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税理士試験を受験!事前に知っておきたいポイントや注意点

更新日:2023.05.16

税理士の転職お役立ち情報

税理士試験

税理士試験に合格するためには、単純に多く勉強するだけでなく、試験の概要や受験時の注意点も確認する必要があります。

今回は税理士試験を受験する人にぜひ知っていただきたいポイント・注意点を取り上げました。

税理士試験の受験 基本情報

まずは税理士試験の基本情報を紹介します。

受験に向けて最初に確認するべき部分といえるでしょう。

試験の日程

税理士試験は毎年8月上旬に計3日間実施されます。

税理士試験は全部で11科目から構成されており、科目によって開催される日時は異なります。

 

税理士資格を取得するためには、必修2科目・選択必修1科目・その他税法2科目の合格が必要です。

年によっては複数の科目を受験するケースも有り得ます。

一度に実施される科目は1科目のみのため、複数科目の受験にあたって、同じ時間帯で科目が被ってしまう心配は必要ありません。

 

なお試験の申し込みおよび合格発表のスケジュールは以下の通りです。

 

  • 申し込み期間:5月半ば 令和4年度(第72回)試験は5月10日~5月20日でした
  • 合格発表:11月末~12月上旬

 

試験の日程は年によって多少の違いがあるため、受験する年の最新情報を必ず確認しましょう。

受験資格・必要な書類

税理士試験の受験資格および必要書類について、第73回以降の最新情報をもとに解説します。

受験資格

必修科目である簿記論および財務諸表論に受験資格はありません。

誰でも受験できます。

 

そのほかの税法科目については、以下いずれかの要件を満たす必要があります。

 

  • 一定の科目の履修経験がある・所定の単位を獲得している
  • 司法試験または公認会計士短答式試験の合格者である
  • 日商簿記検定1級または全経簿記検定上級の合格者である
  • 会計業務や税理士の補助業務など、一定の職歴を有する

 

上記以外にも細かな受験資格が存在するため、詳細は国税庁の公式サイトや最新情報をご確認ください。

必要書類

税理士試験の受験申込には以下の書類が必要です。

 

  • 受験資格を証明する書類
    ※有する資格によって異なります
  • 税理士試験受験願書・税理士試験受験申込書
  • 受験票・写真票

 

必要事項の記入に加え、所定の箇所に受験手数料に相当する金額分の収入印紙を貼り付ける必要があります。

勉強時間の目安

税理士試験は全11科目によって構成されており、科目によってボリュームに差があるため、必要な勉強時間も異なります。

科目ごとの大まかな目安は以下のとおりです。

 

  • 簿記論・財務諸表論:400~600時間
  • 法人税法・所得税法:500~700時間
  • 相続税法・消費税法:300~500時間
  • その他税法:200時間前後

 

上記はいずれも合格のために最低限必要な勉強時間といえます。

そのため実際は、より多くの勉強時間となるケースが一般的です。

 

5科目すべてに合格するまでに必要な勉強時間の合計は、最低でも3,000時間といわれています。

試験の合格率

税理士試験の合格率は科目や年によって多少の違いはありますが、おおむね10〜20%となっています。

 

もっとも合格率が高いのは必修である会計2科目で、どちらも20%前後です。

それ以外の科目は15%前後であり、ごく稀ではありますが、合格率が10%を切るケースもあります。

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税理士試験の受験に向けて押さえたいポイント

税理士試験の受験に向けて押さえたいポイントを5つ紹介します。

十分な勉強時間を確保する

税理士試験の受験勉強に際して必要不可欠なのが、十分な勉強時間です。

前の章で勉強時間の目安を紹介しましたが、それより多くの勉強時間を確保する必要があります。

 

税理士試験の合格基準は満点の60%以上とされていますが、実際は10〜20%の受験者が合格する相対評価の試験です。

したがって試験に合格するためにはライバルよりも高得点を取る必要があります。

そして高得点を取るためには必然的に多くの勉強量が必要になるのです。

 

また勉強時間を最小限に見積もってスケジュールを立てると、急な予定や体調不良などが起きると、勉強時間が不足する恐れがあります。

そのため目安よりも多めの勉強時間を確保するのが安心です。

長期戦を前提とする

税理士試験は長期戦が前提となる試験です。

短期間での合格を目指すことを否定はしませんが、短期合格にこだわりすぎないよう注意しましょう。

 

