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経理で転職を考えていて、ちょうど経験の棚卸しをしている方は、どの業務が自分にとっての強味なのか判断に迷っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、経理への転職で有利な連結納税について解説します。
これから連結納税について勉強したい方や転職活動を有利に進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
連結納税を担当できる人は経理の転職で有利?
連結納税などの連結系の業務が担当できる方は、転職において有利です。
連結納税を担当できる方が転職で有利になる理由を2つご紹介します。
- できる人が少ない
- 大手やグループ会社で貴重な人材になれる
それぞれ解説していきます。
できる人が少ない
連結納税は、経理の中でもできる方が限られている業務の1つです。
実務経験を積んで簿記2級を取得してからでないと任せてもらえないことが多く、担当できる方が少なくなっています。
そのため企業によっては、連結系の業務担当者が退職して後任が決まらずに困っていることもあります。
このように連結系業務ができる人は少ないので、自然と転職活動の際に有利になるのです。
大手やグループ会社で貴重な人材になれる
連結系の業務を担当できる方は、特に大手やグループ会社で重要な存在になります。
連結納税は大企業だけでなく、中小企業でも取り入れられる制度です。
しかし、やはり大手やグループ企業が連結納税制度を採用している確率が高くなります。
連結納税は一度導入されると、国税庁によって取り消されるか、やむを得ない事情で取り止めない限り継続します。
連結納税が継続すると納税の手間や事務処理などの負荷がずっとかかることになるので、中小企業で導入することは少ないです。
大手やグループ会社にとっては、親会社の繰越欠損金が早く解決できたり連結所得が少なくなったりするメリットがあります。
そのため連結系の業務を担当できる方は、大手やグループ会社にとって貴重な存在なのです。
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経理への転職のために連結納税などが学べる簿記2級は独学合格は不可能?
連結納税が学べる簿記2級の独学合格は可能です。
しかし、かなり難しいとされています。
また日商簿記は1級〜3級まで、どの級からでも受験することができます。
しかし3級を取得していない方が、いきなり2級合格を目指すのは厳しいです。
独学で簿記2級合格を勝ち取るコツと知っておくべきことを4つご紹介します。
- 一定の勉強期間と時間が必要
- 独学合格のためのコツ
- 試験時間の配分
- 難しいことから連結納税の箇所を外して合格を目指す人もいる
1つ1つ解説していきます。
一定の勉強期間と時間が必要
独学で簿記2級に合格するために必要な勉強時間は、3級を取得しているかどうかで変わってくるのです。
3級を取得している方は250〜300時間程度、取得していない方は350〜500時間程度です。
やはり簿記3級を取得している方としていない方とでは、必要な勉強時間が倍近く違います。
さらに2021年から試験方法と範囲と時間が変更されました。
試験方法は、2020年12月より、試験会場で受けるペーパー形式とは別にネット試験が受けられるようになりました。
出題範囲は大問が5つであることは変わりませんが、1級の内容が追加されます。
そのためこれまでよりも難しい問題が増えているのです。
設問数は変わっていませんが、試験時間は120分から90分に変更されました。
独学合格のためのコツ
簿記2級に独学で合格するコツは、2つあります。
1つ目は、商業簿記と工業簿記をバランス良く勉強することです。
2つ目は、参考書と問題集を1つずつに絞ることです。
簿記の試験は、第1〜3問を商業簿記から第4〜5問を工業簿記から出題されます。
そのため、両方ともバランスよく勉強する必要があるのです。
商業簿記の方が取り組みやすいことから、勉強の配分が偏ってしまうことが多くあります。
毎日必ず両方とも勉強したり、1日おきに勉強するジャンルを変えたりするなど工夫をしましょう。
そして参考書やテキストは、それぞれ1冊を完璧にしましょう。
合格者の多くはたくさんの参考書を使うのではなく、1冊を完璧にして合格を勝ち取った方が多いです。
試験時間の配分
2021年から簿記2級の試験時間は、120分から90分に変更されました。
そのためこれまで通りの時間配分では、合格に辿り着きません。
大切なことは全ての問題に目を通して、わからない問題は切り捨てることです。
そして商業簿記と工業簿記のどちらかに時間をかけすぎる方法は、あまりおすすめできません。
90分しかないのでわからない問題をじっくり考えるのではなく、1つでも多く解ける問題に時間を使うようにしましょう。
難しいことから連結納税の箇所を外して合格を目指す人もいる
内容が難しく試験時間も短くなったことから、試験勉強の時点で難しい連結納税や税効果会計などを外して合格を目指す方もいます。
勉強時間が極端に短かい方や簿記3級を取得していない方には、合格に近づく方法の1つでしょう。
しかし必ず試験後に、連結納税や税効果会計などを勉強しておいてください。
経理転職を目指す独学の簿記2級勉強方法
独学で簿記2級に合格している方の多くが実践している勉強方法を3つご紹介します。
- スケジュールを立てる
- 基礎知識の吸収と反復学習法
- 過去問チャレンジ
1つ1つ解説していきます。
スケジュールを立てる
必ず試験日から逆算して、スケジュールを立てましょう。
簿記2級は3級を取得しているか否かにかかわらず、半年ほど前から勉強を始めると良いとされています。
できれば体調不良や仕事が忙しく勉強ができない日もあることを考慮して、スケジュールを立てられると良いです。
基礎知識の吸収と反復学習法
まずは基礎知識の吸収のために参考書を最低3周します。
この時は音読が最も頭に入っていきやすいです。
大切なことは、1周ごとに注目するポイントが違うことです。
1周目は深入りせずにとにかく読み進め、2周目は試験に出やすいポイントを意識しながら読みます。
3周目でやっと理解できなかったところを読み込みます。
これで自分の得意分野と不得意な分野がわかるはずです。
その後問題集やテキストを何度も繰り返しましょう。
過去問チャレンジ
参考書とテキストを完璧にしたら、過去問に取り組みましょう。
過去問は、最低でも3年分は解くべきです。
間違えたところは、なぜ間違えてしまったのかとなぜ理解できていないのかを確認して復習してください。
連結納税などの業務ができることで経理の転職に成功した例
連結系の業務経験があることで、大手の子会社への転職に成功した20代男性の例をご紹介します。
この方は中規模の税理士法人から、総合商社の子会社に転職しました。
税理士法人に所属していたことがあるので記帳・決算・申告にとどまらず、連結決算や連結納税の支援も行えます。
さらに税理士試験に4科目合格していたので、経験も知識もあることから転職活動はスムーズに進みました。
またワークライフバランスを重視していたため、大手の子会社に絞っていた点も転職活動が成功した理由といえます。
まとめ
今回は、経理への転職で有利な連結納税などが担当できる簿記2級について解説致しました。
転職したいけれど簿記2級は難しいと思っている方は、長期的なスケジュールを立てて合格を目指しましょう。
資格を取得できれば、転職活動への意欲も増すはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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