所得税・相続税・贈与税・地方税などに関する税務書類です。

 

クライアントの代わりに税務書類を税務署に提出する手続きも、税務書類の作成の中に含みます。

3.税務相談

クライアントからの税金に関する様々な相談に応じます。

 

以上3つが税理士の独占業務です。

これらの業務を税理士以外の人が行うと、税理士法違反行為となり、罰せられる恐れがあります。

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税務顧問業務とは?

では次に、税務顧問業務について詳しくみていきましょう。

 

日々の税務顧問業務では、上記の税理士の独占業務、および税理士の独占業務ではないですが記帳代行や経理指導などをクライアントに提供することになります。

毎月もしくは毎年、顧問料を受け取るのが通常です。

 

定期的にクライアントを訪問することを条件に、顧問契約を結ぶ場合が多いでしょう。

顧問契約の内容によっては、税務や会計に関連して給与計算業務を提供している税理士もいます。

a.記帳代行について

記帳代行とは、クライアントに代わり帳簿書類などを作成するサービスのことです。

領収書や会計ソフトへの入力作業といった日々発生する会計業務をクライアントの代わりに行います。

 

企業の経理部が行う基本業務を代行するといったイメージです。

上記のように、記帳代行は税理士の独占業務ではありません。

b.経理指導について

記帳代行を引き受けているクライアントの中には、会計・税務に関することをほとんどしないという取引先も少なくないでしょう。

個人事業主のクライアントであれば致し方ない面もあるかもしれませんが、法人格を取得しているようなクライアントについてはこのような状況は健全とは言いがたい面があります。

なぜなら財務数値を通じて、自社について客観的に把握しておく必要があるからです。

 

クライアント自身でも経理に関する概要を掴み、最低限のことはクライアント自身で行えるよう経理指導を行うのも、税理士の大切な仕事です。

c.顧問契約を結んでいる税理士だからこそ、税務や会計以外の相談を受けることも

クライアントに税務や会計を通じ、自社について客観的な立場から見てくれているという安心感を与えることで、経営全般や後継者問題などの相談を受けることもあります。

経営層にとって客観的な立場にいる税理士は、従業員より相談しやすいというケースも少なくないでしょう。

 

その結果、顧問契約の内容によっては、顧問税理士が資金繰りや新規事業立ち上げなどに関する相談を受ける、また経営コンサルタントに近い役割を果たす場合もあります。

d.種々の相談に乗ることで経営者のパートナーに

クライアントとしても単純な記帳作業に関しては、自分自身で行う他AIやRPAを導入するなどして、税理士の力を借りる必要性は少なくなっていくと考えられます。

この状況の中、税理士として今までとは違う生き残り戦略を求められているのです。

 

生き残り戦略のひとつとして挙げられる、顧問として経営者のパートナーとなり種々の相談に乗っていくことが、これからの時代に求められる顧問税理士像だと言えるでしょう。

クライアントにとって税理士と顧問契約を結ぶメリットは?

上記のように、今はクラウド会計ソフトがあるので税理士と顧問契約を結ばなくても決算が組めると考えている経営者も少なくありません。

それでも税金の専門家である税理士と顧問契約を結ぶことは、クライアントにとっても、多くのメリットが期待できるのです。そのメリットについて説明しましょう。

 

クライアントにとって税理士と顧問契約を結べば、会計処理が正しいかどうかを客観的な目でチェックを受けられること、また税務・会計について分からないことをすぐに相談できるなど、大きなメリットが得られます。

クライアント自身でインターネットなどを使い、調べようとしても返って手間ばかりがかかってしまうことを払拭できるのです。

 

上記のように、税務調査に顧問税理士が立ち会ってくれることは、クライアントにとっても大変心強いはず。

さらに、税務署の更正・決定にクライアントが不服を唱える場合にも、クライアントの味方として申立てなどを行ってくれることも大きなメリットです。

 

専門的な知識がないとできない節税に関しても、顧問税理士に相談できます。

もし節税を期待するなら、節税に関して、きちんとした知識と経験を持っている税理士を選ぶべきでしょう。

 

経営コンサルタントを別途雇うにはかなりの料金がかかります。

しかし、上記のように記帳代行などを普段から頼み、顧問契約を結んでいる税理士に経営相談も一緒に頼めば、割安でサービスを受けられることもあります。

税務顧問業務への転職に失敗しないためのポイントは?

ここで、税務顧問業務への転職に失敗しないためのポイントを具体的に見ていきましょう。

 

税務顧問業務を通じでクライアントの全体を把握したいのなら、転職先は規模の大きくない個人事務所や税理士法人がおススメです。

大手税理士法人では、複数名でクライアントを担当し、一部分の担当になったり、やり取りはベテランの担当が行いこともあります。

 

規模の大きくない個人事務所や税理士法人のクライアントは主に中小企業が多いです。

日本経済を根幹で支えている中小企業を相手に、地に足を付けて日々業務を行いながら将来の独立も視野に入れた働き方ができます。

 

規模の大きくない個人事務所や税理士法人であれば、他業界からのキャリアチェンジや資格取得を目指している人も転職できる可能性は十分にあります。

面接を通じて応募先の会計事務所の職場環境を確認しましょう。

十分な教育が受けられそうか、残業時間は適切か、職場の人間関係は良好かなどについては、特に確認が必要な点であると言えるでしょう。

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まとめ

ここまで税務顧問業務について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

税務顧問業務は税理士としての根幹をなす業務なので、経験しておいて損はありません。

特に、将来独立したいという人には良い経験になります。

 

税務顧問業務を希望するという人は是非、転職を成功させ税理士としての土台を築いていきましょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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