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税理士事務所の人数と業務やサービスの特徴について

更新日:2023.05.16

税理士の転職お役立ち情報

税理士事務所

税理士事務所の人数は、税理士業務としてできる範囲に影響しません。

また、顧問先に提供するサービスの内容にも差が出ることはありませんが、事務所の特色により担当者の業務範囲は異なります。

この記事では、税理士事務所の人数からみた業務内容と顧問先へのサービスについて解説します。

将来税理士業界に就職したい人や、今の事務所以外の事務所で経験を積みたい転職検討中の人の参考にしていただけますと幸いです。

税理士事務所とは

税理士事務所は、法人企業や個人事業主など事業形態に関わらず、税務のプロとして顧問先の税務代理をするのが仕事です。

公認会計事務所や税理士法人、会計事務所などの名称の違いはありますが、基本的に同じです。

税理士事務所の仕事

税理士事務所の仕事内容は、事務所の特徴により異なりますがおおむね次の6つがあてはまります。

 

  • 記帳代行
  • 税務申告
  • 巡回監査
  • 経営コンサルティング
  • 補助金申請
  • 事業承継・M&A

 

最近はコロナ禍の影響により、経営コンサルティングや補助金申請業務、事業承継・M&Aなど業務範囲が広がりました。

そのため「税務申告を確実に行っていればよい」という時代は終わりを告げたといえます。

税理士事務所・公認会計士事務所・会計事務所は名称の違い

税理士事務所のほかに、公認会計士事務所と会計事務所という呼び方をする事務所があります。

 

会計事務所とは、税理士事務所、公認会計士事務所など専門的経理処理業務や税務代理をする事務所の総称です。

ただし、公認会計士事務所は公認会計士資格を所有している人が必要になります。

公認会計士の有資格者であれば、税理士登録するだけで税理士業務も可能です。

税理士法人とは

登録税理士が2名以上所属しているのが税理士法人です。

税理士法人は職員の多さや事業規模で判断するわけではなく、2名以上の税理士がいることで設立できます。

もちろん税理士事務所の中にも2名以上の税理士が所属している事務所はありますが、法人成りは1名の場合だとできません。

 

法人成りすることで支店を設立でき、全国展開が可能です。

そのため、最近では法人成りするために税理士事務所同士が合併し、法人成りすることもあります。

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税理士事務所の人数

税理士事務所の人数は、1名から数百人までさまざまです。

税理士資格を持っている人1名だけで事業をしている場合や、数百人規模で展開している事務所もあります。

人数によって税理士業務の範囲が制限されることはなく、逆に事務所を経営するために最低人数が設けられているわけでもありません。

1名から数百人まで千差万別

人数制限がないため、1名から数百人まで事務所特性により職員数はさまざまです。

ただし、職員数が多ければ事務所内で「相続担当」や「法人監査担当」など分担制を採用している事務所もあります。

 

例えば、担当別を採用している場合、相続部門に配属される職員はほかの職員に比べ事務所内でも専門知識の高さが必要になります。

人数が多いから〇〇、少ないから〇〇という特徴はない

事務所を構成している人数で、何かが左右されることはありません。

たとえ自分がやってみたい業務内容がなかったとしても、税理士業務としてできるものであれば、進んで提案することで問題なくできます。

 

これは、給与額でも同じことが言えるのです。

例えば「人数が多いから給与が少ない」またその逆で「人数が少ないから給与が高い」ということはありません。

 

事務所により差を感じるのは「その事務所が経営に対してどのような考え方を持っているのか」という特徴の違いです。

10人~30人程度の事務所がとても多い

税理士事務所には「10人の壁」といわれている従業員数の壁があります。

そのため、職員が30人いるという事務所は大きめだという印象を持っているのではないでしょうか。

税理士5名程度、担当職員15人以上、パート15人程度で30人以上の事務所を形成することが多いようです。

 

税理士1人の事務所の多くは、パートを1名雇用するか否かという程度です。

 

税理士が1名から3名の複数名になると、担当職員が5名から15名程度、パートが5名から15名程度というイメージです。

パート職員の多くは記帳代行を行うための入力要員なので、記帳代行を行うかどうかによって人数が大きく異なります。

 

事務所の経営方針により、どのような仕事内容をするかによって必要となる人数は変わってきます。

税理士事務所の人数別の業務やサービスの特徴

税理士事務所は、在籍する職員数によりサービスの内容が異なります。

 

