転職お役立ち情報
「経理に転職したいけれど、テストはある?」
「経理の転職テストの内容について知りたい」
転職を考えだすと、そのような疑問が浮かぶかもしれません。
経理に限らず、転職の際に何らかのテストを課す会社は少なからずあります。
今回は経理や会計職全体の転職動向や年代別で会社が求めるスキル、転職時のテストで問われる内容などについてまとめます。
経理の転職動向
少子高齢化が進展する中、多くの企業では人手不足に悩んでいます。
人の出入りが多い営業職だけではなく、求人倍率が低いため流動性があまりない経理・会計職種でも人材を求める動きがみられます。
ただ、誰でも良いというわけではありません。
経験を重視する経理・会計部門では相応のスキルと経験をもつ人材が求められています。
転職時に課せられるテストは、優秀な人材を見極めるための試験です。
ここでいう優秀な人材とは、単にソフトを使えるというだけではありません。
単純作業はAIの発達などにより自動化・データ化されているため、データの分析や高いコミュニケーション能力を持つ人材が求められています。
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年代別でみる会社が求めるスキル
会社が転職者に求めるスキルは年代によっても異なります。
スキルは面接試験などで良く問われます。
ここでは、20代・30代・40代の転職者に会社が求めるスキルを解説します。
20代に求められるスキル
20代に求められるスキルは、最低限の会計スキルと実務経験です。
具体的には日次業務を問題なくこなせ、月次業務や年次業務についてある程度の経験を有しているといったことが該当します。
20代の場合は未経験でも採用される可能性がありますが、受け入れる企業からすれば、経験者・有資格者である方が育成の手間が省けるのでその方が望ましいと考えがちです。
一般に、転職は年齢が若い方が有利ですが、経理に関しては経験がものを言います。
若いというだけでは採用に至らない可能性があるので、個人で取得している資格や前職での経理面での経験・実績をアピールすると良いでしょう。
30代に求められるスキル
30代の経理求職者に求められるスキルは以下の通りです。
- 標準的な経理のスキル
- コミュニケーションスキル
- 海外取引に関するスキル
標準的な経理のスキルとは、日次業務・月次業務・年次業務全般を一通りこなせる能力や税務知識、決算報告書の作成スキル、資金調達のノウハウなどです。
コミュニケーションスキルは、経理部署内の人間関係にとどまらず他部署と協議・協調し、会社の業務を円滑に進めるスキルのことです。
現場から上がってきた数字をただ受領するだけではなく、現場からの要望を対話をしながら叶えるといった力も必要となります。
部門間の調整を担える人材であることが求められているといえるでしょう。
海外取引に関するスキルとは、英語を話せるというだけではなく海外企業とのコネクションや相手国の文化・習慣に精通していることや納期についての食い違いの防止、契約習慣の違いなどに熟知していることなどをさします。
40代に求められるスキル
40代で転職する場合、鍵となるのはマネジメント能力の有無です。
ヒトやモノ、カネといった経営資源を効率よく動かし、管理するのがマネジメント能力だといえるでしょう。
目標を設定し、チーム(部門)の進捗状況を把握し、部内・部外の状況を的確に判断することで目標を達成するにはマネジメントスキルが欠かせません。
転職にあたっては、個人としての能力や資格よりも、チームを率いてどのような実績を残せたかが重視されます。
経理という職種上、プロジェクトリーダーとして何かを達成するのは難しいかもしれませんので、部内の効率アップなどの数字で示せる実績があると良いでしょう。
転職時のテストで問われる主な内容
転職テストではどのような内容が問われるのでしょうか。
代表的なテストを5つ取り上げます。
YG性格検査
YG検査のYは矢田部、Gはギルフォードの略で、ともにYG性格検査の確立に努めた人物の頭文字からとられました。
抑うつ性、回帰的傾向、劣等感、神経質、客観性、協調性、攻撃性、一般的活動性、呑気さ、思考的外向、支配性、社会的外向の10項目に関連する10の質問に対し、「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3択で回答するテストです。
YG検査は直感で受けるテストですので、事前の予習などはせず、頭に浮かんだ答えを記入するようにしましょう。
内田クレペリン検査
日本で広く使われている心理検査で、90年以上の歴史があります。
簡単な1桁の足し算を1分毎に行を変えながらおこないます。
一度休憩をはさみ前半・後半各15分間ずつ、合計30分行う検査です。
全体の作業量から能力面の特徴が、1分間の作業量変化や足し算の誤答などにより性格や行動面の特徴がわかるとされます。
YG検査と同じく事前の予習はせずにテストを受けましょう。
SPI検査
SPI検査は応募者の能力や人となりを把握するために行う検査です。
開発したのはリクルートの関連企業であるリクルートマネージメントソリューションズです。
SPIの内容は大きく分けて能力検査と性格検査の2つです。
能力検査は言語分野と非言語分野に分けられます。
言語分野ではことばの意味や話の大まかな意味を的確に理解できるかどうかを図り、非言語分野では数字を使った処理能力や論理的な思考ができるかどうかなどが図られます。
性格検査では、日常の行動や考え方に関わる質問をすることで、その人の適性や性格的な特徴などを見極めます。
SPI検査を受ける前に、市販の参考書などでSPI検査の内容を把握し、テスト前に練習しておいたほうが良いでしょう。
時事問題
時事問題については、一般常識の有無を問うために出題されます。
基本的にテレビや新聞などで取り上げられているニュースがわかっていれば解答できます。
転職したい企業に関連する分野のニュースは日頃からチェックしておくとよいでしょう。
専門試験
一般的な試験のほかに、専門的な内容の試験を課す場合があります。
具体的には、経理実務に関する試験や簿記の知識の有無を問うような試験で、いずれも資格や経験の裏付けとなる実力があるかを図るものです。
まとめ
今回は「経理で転職するとき、どんなテストがあるのか?」と題して、経理の転職動向や求められるスキル、代表的なテストなどについて解説しました。
しかし、テストと同等以上に大切なのが「志望動機」です。
なぜ、前の職場から今の会社に移りたいと考えているのか、入社したら何をしたいのか、自分にはどのようなスキルがあるのかといったことを面接の場でアピールしなければなりません。
SPI検査や時事問題、専門試験の内容は書店で販売されている参考書を中心に対策できますが、志望動機は自分でしっかりとまとめなければなりません。
もし、自分がまとめた志望動機に自信が持てなければ、周囲の人に聞いてもらうのも一つの手です。
志望動機に時間をかけるためにも、事前に準備しやすい一般的なテストの対策をしっかり行い、時間を確保しましょう。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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