転職お役立ち情報
2020年に新型コロナウイルス感染症が世界中で流行してから、テレワークというワードを耳にする機会が増えました。
経理も例外ではなく、テレワークや在宅で業務を行なっている企業が増加しています。
働く方も、テレワークで働けるなら仕事に復帰できるというケースも多いです。
そこで今回は、テレワーク可能な経理の求人で求められること、採用されやすい人の特徴をご紹介します。
テレワーク可能な環境で仕事復帰したいと考えている方、テレワークのある経理になかなか採用してもらえないという方は、ぜひ参考にしてください。
経理・財務経験者向け
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経理でテレワーク可能な求人は増加している?
テレワーク可能な経理の求人は、もちろん増加はしているのですが、期待ほどは増えていないというのが実情です。
多くの職種がテレワークを促進している中、経理であまりテレワークが進んでいないのには3つの理由があります。
- アナログ作業が伴う
- ハンコ文化
- セキュリティの強化
1つ1つ解説していきます。
アナログ作業が伴う
経理は、紙の請求書でやり取りをするのが一般的です。
紙の請求書を確認するため、経理スタッフはオフィスへ出社しなければならなくなっています。
請求書の確認に加え、契約書への押印や請求書に対する支払い処理なども、多くは紙での対応となっています。
請求書の発行は、営業部から請求内容のデータをもらうところから始まり、請求書を作成します。
そして印刷したうえで上長の承認である角印を押印してもらい、郵送して終了です。
請求内容のデータ受け取りはweb上で行うことが一般的ですが、作成後の印刷、角印の押印、郵送はアナログ、というところも多いのです。
印刷も押印も郵送も全てweb上で完結できる形に変更することはできます。
しかしデジタル化のためのセキュリティ対策のルールづくりや整備などの不安要素があることから、経理ではアナログでの作業が続いているのです。
最近は「経理の仕事をオンラインで」というCMをよく見かけないでしょうか?
CMがあるということは、今現在はアナログで経理を行っている会社が多いということです。
これからの変化を期待しましょう。
ハンコ文化
日本には根強いハンコ文化があります。
ハンコ文化も経理のテレワークがなかなか進まない理由の1つです。
経理では、請求書の押印や上長の承認印など確認したことを示すハンコを各方面で押す業務があります。
しかし実は国の法律上は、請求書の印鑑は必ずしも必要なものではありません。
会社の中でのハンコ文化が続いているのはなぜでしょう?
ハンコ=信頼とされ、押印をすることが慣習になっているのです。
また、押印がなければ受け取ってくれない企業もあります。
押印があることの重要度と信頼は大きいのでしょう。
ハンコ文化がなくならない限り、経理の全面的なテレワークは現実にならないでしょう。
「ハンコ脱却」の声は高まっており、押印もオンラインですませるシステムも広がっているので、いつかハンコが少数派になる日が来るでしょう。
セキュリティの強化
経理のテレワーク化が進まないのは、セキュリティの課題という場合もあります。
経理は企業の機密情報を多く扱っています。
他の部署よりも高いセキュリティ対策をする必要があるのです。
情報の流出を防ぐためにセキュリティソフトの導入やパスワード管理などを行っていても完全ではなく、情報が絶対に守れるわけではありません。
従業員のセキュリティ意識やITリテラシーの高さには差があるので、情報漏洩のリスクは常にあります。
経営者側からすると、これらのリスクを背負ってまでセキュリティに予算を割くのなら、アナログ作業のままの方が安全性が高いと判断される場合もあります。
このように多くの理由が重なって、経理のテレワーク化はなかなか進んでいません。
もちろん進化はしていますが、道半ばといったところです。
経理で完全テレワーク可能な求人はあまりない
前述した通り、完全にテレワーク可能な経理求人はなかなかありません。
アルバイトやパートでの勤務であれば、勤務日数も多くないので完全にテレワークが可能な場合もあるでしょう。
しかし正社員の場合は一部の業務のみがテレワークであったり、週3日は必ず出社しなければならなかったりなどの条件付きになることがほとんどです。
正社員であっても完全テレワークで勤務したいのであれば、歓迎条件まで満たした上で企業側に相談してみると良いでしょう。
経歴や資格などから、ITリテラシーの高さや信頼度の高さをアピールできなければなりません。
テレワーク可能な経理で企業が求めているスキルや心得
テレワークは職場から離れての作業になるので、企業から求められることが高くなったり増えたりします。
の中で特に外せないスキルと心得を2つご紹介します。
- 責任感
- パソコン操作が得意
それぞれ解説していきます。
責任感
仕事場所が職場であろうと在宅であろうと、周りには知られてはいけない企業の情報を持っていることに変わりはありません。
だからこそ自分が企業の機密情報を持っているという強い責任感が求められています。
パソコン操作が得意
職場にいれば周りに上司や同僚がいるので、わからないことがあってもすぐに確認できる環境です。
しかしテレワークでの作業は1人のため、誰かに教えを仰ぐことはできません。
新しい業務が追加された際に、パソコン操作が不得意だとなかなか作業が進まないことがあります。
作業が進まず、提出期日までに業務が終わらなくなってしまうというケースは絶対に避けなければいけません。
テレワークには、パソコンスキルが必要です。
ただ使えるだけでなく、トラブルの際には対応できるほどのスキルを備えていなければなりません。
テレワークで仕事を再開した人の中には、改めてパソコン操作について勉強し直した方もいるほどです。
テレワーク可能な経理で採用される人になるには?
テレワーク可能な経理で採用される方は、通常の採用よりも求められるものが多いです。
テレワーク可能な経理で採用されやすい人の特徴を3つご紹介します。
- 一定期間の実務経験
- スケジュール管理
- 高いコミュニケーション能力
1つ1つ解説していきます。
一定期間の実務経験
テレワークで作業するなら、最低でも3年以上の実務経験者であることが望ましいでしょう。
経理で実務経験があれば、新しい業務が増えたりルールが変更されても対応できるはずです。
経理の仕事は1か月・3か月・半年・1年の単位で決まった作業があります。
ひととおり経験し、自分のものにするためには3年程度の実務経験は必須といえます。
スケジュール管理
テレワークを希望している方は在宅で仕事をしながら、育児や介護に時間を割くことができます。
その反面スケジュール管理を徹底していないと、期日までに書類を提出できないというミスが起こってしまいがちです。
ひとつの期日が遅れると、ドミノ倒しのように後の業務もどんどん遅れてしまうのが経理です。
仕事は余裕を持って計画し、スケジュール調整も適宜行って、スケジュール管理を徹底するようにしましょう。
高いコミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、経理で必要なスキルとされています。
もともと各部署からデータを回収したり修正を依頼したり、外部クライアントとの連絡もあり、実はコミュニケーションは多い職種です。
さらにテレワークでの業務になると、職場にいる時よりもコミュニケーションを頻繁に取ったりコミュニケーションのとり方をより工夫したりしなければなりません。
テレワークで経理の業務を円滑に進めるためには、高いコミュニケーション能力のある方が採用されやすいでしょう。
まとめ
今回は、テレワーク可能な経理の求人で求められることと採用されやすい人の特徴をご紹介しました。
さまざまな理由でテレワークを希望している方がいらっしゃるでしょう。
仕事がうまく回らないと、他のこともうまく回らなくなってしまいます。
今回の記事を参考に、経理でのテレワークで気を付けなければならないこと、求められるスキルなどを確認してみてください。
現在はアナログな経理も、今後はデジタル化が進んでいくことが期待できます。
働く側もスキルアップして、増えていくことが期待されるテレワークに備えましょう。
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