転職お役立ち情報

経理は求人情報が掲載されると、すぐに多数の応募が集まると言われる人気の職種です。
また、求人の多くは即戦力を期待するもので経験者向けのため、未経験者の転職ハードルは特に高いといえるでしょう。
とはいえ経験者であればスムーズな転職活動ができるとも限りません。
経理は人気ポジションな上に求人数が少ないため必然的に競争率が高くなりやすく、ポイントを押さえた対策が求められます。
今回は経理職で採用されるために押さえたいポイントについて、未経験者・経験者それぞれ詳しく解説します。
経理への転職は厳しいのか?
経理への転職の厳しさは、人それぞれです。未経験であれば、転職は厳しいです。
しかし未経験でも20代で有利な資格を取得している方は、経理への転職が難しくないケースもあります。
一番経理への転職が厳しいのは、経理未経験で有利な資格を持っていない状況です。
反対に経理で5年以上の経験があり有利な資格も持っている方であれば、経理への転職は難しくないでしょう。
経理未経験者と経理経験者、それぞれの転職活動の厳しさについて解説します。
未経験者にとって、経理への転職が厳しい理由を2つご紹介します。
- 実務経験が必要
- ポジションが少ない
それぞれ解説します。
実務経験が必要
経理は即戦力を期待して、求人をかけていることがほとんどです。
そのため経理未経験の方は書類選考の時点で、お断りされてしまうことがほとんどでしょう。
しかし未経験であっても経理の業務内容に活かせる資格を持っているのであれば、採用される可能性はあります。
未経験の方でどうしても経理に転職したいと考えている方は、経理の人員増員を理由に求人を出している企業を探すと良いでしょう。
人員増員による求人の方が、未経験者が採用される可能性は高くなります。
そして未経験の方は現在働いている企業で、経理の業務と近い仕事ができるようになると、面接時のアピールポイントになります。
ポジションが少ない
経理はどこの企業であっても、それほど多くのポジションはありません。
そのため求人の数は多いですが、転職したい企業の求人の人数は1人か2人であることもしばしばです。
さらにシステム化や外注化が進むことで、人員削減が行われている企業も少なくありません。
これから経理のポジションが大幅に増えることは考えにくいので、未経験者はより転職が難しくなっているのです。
経験者の場合
経理経験者の転職活動において最大のハードルとなるのが倍率の高さです。
経理職は企業規模や業種を問わず必要とされる職種であると同時に、1社あたりの人数が少ないポジションでもあります。
規模の小さい会社では総務や一般事務と兼任するケースや、会計事務所等に委託するケースもみられます。
経理ポジションがある会社でも、経理職の通年採用は基本的に行われていません。
求人を出す場合でも採用枠は1人〜ごく少数で狭き門といえるでしょう。
また、一口に経理職といっても仕事内容や求められるスキルは事業内容・業種・上場しているか否か等によって異なります。
そのため、同じ経理職でも自身の経歴やスキルに合う求人とは限りません。
経理経験者であっても、自分に適した経理求人を見つけるのは難しいのが事実です。
このように経理職は求人の数自体が少ない上に、求人内容の幅が広く、スキルや経歴に合致した求人を見つけるのは容易ではありません。
したがって、経験者でも経理職の転職活動は難航しやすいといえます。
一般企業の経理・財務部門への転職を検討中の方向け
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【未経験者向け】そもそも経理の仕事内容とは?

