税理士は楽しい？税理士の仕事内容ややりがいを詳しく紹介！

税理士は専門性や難易度が高いなど難しいイメージが強いかもしれませんが、楽しいと思える要素も多く有します。

本記事では税理士が楽しいといえる理由について、仕事内容ややりがいの面から詳しく紹介します。

まずは税理士が楽しいといえる理由について、仕事内容の面から紹介します。

税理士の独占業務は以下の3つです。

• 税務相談：税務手続きや節税対策など、税務全般の相談業務は税理士のみ実施できます
• 税務代理：税務関係の手続きや税務調査の立ち合い代行なども税理士の独占業務です
• 税務書類作成：税務申告書をはじめ、各種税務書類の作成代行は税理士のみ可能です

税理士の専門分野である税務には、幅広い法律の知識や複雑な計算が求められる場面が多数存在します。

そのため、税理士は高度な専門知識を活かす場面が多い職業であるといえるでしょう。

税理士は独占業務以外にも、さまざまな仕事を行います。

主な仕事内容の例は以下のとおりです。

• 記帳代行
• 給与計算
• 社会保険関係
• 年末調整
• 会計・経営コンサルティング

税務に関連する内容として、会計・経理業務も広く扱います。

上記に挙げた以外にも、M&Aや国際税務など、専門性を活かして独自の分野で活躍する税理士もいます。　

税理士は独占業務である税務分野に加え、関連するそのほかの仕事も行う職業であると紹介しました。

すなわち税務の専門家ながらも、税務以外の幅広い仕事もできるのです。

特定の専門分野に特化した仕事も、確かにやりがいがあり楽しいと感じられるでしょう。

しかし税理士は税務という専門分野に特化しつつも、幅広い仕事もできる職業です。

仕事を通じてやりがいや楽しさを感じられる場面は多いと期待できます。

税理士が楽しいといえる理由について、続いてはやりがいという面から考えます。

前章「税理士は楽しい？仕事内容編」の中でも、税理士の仕事内容は専門的かつ幅広いためやりがいを感じられると紹介しました。

しかし仕事内容だけでは、やりがいを感じる具体的な場面についてイメージするのが難しいでしょう。

この章では税理士がやりがいを感じられる理由について、さらに深く解説します。

税理士は専門知識を活かして人のサポートができる仕事です。

前述したように、税理士は税務に関する3つの独占業務を有しています。

したがって、税務関連のサポートができるのは税理士のみです。

税務分野でサポートできるのは自分たち税理士だけであるという事実は、誇りとやりがいを感じる理由になるでしょう。

そもそも、税理士の専門分野である税務は難易度が高い上に複雑であるため、知識を身に付けるまでに多大な時間を要します。

税理士試験に合格して資格を取得した後も、税法や各種規則の変化に対応するため、常に勉強や情報収集が必要です。

税理士資格を取得するため、そして税理士としての立場を維持するためには、かなりの労力を要します。

このように多大なコストをかけて得た税務知識は、仕事に直接活かすことができます。

努力して得た専門知識を人々のサポートに直接活かす瞬間は、大きなやりがいを感じられるタイミングです。

専門知識を活かせる場面が多いためやりがいを感じやすく、税理士の仕事は楽しいと思えるでしょう。

税理士がやりがいを感じられる理由として、パートナーと呼べるほどの深い関係が築ける仕事である点が挙げられます。

多くの事業主は特定の税理士と顧問契約を結び、定期的かつ継続的な税務サポートを受けます。

そして税理士は顧問として十分なサポートを提供できるよう、対象のクライアントについて十分な情報収集や深い理解が必要です。

結果として、クライアントのことを深く理解した状態になっていきます。

顧問として長期的にサポートを続ける以上、自然と深く親しい関係にもなりやすいです。

クライアントについて深く理解し、専門的な視点から適切なアドバイスを行う税理士は、クライアントにとってパートナーと呼べる存在です。

これほどの深い関係は、一朝一夕で築けるものではありません。

単発かつ部分的なサポートのみの場合も、パートナーといえるほどの立場は得られないでしょう。

税理士は仕事内容や性質から、クライアントと深い関係を築きやすい職業です。

近しい立場である以上は大変なことも多々ありますが、その分大きなやりがいや満足感も得られます。

税理士の特徴として、好きな働き方がしやすい点が挙げられます。

税理士は以下のようにさまざまな働き方を選べる仕事です。

• 会計事務所に雇用された状態で税理士業務を行う（所属税理士）
• 税理士として独立し、自身で会計事務所を設立する（開業税理士）
• 一般企業で雇用契約に基づいて働く（企業税理士）