税理士試験の各科目のボリュームを考えると、1年で取得できる科目は3科目が限度といえます。

理論上、1年目と2年目それぞれで2科目・3科目合格すれば、2年で税理士資格の取得が可能です。

しかし税理士試験は年に1回しか実施されないため、1科目でも不合格になってしまえば翌年に再受験が必要となります。

 

難関試験かつ相対評価である以上、どれほど勉強に時間を費やしても合格が確実といえるレベルにはできません。

そして短期間での合格にこだわりすぎてしまうと、不合格となったときにモチベーションが急落する恐れが大きいです。

そもそも短期間で5科目を詰め込むという勉強は、時間・体力・精神というさまざまな面での余裕が不足してしまうでしょう。

 

目標・モチベーションアップの方法として、短期合格を目指すのは選択肢のひとつです。

しかし短期合格にこだわりすぎず、あくまで長期戦を前提とすることで、余裕を持って勉強を続けられます。

計画的に勉強を進める

計画的に勉強を進めることも大切です。

 

税理士試験はボリュームが大きく、出題範囲を一周するだけでもかなりの時間がかかります。

定着率を考えると、出題範囲を二週できるのが理想です。

出題範囲一通りのインプット・アウトプットに加え、過去問や予想問題の練習も必要です。

 

合格に向けてやるべきことが多いため、試験日から逆算してスケジュールを立て、計画的に勉強を進める必要があります。

正答率が高い問題を確実に解けるようにする

税理士試験は解ける問題を多くするよりも、正答率が高い問題を確実に解けるようにすることが大切です。

 

前述したように、税理士試験は実質的には相対評価が採用されています。

すなわち上位10〜20%の受験者が合格になるよう、配点箇所や点数が調整されると考えられます。

したがって正答率が高い問題ほど配点されやすく、受験者のほとんどが回答できない奇問・難問は点数に影響しない可能性が高いのです。

 

奇問・難問に多く回答できても、正答率が高い問題を落としてしまうと、獲得できる点数が小さくなる恐れがあります。

税理士試験は正答率が高い・頻出する分野の完成度を高め、その上で解ける問題の種類や範囲を増やしていくのが効果的です。

問題演習を徹底する

税理士試験の合格には、試験形式・問題形式への慣れも必要です。

そのため問題演習を徹底するよう意識しましょう。

 

インプットに時間をかけすぎてしまうと、問題演習の数が足りず、解けない問題が多くなってしまいます。

またインプットだけでは、学習した内容が定着しているかの確認もできません。

 

インプットも必要ではありますが、問題演習を優先させるのがおすすめです。

税理士試験 受験時の注意点

最後に税理士試験の受験直前や受験時の注意点を3つ紹介します。

使用できるのは黒または青インキの筆記具のみ

税理士試験で使用できる筆記用具は、黒または青インキの筆記具のみです。

メモや計算の際にシャープペン等を使うことは可能ですが、解答用紙への記入は黒または青インキの筆記具で行う必要があります。

 

使用が認められた筆記用具を用意しなければ、たとえ高い正答率であっても失格となってしまうため注意しましょう。

原則として遅刻・途中退室は認められない

税理士試験は原則として遅刻および途中退室は認められていません。

特に遅刻は厳禁とされています。

教室に着いていても、指定の時間までに着席していなければ欠席扱いとみなされ受験を拒否されるケースもあります。

交通機関の乱れや会場内で迷った場合なども配慮されないため、入念な下調べや早めの移動といった対策が必要です。

 

途中退室についても、試験の注意事項に「試験時間終了前に受験を終了すること(途中退室)は認めません」と明記されています。

途中退室による失格を防ぐため、体調を十分に整えることが大切です。

体調管理・リラックスも重要

税理士試験に合格するためには体調管理やリラックスも重要といえます。

体調不良・極度の緊張状態では、力を発揮しきれない恐れが大きいです。

普段はしないような思わぬミスも、体調不良や緊張によって引き起こされるケースが少なくありません。

 

試験直前や当日は最後の追い込みも大切ではありますが、体調管理やリラックスも重視しましょう。

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まとめ

税理士試験の受験に際して大切なのは単純な勉強量だけではありません。

試験の概要やスケジュールの把握、コツを押さえた勉強なども必要です。

失格となる行為を確認し、受験を受けるための準備や対策も行う必要があります。

 

税理士試験の受験についてポイントを押さえることが、合格の可能性を高める・受験で考えられるリスクを抑える上で大切です。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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