経理職の役割を一言で表すと、会社のお金を管理・記録することです。
経理職の仕事内容は日次業務、月次業務、年次業務の3つに大別できます。
経理の仕事内容:日次業務
日次業務とは時期を問わず毎日発生する仕事です。
該当する業務として以下の例が挙げられます。
- 仕訳入力
- 伝票の起票や領収書の発行
- 預金や小口現金の管理
- 書類整理、ファイリング
- 各種支払対応
- 立替経費の精算
経理の仕事内容:月次業務
月次業務は毎月特定のタイミングで発生する仕事です。
月次業務の例を紹介します。
- 請求書の発行
- 源泉所得税、住民税、社会保険料等の支払い
- 月次決算(月次B/Sや月次P/Lの作成)
- 買掛金や売掛金の管理
- 給与計算および支払い
給与関係は労務担当者が行うケースも多いです。
会社の規模によって、かかる日程などは変動します。
経理の仕事内容:年次業務
最後に年次業務について解説します。
これは毎年特定のタイミングで発生する業務を意味します。
年次業務は難易度が高い上にボリュームがあるため、年次業務の時期は特に多忙といえるでしょう。
年次業務の例を紹介します。
- 実地棚卸
- 決算整理仕訳
- 決算書の作成
- 法人税や消費税の納付
- 年末調整
- 法定調書および給与支払報告書の作成・提出
- 償却資産税申告書の作成・提出
- 賞与の計算および支払い
※賞与関係は労務担当者が行う会社も多くみられます
このように経理職は会社のお金に関する仕事を幅広く担当します。
経理未経験者と経験者との転職の難しさの違いとやるべきこと
経理未経験者と経験者には転職の厳しさにおいて、大きな違いがあります。
未経験者と経験者の厳しさの違いをそれぞれご紹介するので、自分が該当する方は必ず確認しておきましょう。
また経理未経験者と経験者に共通する転職活動のために、やるべきこともご紹介します。
未経験者の転職の難しさ
経理未経験者の転職の厳しさは、これまでの経験がアピール材料になりにくいことです。
経理は即戦力が欲しいため、経理に関する知識や業務に関係しないことは評価対象にならないことがあります。
例えば営業職で良い成績を残しても、経理では活かせないと思われることがあるということです。
経理未経験者の場合、少しでも経理のスキルや知識がないと評価をしてもらえないところは、転職において厳しい部分といえます。
経験者の転職の厳しさ
経験者の転職の厳しさは、ライバルも経験者が多いことと企業の求人に自分が合うかわからないことです。
経理は多くの経験者が転職を希望しているため経験があるだけでは、ライバルが多すぎるのです。
さらに実務経験があっても経験年数や対応できる業務範囲の幅によっては、転職したい企業の求人にそぐわないこともあります。
仮に対応できる業務が少なくても、その業務ができる方が経理にいなければ採用されやすくなるでしょう。
どんなに求人サイトや働いている人に助言をもらっても、求める人材に当てはまるかを正確に把握することは難しいのです。
資格取得
経理未経験者も経験者も転職の際に、一番やるべきことは、資格取得です。
資格は持っているか持っていないかだけで、評価してもらえます。
資格を取ることは未経験者にとって、経理の業務内容を少し知れる良い機会になるでしょう。
経験者にとっては、少し背伸びをしなければ届かない企業へ挑戦するきっかけになります。
難易度の高い資格を取得した方が転職には有利ですが、どれだけ勉強時間を確保できるか確認してから受ける資格を決めましょう。
経理の転職先として人気の企業
誰もが一度は転職できたらいいなと思う経理の就職先を5つご紹介します。
これからのキャリア形成の中で、経理としてキャリアを積んでいきたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
- 大手企業
- ベンチャー企業
- 経営企画部
- 会計・税理士事務所
- 会計コンサルタント
順を追って解説します。
大手企業
大手企業は、やはり給与アップと待遇の良さから人気の転職先です。
お給料を上げたいと思っている方や働きやすさを重視したい方は、大手企業に絞って転職活動をする方もいます。
経理は管理部門のためインセンティブもなければ、給与の上がり幅も他職種より大きくありません。
そのため給与アップを狙っている方は、基本給の高い大手企業を目指すのです。
ベンチャー企業
キャリアアップやCFOなど経理で高い地位まで上り詰めたいと思っている方には、ベンチャー企業がおすすめです。
企業がある程度以上に成長すると、CFOの立ち位置は元銀行マンが独占している可能性があります。
その反面ベンチャー企業であれば、転職後にCFOを目指すことができるでしょう。
経営企画部
経営企画部は、企業の中枢を担う仕事をしています。
この仕事は高いスキルが必要なので、実務経験者であれば誰もができるものではありません。
しかしこれまで企業のお金にずっと携わっていた経理だからこそ、できる仕事でもあります。
会計・税理士事務所
会計・税理士事務所は、経理未経験であっても応募できる事務所もあります。
経理への転職がなかなか叶わない未経験の方は、こちらもチェックしておきましょう。
会計コンサルタント
会計コンサルタントは、企業の財政状況を見直して立て直す仕事です。
スキルも経験も知識も身に付きます。
独立を視野に入れている方には、おすすめの転職先といえるでしょう。
ほかにも業界別の経理転職市場動向を知りたい方はこちらをご覧ください。
経理求人で押さえたいポイントを業界別に徹底解説します!
