経理へ転職する前に知っておきたい！抱えやすいストレスと5つの対策法

経理へ転職する人に関わらず、ストレスはあらゆる社会人にとって代表的な成人病の一つではないでしょうか。
転職を考えるならば、できるだけストレスのない職場を選びたいものです。

今回は、経理へ転職する前に知っておきたい、抱えやすいストレスと5つの対策法について詳しく解説します。

経理事務として働いている人が抱えやすいストレスには、どのようなものがあるのでしょうか。
デスクワークが多く、パソコンと向き合うことが多いイメージの経理ですが、実際に働いてみなければわからないことも多くあります。

ここでは、経理が抱えやすいストレスについて詳しくみてみることにしましょう。

経理が抱えやすいストレスの1つ目は「人間関係」です。

経理の仕事は、日々の会社のお金の流れをチェックするだけではなく、従業員の給与や領収書精算、交通費を管理・調整したり、保険や税務管理、銀行業務など、さまざまな人と関わることの多い職種です。
月末や年度末の繁忙期には、部署内で協力し合いながら作業を進めることも必須となるため、チームワークがとても重要です。

多くの人間関係の中では、当然合う人合わない人との付き合いも出てくることでしょう。
上司や先輩との関係がうまくいかない、部署の雰囲気が悪いなど、環境によっては、とてもストレスを感じることが多くなってしまうようです。

経理の仕事は、会社の入出金や仕入、売上、各経費の管理や、請求書や見積書の作成などがあります。
これらはすべてパソコン上で行いますが、データ処理に関する正確性は、経理にとって、最も基本的かつ重要なものです。
1つでもデータミスがあると、あらゆる方面へ影響してしまう可能性があるため、計算を伴う数値入力や、データの打ち間違い、見落とし、誤字脱字などは絶対にあってはいけません。

パソコン業務は毎日の積み重ねなので、ちょっとのミスならすぐに修正することもできますが、どんな時でも正しいデータ管理をしなければならないという責任は、経理にとって大きなストレスになってしまう可能性があります。

経理の仕事は、月末締めや年度末の確定申告をはじめ、税務関係の申告書類、従業員の給与管など、さまざまな締め切りに追われることが多い職種です。

繁忙期や社内外への提出物や申告書類が多くなると、期日に追われて残業が続く可能性もあります。
どの書類をいつまでに用意しなければならないのか、優先順位を決めつつ、状況を把握しておかなくてはなりません。
普段からスケジュール管理を行って、確認しながら進めるようにすることが大切です。

また、経理に携わる従業員が複数いて手分けできる部署であれば良いのですが、会社によっては、一人でこれらの業務を全て担当する可能性もあります。
転職活動の際には、求人情報などで必ず業務内容をチェックし、面接時には、どのような体制で業務を行っているのか、確認しておくようにしましょう。

さまざまな部署や従業員と関わりの多い経理部署では、時に理不尽な依頼なども速やかに対応しなければならない場面もあります。

経理の仕事をしていて、交通費や接待費などの処理をする際、「領収書を無くしてしまったから適当に処理しておいて」と言われたことがある人もいるのではないでしょうか。
そもそも領収書は、お金を支払った相手が「確かに受け取りました」ということを書面で証明した正式な書類です。
この書類がなければ、あやふやなまま帳簿に記載することはできませんし、法律に触れる行為にもなってしまいます。

他にも、申告書類の提出が遅れてしまった従業員から「どうして教えてくれなかったんだ」、「なんとかしてくれ」など、自分だけで判断できないような依頼がくることも考えられます。

経理では、こうした理不尽な依頼などへの対応でストレスを感じてしまうことも少なくありません。

残業や事務職の兼務をしているのに正しく評価してもらえない場合、大きなストレスの一因になり得ます。

人事評価制度は、多くの企業が導入している基準制度ですが、評価基準があいまいだったり、評価する人によってばらつきがあったりするなど、評価される側にとっては懸念されることも多いようです。

人事評価制度を導入している企業では、自分が掲げた目標と結果を比較し、どれくらいの実績を上げられたのかなども評価基準になります。

しかし、経理は直接会社の利益をあげる職務ではありません。
目に見える明確な数値がないということもストレスに感じてしまう一因になってしまうようです。

時間や成果を求められる現代社会では、ストレスのない職場環境を見つける方が難しいのかもしれません。
ストレスのない生活を考えるよりも、ストレスをできるだけ軽減できるような生活を日頃から意識しておきたいものです。

