転職お役立ち情報
名古屋の税理士求人の概要
名古屋の税理士登録者の数を確認すると、およそ4,697人(名古屋税理士会の登録者数)となっています。
これは全国の税理士登録者総数のおよそ79,000人に対して、5.9%に相当(日本税理士連合会 税理士登録者・税理士法人届出数)。
全国屈指の税理士集中エリアです。
企業数がそもそも多いことに比例して会計事務所(BIG4と呼ばれる業界最大手の税理士法人もあります)が多数あることが理由のひとつでしょう。
その上、大企業も多いため企業で働く税理士も多いことが推測されます。
転職マーケットとしても名古屋を拠点とする事務所や企業からの求人数が多く、売り手市場だとはいえます。
しかし、これだけの税理士数が同じ名古屋圏に存在するため、ハードルはやや高くなっています。
会計事務所や税理士法人の求人においては、有資格者はもちろんのこと、税理士試験勉強中の科目合格者の募集は多くありますが、業務経験を重視する傾向があります。
未経験での転職やキャリアチェンジに関しては、不可能ではありませんが給与がおさえられてしまうようです。
大都市圏で企業数が多いことから、企業からの税理士求人も豊富です。
中小企業から上場大企業まで様々な規模の求人があります。
大企業や国際的に事業を展開している企業では、英語力のある税理士(あるいは英語を勉強する意欲のある税理士)を求めていることが多いです。
また、IT部門と会計に関するソフトウェアの導入を支援することができる税理士、M&Aなどの経験、管理部門の責任者の経験があるなど、さらに強力なスキルやマネジメント経験を条件とする求人も見られます。
経験を積んだベテラン税理士にはチャンスが多いといえます。
提示される年収も600万円台以上の案件が多数見られ、大手企業では年収900万円台を提示するなど、企業で勤めることを希望する税理士にとって魅力的な案件が多い地域といえるでしょう。
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名古屋で企業内税理士として働く
名古屋の大企業で税理士として働く
今回は、企業内で働く「企業内税理士」について詳しく見ていきます。
社内で税理士として働く場合、その専門性を期待される業務として税務関係書類・申告書の作成、税務コンプライアンスの構築、経営層に対して税務・会計の観点から必要な提言をすることが挙げられます。
納税ルールを遵守し、自社の利益の最大化を図るための税務ストラクチャーを検討し実現していくことも期待されています。
大企業や複数の関連会社を持つ企業では、連結納税対応があるのも特徴です。
例えばアーリーステージの子会社や事業上有益だが赤字となっている子会社の経営権を親会社に集約する。
これによってグループ全体の納税額を適切に維持することを提案するなど、実行に向けて活動することも税理士の重要な役割の1つになります。
企業内税理士は、会社の顧問税理士や会計事務所(税理士法人)との窓口となり、外部担当者と協同して自社の要望を実現していきます。
また、より高度な案件や大規模なプロジェクトを推進していく役割も期待されています。
社内に税理士がいることで機密性の高い経営情報の漏洩リスクがなくなり、M&A、事業統合など経営に大きな影響がある取引の税務案件についてスピード感をもって遂行することも可能になります。
会計事務所や税理士法人に勤めていると、BIG4クラスの大きな規模でなければチーム制をとることは少なく、なかなかマネジメント経験を積むことができません。
しかし、企業では組織で業務を進めることが基本のため、マネジメント経験を積む機会が多くあります。
チームリーダーや組織のマネージャーとして活躍し、税理士としての専門性と総合して将来の経営幹部候補をめざすことも可能です。
また、働き方の観点でみれば、現時点では会計事務所よりも一般企業のほうが制度などが充実し、働き方改革も進んでいます。
残業時間の削減、有給休暇の取得などのワークライフバランスの充実や、各種手当や福利厚生面でのより良い待遇などでもメリットを感じることができるかもしれません。
名古屋の中小企業で税理士として働く
中小規模や中堅規模での企業内で税理士として勤める場合はどうでしょうか。
その業務範囲は幅広くなります。
大企業の場合は部署が分かれており、税理士の場合は税務部や税務課に所属して専門性を持った業務を遂行することが多くなります。
一方、中小規模の企業では、経理や税務の機能はひとつの部署で対応していることがほとんどです。
また、人事部門の労務支援、総務部門の契約書とりまとめ、法務の一部を担当することもあり、管理部門の業務を幅広く担当するケースもよく見られます。
雑多な業務が多いと感じる場合はデメリットとなりますが、管理部門を掌握できるという面ではメリットとなります。
税理士という国家資格を持ち、会計部門の専門家であることから、経営層に近い立場で経営に関わる仕事をすることも多く、大企業に比べて早い段階で経営に参画するポジションに昇進することも期待されます。
大きな裁量を持って事業をマネジメントしていくことを希望する方にとってやりがいを感じることになるでしょう。
名古屋の企業内税理士求人:給与事情、待遇は?