転職が厳しい経理で採用を勝ち取るためのポイント
未経験者も経験者も使える転職のポイントを3つご紹介します。
- 転職にベストな時期を選択
- 経理以外のスキルもアピール
- 志望動機の明確化
一つ一つ解説していきます。
転職にベストな時期を選択
経理の求人が多くなるのは、1〜2月です。
この時期を過ぎると経理の繁忙期と被ってしまうので、求人数は減ります。
1〜2月に転職活動を集中的に行うと良いでしょう。
もっと知りたいという人はこちらの記事もご覧ください。
経理はいつ転職しやすい?求人が増える時期と有利に進めるコツを解説
経理以外のスキルもアピール
経理以外のスキルも必ずアピールしましょう。
未経験者は経理のスキルや知識において、経験者には勝てません。
その分、それ以外で求められているものをアピールしましょう。
志望動機の明確化
未経験者の場合は、志望動機が合否のほとんどを決定します。
そのためなぜ経理で働きたいのか、どんなところが経理に向いていると思ったのかを明確に伝えましょう。
経理・財務の求人
レックスアドバイザーズで経理職への転職に成功した事例
レックスアドバイザーズでは経理職の転職支援サービスを提供しています。
経理経験者はもちろん未経験者であっても、入念なヒアリングやきめ細かなサポートにより内定獲得・転職に成功した事例が多数あります。
今回はレックスアドバイザーズでサポートさせていただき、経理職への転職に成功した事例として以下の3つを取り上げました。
- 20代後半、未経験から経理スタッフへの転職!
- 20代、会計事務所アルバイトからIT企業経理職への転職!
- 40代、貿易事務から事業会社の経理マネジメントポジションへの転職!
ぜひ転職活動の参考にしてください。
20代後半、未経験から経理スタッフへの転職!
大手菓子メーカーの製造工場ラインを担当していた20代後半の男性です。
簿記学校へ通い、日商簿記2級を取得してから経理職への転職活動をスタートしました。
入念なヒアリングにより要望を明確化した後、希望に合う求人に絞ってご紹介。
結果として2社の内定を獲得しましたが、どちらに入社するかをかなり悩んでいました。
キャリアの目標を明確するようアドバイスをしたところ、自分の理想に合う求人がどちらであるか判断ができたようです。
入社後のフォロー面談では充実感を得ながら楽しく働いている様子を伺うことができました。
20代、会計事務所アルバイトからIT企業経理職への転職!
会計事務所でアルバイトをしながら税理士資格取得に向けて勉強をしていた方です。
最初の面談時は転職活動における志向が漠然としている状態であったため、まずは優先順位の整理から始めました。
会計事務所でのアルバイト経験があるとはいえ、一般企業の経理経験はないため求人探しはやや難航しました。
そこで若手経験者を募集しているIT企業に、相談者様のスキルや意欲などのポテンシャルをアピール。
「最初1年は契約社員。その後正社員登用」の条件ではあるものの面接を行なっていただくことができ、そのまま内定となりました。
【経理】会計事務所アルバイトからステップアップ!企業経理の正社員を目指して
40代、貿易事務から事業会社の経理マネジメントポジションへの転職!
事業会社にて貿易事務を担当していたものの、長年経理として勤務してきた経験がある女性です。
経理業務に戻りたいという希望から転職活動を決意しました。
まずはカウンセリングを通じて志向を整理し、転職活動の軸を明確化。
希望年収500万以上をマストとしました。また、マネジメントポジションに一段と興味を持った様子が伺えました。
そこで、上司がいる中でプレイングマネージャー職として活躍できる求人を紹介しました。
年収アップとマネジメントポジションへの就任という、特に強い希望をしっかり満たすことができ、納得のいく転職活動になったようです。
まとめ
経理は求められるレベルの高さや求人数の少なさから、転職活動が難しいといえる職種の1つです。
未経験者だけでなく、経験者であっても競争率の高さからスムーズな転職活動ができないケースが多くみられます。
転職活動が難しいといえる経理職で採用を勝ち取るため、転職にベストな時期を選ぶのが理想です。
経理以外のスキルのアピールや志望動機の明確化も必須といえます。
今回紹介した内容を参考に、経理職の転職活動に向けた効率的・効果的な対策を進めましょう。
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
■公認会計士・税理士・経理の転職サイトREX
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