人数が多いために幅広く業務ができている事務所もあれば、小規模で少ない業務内容に特化する事務所もめずらしくありません。

 

そこで、規模別に業務内容やサービスについて解説します。

大人数:BIG4税理士法人

BIG4とは国際会計ファームの各グループに所属するEY税理士法人、KPMG税理士法人、デロイトトーマツ税理士法人、PwC税理士法人です。

四大税理士法人とも言われています。

税理士法人だけでなく監査法人やコンサルティングファームもあり、総合的な会計サービスを行っています。

 

ここでは税理士法人について解説します。

単なる会計コンサルティングだけを業務としていないのが一番の特徴です。

M&Aや企業再生などにも対応しています。

 

国際会計ファームの一員のため、国内の情報だけでなく、海外の情報収集も得意です。

海外展開を考える企業や、上場を検討している企業がクライアントになっており、税務や会計のアドバイスを行っています。

大規模事務所

全国に拠点を持っており、上場企業や中堅企業をクライアントとしています。

税務だけでなく、金融機関と提携してM&Aや事業承継を進めることもあり、多様な業務を経験することができます。

 

この規模の事務所で経験を積み、独立につなげる税理士も多くいます。

中堅規模の事務所

記帳代行業をしている場合と、記帳に関してはクライアントが自分たちで行うように内製化をアドバイスしている場合があります。

 

記帳代行をしている場合は、パート従業員も多く「入力はパート、業績報告は担当者」というように、役割分担をしているケースが多いです。

 

記帳代行をしない事務所の場合は、記帳代行に割く時間を経営アドバイスにあて、企業の成長発展に寄与することに力を入れている事務所も多くあります。

小規模の事務所

担当者が記帳代行から税務申告まで一気通貫でやっていることが多いのが特徴です。

パートはあくまでも補助的な業務、雑務を担当することが多いでしょう。

古くからのクライアントや地元の店舗などが顧客となっており、そのツテで相続税の申告や各種申請のアドバイスなども行います。

 

多くの業務を経験することは可能ですが、勤務して働くには少々物足りないかもしれません。

独立後はこのような小規模からスタートすることもありますが、働く場としては中規模以上をめざすと良いでしょう。

家族だけで経営の小さな事務所

近所で申告を必要としている人を対象に、税務申告だけではなく「よろず相談所」として業務をしていることが特徴です。

新規顧客獲得は、ご近所の方からの紹介というのもめずらしくなく、コミュニケーション能力が必要になります。

転職時に気を付ける税理士事務所の人数のポイント

転職するには、現状に満足できない「何か」があるためです。

その「何か」を達成できるかどうかが重要な判断材料になります。

まずはやりたい業務を実現できるか

せっかく転職して新しい税理士事務所に勤務しても、そこでやりたい業務ができなければまた新しい職場を探さなければいけなくなります。

「スキルアップのため」や「専門性を極めたい」など理由はさまざまです。

 

このような「目標」を達成するためにも、まずやりたいことを明確にし、実現できるかどうかが大切になります。

人数によって業務のやり方が違う(一気通貫・分業・チームなど)

一気通貫で業務がしたいのであれば、事務所人数が少ない方が多くを経験できます。

 

人数が多くなればなるほど、チーム制や分業など専門分野別で業務を行う可能性が高くなります。

税理士事務所の職員人数で、業務の仕方が変わるので自分が求めている方法ができる事務所を探すことが必要です。

マネジメント志向があるときは人数の多いところを選ぼう

人数が多ければ、後輩育成をはじめとする社内のマネジメント業務や、経験があるからできる顧問先対応があります。

いずれにしても、人数が一定数なければマネジメントする機会がありません。

 

税務以外にも興味があれば、規模が大きく人数の多い事務所がよいでしょう。

小規模のときは就業規則や働き方もチェック

小規模な事務所では、就業規則がない事務所もあります。

これから大きくなろうという事務所は、人数が少なくても就業規則は作成しており、明確な基準が設けられています。

 

明確な基準がある方が、経営者も職員も業務遂行にあたり意思表示できます。

健全な働き方をするためにも、就業規則の有無ははじめに確認しておきましょう。

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まとめ

税理士事務所の人数で、業務内容や働き方が変わります。

 

転職を検討する場合は、自分のやりたい業務や達成したい目標が叶えられるかどうかで判断するのが良いでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

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