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会計事務所の税理士求人動向を確認しよう

更新日:2023.05.26

税理士の転職お役立ち情報

外に目を向ける男性

会計事務所や税理士法人の求人は一般的なオンライン求人募集サイトや、資格の専門学校の掲示板などでも見つけることができます。

税理士法人の数は全国で4,260事務所(税理士連合会)あり、全国の会計事務所数は31,208件で1事務所の平均従業員は5名から6名(2019年/税理士法人SHIPより抜粋)です。

全国で働く機会があるといえますが、求人動向は様々で採用をあまりしていない少人数の会計事務所や、事業拡大で積極的に採用を進めている会計事務所があります。

 

一般的な求人の目的として、20代は記帳代行や税理士補助の即戦力が重視されている傾向にあります。

30代になると税理士試験の科目合格数やこれまでの担当クライアント数・実務経験がより重視されるようになり、40代以降では税理士資格の有無の他、会計事務所内でのマネジメント能力、クライアント獲得能力等の会計事務所の経営に関わる資質、となります。

1.税理士が会計事務所で働く魅力は

会計事務所は一般的なサービス事業やコンサルティング事業と異なり、税理士法により特別の権限と独立した公正な立場が求められています。

 

  • 特別の権限とは、業務として他人の求めに応じ、各種税務書類の作成、税務相談、税に関する不服審査手続き等を独占的に行うことができることです。
  • 公正な立場とは、職業専門家として納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることです。

 

会計事務所で働くことは、職業倫理観を高い水準で保ちながらクライアントの発展ために働くことができる意義を感じることができます。

また、クライアントの担当者になれば、経営者と直接お話しでき、自己を磨いて成長する機会に恵まれます。

クライアントとの信頼を築くことができれば、クライアントから別の顧客の紹介を受けたり、自ら別のサービスを提供することで、会計事務所の収益に直接貢献することもできます。

バックオフィスに近い事務職のカテゴリでありながら、営業活動の経験を磨くことも可能です。

2.会計事務所で働く税理士の給与事情は

税理士の業務経験、担当する業務、コンサルティングの要素、事務所の所在エリア等で給与に差がでます。

税理士の資格を保有すれば税理士の独占業務である「税務代理(いわゆる税務調査時の立会いと国税局や税務署に対する陳述等)」、「申告書の作成」、「税務相談」をすることができるようになり、責任と権限が一般職員よりもはるかに大きく給与水準も高くなります。

大まかな目安は次のとおりです。

 

  • 税理士資格の保有者 経験8年、30代で年収700万円前後
  • 税理士の複数科目合格者 経験5年、30歳で年収500万円前後
  • 簿記2級、1級取得者 経験3年、30歳で年収400万円前後

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3.会計事務所の将来性は

帳簿の作成代行、申告書の作成、税務相談のような会計事務所の基本業務収入の他、専門性を活かした「コンサルティング業務」、事業承継や合併等にかかる「M&A等の組織再編にかかる税務対応」、外部士業と連携した「クライアントの起業支援」、金融機関の紹介と折衝等により、クライアントの成長を間接的にお手伝いすることで収入の機会を拡大させている会計事務所もあります。

特に近年の後継者不足による中小企業・小規模事業者が、M&Aを活用して事業を継続していくことができるよう中小企業庁からハンドブックが公表され、その中で税理士等が専門家としてのアドバイスをすることが期待されています。

M&Aにあたっては、中小企業同士がお互いの強みを活かしてさらに強い事業を生み出す可能性もあります。

会計事務所は経営者から会計や税務以外でも様々な相談を受ける機会が多く、場合によっては税理士がクライアント同士を結びつける仲介機能の役割、あるいは士業のワークを利用して新たな相手を見つけ出すことができるかもしれません。

また、オンラインビジネス(ECビジネス)で日本と海外とのクロスボーダー取引があるようなクライアントを持つ場合には、より高度で専門的な海外税制を担当する場合があります。

税理士は租税条約や日本の税制、海外の税制に精通し、クライアントに適切なアドバイスをすることで一般の報酬よりより高い金額を得ることが可能です。

 

このように会計事務所は中小企業の経営者にとって身近な存在であることを最大限に活用して従来のような記帳代行や税務申告だけに関わらず、クライアントの事業価値を間接的に支援することで新たな収益源を得ることが可能です。

4.会計事務所で使命を持って中小企業を応援しよう

税理士は法で認められた独占業務の1つです。

税理士法では冒頭で、「税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。」として、その目的を明確にしています。

どうしても日々の業務に忙殺されると、この使命を忘れがちですがとても大事な内容です。

しっかりとその使命を果たすことでクライアントからの信頼を得ることができるようになります。

 

近年は会計事務所の役割も大きく変わりつつあり、主なクライアントである中小企業の経理・税務支援だけではなく、クライアントに適する支援金や政府系の支援サービスを検討しクライアントへ適切に紹介することは、クライアントの顧客満足度を高める業務のひとつになります。

経済産業省(中小企業庁)等では様々な金融支援・経営支援を通じて事業の維持と発展、中小企業の経営の革新及び創業の促進並びに創造的な事業活動の促進を図っています。(中小企業はその定義として「サービス業は資本金5千万円以下又は従業者数100人以下」、「小売業は資本金5千万円以下又は従業者数50人以下等」としており、まさに会計税理事事務所の主なクライアントが該当します )

 

クライアントの事業に沿った各種支援を獲得でき、例えば補助金収入を得る、融資の利率を低く抑える等のアドバイスは、会計事務所がクライアントにとって欠かせない存在として認められることになるでしょう。

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5.会計事務所で専門性を磨こう

会計事務所はクライアントの会計帳簿の作成支援、税務申告書の作成のお手伝いを通じて、クライアントの損益の実態、 入出金状況を的確に把握することができる立場にあります。

試算表・決算書の作成を基にして、この経営環境が続いたならば数ヶ月後、半年後、そして1年後にはどのような経営数値になるかの見込み数値(Forecast)や、次年度の予算作り支援、将来数年間に渡る中期事業計画の作成支援(特に金融機関へ融資を申し込む際、必要になります)は、クライアントに対する付加価値のある業務となります。

 

また、中小企業では資金繰りが楽な状況ではない場合が多く、特に売掛金の滞留については積極的にクライアントへ注意喚起をしていくことが望まれます。

売掛債権の未回収が継続するようであれば弁護士と協働しその債権を積極的に回収するということも期待されますし、回収に成功すればクライアントからとても感謝されます。

資産税(例えば相続税)は事務所のサービス展開によっては担当する機会は多くありませんが、経営者の財産を税務面から適切にサポートし、特に創業者の後継者に向けた相続(株式の贈与等)支援ができるようになることは、税理士がクライアント数を維持する意味でも重要です。

 

税理士は税に関して法人・個人に広く関わる専門サービス事業ですので、日ごろより税制改正や関連法規の把握、クライアントのビジネスを理解することができるセンスを磨いて、顧客満足度を維持・向上できるようにすることが大切です。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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