働き方だけでなく、対応する分野や内容を自由に決めることもできます。

法人のサポートをしたい場合は法人クライアントをメインに、個人の場合は個人クライアントをメインにすると、自分のしたい仕事ができるでしょう。

相続税・贈与税・事業承継・融資など、何らかの分野に特化することもできます。

このように税理士は働き方や仕事内容の選択肢が広いため、楽しく働ける可能性が高いです。

税理士は仕事内容ややりがいの得やすさから、楽しいと感じる場面が多い職業といえます。

しかし税理士はただ楽しいだけではありません。

税理士について知っておきたい注意点を3つ紹介します。

税理士は取得の難易度が非常に高い試験のひとつです。

資格取得の難易度が高いと判断できる理由として、以下の3つが挙げられます。

• 必要な勉強時間の目安：最低でも合計3,000時間、平均4,000時間といわれる
• 合格までの勉強期間：5科目合格が必要という仕組み上、最短でも2年は必要（3~5年かけて5科目取得するケースが多くみられる）
• 試験の合格率：合格率が高い科目でも20％程度、平均的な合格率は15％程度（科目や開催年度によっては、合格率が10％を下回るケースも）

税理士試験は多大な勉強が必要な上、合格率は決して高くありません。

どれだけ長時間の勉強をしても、合格する自信を持つことは難しいのです。

資格取得の難易度が非常に高いといえるでしょう。

税理士資格の取得を検討する前に、繁忙期の業務量や時間について確認する必要があります。

税理士は時期によって業務量や業務時間の変動が大きい仕事です。

税理士の繁忙期として、以下の3つが挙げられます。

• 1月～3月の確定申告シーズン
• 11月～1月の年末調整シーズン
• 法人クライアントの決算シーズン

会計・税務は性質上、作業をできる時期が限られているものが多い上、いずれも厳格な期日が設定されています。

そのため上記のシーズンは必然的に業務量が多くなってしまうのです。

繁忙期の業務量や業務時間について、正確な数値は会計事務所によって異なります。

そのため一概にはいえませんが、繁忙期の残業時間が月に数十時間を超えるケースが多いです。

案件の数や進捗状況によって、期日間際に休日出勤が必要なケースもあります。

税理士が行う仕事の性質上、繁忙期をなくすことはできないでしょう。

税理士の繁忙期について、事前に把握が必要です。

税理士はやりがいを得やすい仕事ですが、同時に大きな責任も負うことになります。

会計・税務は複雑でありながらも、非常に高いレベルで正確性が求められる分野です。

少しのミスや漏れが原因で税額がずれてしまい、結果として多大な罰金を課せられるケースもあります。

また、節税対策や経営コンサルティングなど、金銭的な影響が大きい分野のアドバイスを求められる場面も多いです。

税理士に限りませんが、独占業務を有する国家資格は多大な責任を背負う必要があります。

責任の大きさについても把握や覚悟が必要です。

税理士は大変な職業ではありますが、楽しいと感じられる要素も多数有しています。

仕事内容については、専門性の高さと仕事の幅広さの両方を兼ね備えています。

また、専門知識を活かしてサポートできる・深い関係を築けるなど、やりがいを感じる場面が多い点も魅力です。

税理士として仕事をすれば、楽しいと思える瞬間が多く訪れるでしょう。

ただし税理士は楽しいだけではなく、注意するべき点も存在します。

そもそも資格取得の難易度が高いため、楽しさを感じるまでの道のりが険しいです。

また繁忙期の業務量や、税理士の責任の重さについても注意する必要があります。

税理士として楽しく仕事をするためには、正しい理解も必要不可欠です。