ここでは経理に転職してもストレスを抱えないポイントについて、詳しく見てみることにしましょう。

人間関係でのストレスは、どんな職場でも起きうることです。

円滑な人間関係を築くための第一歩は、「日頃からのコミュニケーション」です。

「おはようございます」、「おつかれさまでした」などの朝や帰りの挨拶をする、名前を覚える、目を見て話すなど、当たり前のことを当たり前に行うだけで、相手からの印象が変わります。

さらに、いつも笑顔を忘れずにいることも大切です。
どんな時も笑顔で対応すれば、お互いの対応も和らぐだけでなく、自分の意識も変わります。
ちょっとしたことでイライラしていたことでも、笑顔で対応すれば「まぁいいか」と軽く受け流すことも難しくありません。

人間関係はちょっとしたことでよくなったり悪くなったりするものです。
しかし、長く一緒に働く仲間として協力し合える姿勢を持ち続けることがストレス軽減にも繋がることでしょう。

理不尽な依頼がストレスの一因になってしまう経理では、転職してまもない時期の研修期間などに多く見られる傾向が高いようです。
一度曖昧な対応をしてしまうと、他の人にも同じ対応をしなければならず、自分の責任が大きくなってしまうことにもなりかねません。
自分で判断できない場合は「上司に確認するので少々お待ちください」と、時間をもらうこと。
わからないことをわからないままにせず、ひとつひとつをしっかりと確認しながら経験を積んでいけば、「ダメなものはダメ」、「できること、できないこと」の線引きも自分で判断できるようになります。

まずは、失敗を恐れず、経験を積むことで小さなストレスも少しずつ軽減されていくことでしょう。

経理へ転職した後、ストレスを抱えない方法としては、「資格を目指す」というのも一つの方法です。

仕事とは別の環境に身をおくことで、新しい発見ができます。
新たなスキルを身につけることは、キャリアアップだけでなく、自分の自信やモチベーションにもつながることでしょう。

会社によっては、資格を取得するための費用を一定額支払ってくれたり、資格を取得したことによって給与が上がったりすることもあります。
会社の福利厚生などを確認してみましょう。

経理に役立てられる公認会計士や税理士、英語力を身につけるためのTOEICなどもおすすめです。

経理の仕事のペースがつかめるようになってくると、毎月の締め日や一年を通して行う業務のペースなども理解できるようになります。
仕事のスピードや量がわかれば、締め日や提出日に向けていつから準備を進めたらよいのかなどもだんだんわかってくるようになることでしょう。
ギリギリになってあわてないためには、日頃のデータ管理や書類整理などが重要なポイントになります。
また、早めの準備をすることで、万が一ミスや不備をみつけても余裕を持って対処することができます。

ストレスを抱えないためにも普段からの準備を意識するように心がけましょう。

ストレスは、抱え込まないことが大切です。

平日はなかなかまとまった時間が取れないという人も、休みの日は、自分にあった自分なりのストレス解消を見つけてみましょう。
カラオケやショッピング、アウトドアなどを楽しむ時間を持ったり、水泳やジョギング、ジムやヨガなどで体を動かす時間を作ったりするのも良いでしょう。
他にもクッキングスクールに通う、楽器や書道、絵画などの習い事を始めてみるのもおすすめです。

仕事とは全く別の時間を持つことで、普段感じているストレスを上手に解消し、スッキリした気持ちで業務に向かい合うことができるようになることでしょう。

もし、今の職場で「上手なストレス軽減ができない」、「ストレスを抱え込んでしまう」という人は、思い切って他の企業の経理へ転職してみるのが良いかもしれません。

ここでは主に、経理に転職した時に抱えやすいストレスについて解説してきましたが、どんな職場でもストレスはつきものです。
同じ環境でもストレスを大きく感じる人とそうでない人もいます。
自分が前向きに取り組める環境がなければ、ストレスと上手に付き合うことも難しくなってしまうでしょう。
そうなる前に、「他の企業の経理への転職」を考えてみましょう。

経理には、いろいろなストレスの原因があります。
どんな職場でもストレスは発生するでしょう。
抱え込むのではなく、上手にストレスと付き合っていく方法を見つけることが大切です。
ストレスを抱え込みやすい人は、自分なりのストレス解消法を見つけたり、思い切って転職を考えてみるのも良いかもしれません。
自分を大切にする働き方を見つけるためにも、良い企業を見つけて経理への転職を目指してみましょう。