税理士の平均給与はこれまでの職務経験、税理士としての経験年数など様々な条件により大きな幅があります。
厚生労働省によれば平均年収はおよそ892万円(賃金構造基本統計調査 2018年)です。
年代別では20代後半で733万円、以降は年収が増加傾向となり50代前半では1,135万円が年収のピークとなっています。
企業の従業員規模別(賃金構造基本統計調査(職種DB第1表 2019年)『公認会計士・税理士』)における年収では、
・企業規模99人以下で平均年齢44.7歳の平均年収は977万円
・企業規模100人以上999人以下で平均年齢49.1歳の平均年収は1047万円
となっています。
税理士の平均と比較すると低い傾向ですが、税理士×大企業というポジションであれば、高い年収を期待することができます。
複数の転職支援サイトの求人動向を確認すると、経理職の責任者として年収は600万円から900万円の案件が多く見られました。
上場企業での経理責任者の事例もあり、海外展開をしている企業での募集では英語力が求められるものの、その年収は他の企業に比べて高い傾向にありました。
主な業務は決算の取りまとめ、経営者向け会計報告、連結子会社指導、資金繰り対応、税務申告書の作成などが中心となります。
経験や適性に応じて国内外にある工場への異動や海外子会社への転勤などの可能性があり、様々な環境で経理や税務の経験を積むことができます。
具体的な求人例は以下のとおりです。
・名古屋市中区 年収600万円 経理課長候補(JASDAQ上場企業)
・名古屋市中区 年収600万円 経理全般業務の担当
・名古屋市中区 年収900万円 管理職候補
・名古屋市中区 年収400~900万円 グローバル管理職
・名古屋市熱田区 年収550万円 管理部門責任者
・名古屋市南区 年収700万円 将来のリーダー候補
・名古屋市北区 年収400万円~ 経理職課長候補
・名古屋市西区 年収700万円 大手自動車メーカーの系列企業
・名古屋市瑞穂区 年収900万円 連結決算などとりまとめ(東証一部上場企業)
名古屋の企業内税理士求人:特徴
名古屋市は全国でも屈指の都市で、2021年8月時点の人口約232万人は日本で第4位の規模(総務省統計局より)です。
通勤・通学に便利な都市構造となっており、近隣の岐阜県や三重県からの流入もあります。
名古屋市を含む愛知県には株式会社数が116,688社あり、そのうち上場企業が222社。日本で第4位の産業の集中エリアです。
国際展開企業が連なっており、例えば豊田通商(名古屋市中村区、年商5.9兆円)、岡谷鋼機(名古屋市中区、6,800億円)、大同特殊鋼(名古屋市東区、5,913億円)東邦瓦斯(名古屋市熱田区、4,823億円)などです。
日本を代表する企業でもあり、その系列会社や関係会社も存在します。
このような大企業を有する名古屋市の事業者数はおよそ126,000(全国比でおよそ2.2%、「政府統計の総合窓口」より)。
相当数の求人がある魅力的な地域です。
経済規模を背景に、海外に事業所や子会社を持つ大企業からは高度な国際税務を対応してもらうための「税理士の有資格者を求む」という案件も見られます。
他にも事業承継、M&Aに伴う複雑な税務対応を兼ねた経理責任者、経営幹部候補として「税理士尚可」のような求人があり、多様な求人を見ることができます。
まとめ
企業内税理士として経験を積みたい方にとって、大都市である名古屋は求人の数も多く、魅力的な案件の多い土地です。
そのぶん求められるハードルも高く、またライバルも多いでしょう。
きっとやりがいがあるはずです。
転職は情報やサポートが必要ですので、転職エージェントもうまく活用しましょう。
名古屋での良い出会いを叶えられることを願っています。
Profile レックスアドバイザーズ
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